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白銀時代に生きた人々の結婚愛③

結婚愛 No.76

 前に投稿した「白銀時代に生きた人々の結婚愛②」の続きです。こちらからお読みの方は、そちらからお読み下さい。

 夫から案内された控えの間の壁に「銀を吹きつけたような小さい像」が描いてありました。

 私は「これは何ですか?」と尋ねると、次のように答えました。
・これは「結婚愛に関する色々な徳性・教え・喜びを表象する絵と形」です。

・これは霊魂の一致と心の結びつきをあらわし、胸(感情)の調和をあらわし、それらはここからくる喜びを表します。


 じっと見回しているうちに、壁に「虹のようなもの」を見つけました。赤紫色・すみれ色・白色の三色からなる虹です。

 赤紫の色がすみれ色の中を通過し、紺青色で白い線条を染めているのが見えます。

 しかも、白色がすみれ色を通って、赤紫色に向かって逆流し、その赤紫が炎の輝きのように高められている絵です。


 夫は私に「これがお分かりでしょうか?」と言ったので、私は「教えてください」と言うと、彼は次のように言いました。
・赤紫色はその相応からすると、妻がの結婚愛を意味し、白色は夫の理知(知性)を意味し、すみれ色は妻の力で夫が感じる結婚愛の始まりです。

・白色を染めている紺青は、夫の中に芽生えた結婚愛です。

・この紺青色はすみれ色を通過して、赤紫色にむかって逆流し、しかも燃える輝きで赤紫を高めていますが、これは夫の持っている結婚愛が、妻へ逆流していることを表しています。

・結婚愛は「相互的で継続的であるとともに同時的な一体化」ですが、それについて瞑想しながら、目を凝らしてここに描かれた虹を見つめている時、このようなものが、壁に表象されてくるわけです。


 それに対して私は「これは現在では神秘以上のことです。一夫一婦の結婚愛の秘儀を表象しているのですね?」と言いました。

 それに対して夫は「確かにそうです。しかし、ここにいる私たちにとっては秘儀でもミステリーでも何でもありません」と答えました。


 そう言い終わる頃、遠くの方から白い小馬に引かれた馬車がやってくるのが見えました。

 天使はそれを見て「あの馬車は、私たちが立ち去る時が来た印です」と言います。

 私たちが階段を下りると、主人はぶどうの木の葉がついた「白く輝くぶどう」を一房取って私たちにくれました。

 すると、その葉は銀色に変わりました。

 私たちは白銀時代の人たちと話した証にそれを持ち帰ったのでした。

【神保慶明の解説・補足コメント】 
 今回も、結婚愛を象徴するシンボルである「銀色の像や虹」が、壁に美しく表現されている様子が語られています。

 分かりづらいので繰り返しますが、霊界では、天国でも地獄でも、魂の状態を象徴するシンボルが周囲に出現します。それを相応とか対応と言います。

 この世であれば、ハートマークが、恋愛の好きと言う心を象徴しているのに似ています。エジプトの象形文字もそうです。

 聖書も、文字通りでは無く、そうした相応によって、霊的な意味が隠されています。

 その聖書の霊的な深い本当の意味を正しく伝えるように、神様から命じられたのが主の僕であるスウェーデンボルグの役割です。
 
 天国では、その住人が放っているオーラにふさわしい羊や綺麗な花々、宮殿などが現れます。

 逆に、地獄では、その住人が放つオーラにふさわしい蛇、豚、豹、ワニ、ミミズク、イバラ、砂漠などが現れます。

 今回、ユニークだと思った点は、男女の関係です。普通は、男性が女性を愛する、という一般概念があります。 

 しかし、霊界では男女の仕組みは逆で、女性のほうから、男性の理知(知性)をまず愛し、その女性の結婚愛を受けて、男性は女性を愛し返す、という流れになっていることが明らかにされています。

 スウェーデンボルグは、目撃した結婚愛の表象を神秘以上だと言うと、彼ら白銀時代の人々からすれば、こんなことは当たり前で「秘儀でもミステリーでも何でもない」と平然と語っているところが印象的です。

 いかに、地上での私たちの結婚愛が完全に失われてしまっているかがわかります。

 私も、ぶどうの木の葉がついた白く輝くぶどう一房を手にしたいものです。

 さて、あなたはどのように感じたでしょうか?

 次回は「青銅時代に生きた人々の結婚愛」の体験が始まります。

 あなたご自身のイメージを膨らませながら、次回以降にもご期待下さい。

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※スヴェーデンボリ出版物からの一部、抜粋・編集
・トマス・ハートリー師いわく
「スウェーデンボルグの態度に堅苦しさや憂鬱なところもなく、会話や著作にも、熱狂者に近いものは少しもなかった。著作では、真実を平易に述べ、霊や天使たちとの会話を、地上と同じ冷静さで、普通のこととして語っている。彼は教義のあらゆる要点を聖書を根拠に証明している。その著作は、私がかつて読んだ全てを上回る理性的な神学書である」


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