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白銀時代に生きた人々の結婚愛②
結婚愛 No.76
前に投稿した「白銀時代に生きた人々の結婚愛①」の続きです。こちらからお読みの方は、そちらからお読み下さい。
私たちは近づいて行くと、馬も馬車も姿を消し、その代わりに二人ずつになった人が歩いたり、話しあったり、議論しあったりしているのが見えました。
その時、天使は私に向かって言いました。
・馬や馬車また馬小屋が遠くから見えましたが、それはあの時代に生きた人たちの「合理的な理知(理知的な知性)の現れ」です。
・相応からすると馬は「真理の理解」を示し、馬車は「真理の教義」を、馬小屋は「真理の教育」を示します。
・この世界では「万事が相応に従って姿を現す」ことはご存じと思います。
私たちはそこを通り過ぎ、長い登り坂を上がって行きました。
そして、とうとう町が見えてきました。
町に入ってからは、歩きながら道路や入口のあたりから家々を見て回りました。
大理石で出来た宮殿ばかりで、前面には雪花石膏で造った階段があります。その脇に、碧玉の柱が立っています。またサファイアやラピスラズリの色をした宝石でつくった神殿もあります。
天使は私に、次のように言いました。
・彼らの家は石づくりです。
・石は「物質的な真理」をあらわし、宝石は「霊的な真理」を表します。
・白銀時代に生きていた人たちは皆、「霊的な真理」と、それに由来する「物質的な真理」から来る理知(知性)を持っていました。このような理知はまた「銀」で表されます。
町の中を見物しながら、あちらこちらに二人ずつの配偶者たちがいるのを見ました。
私たちはどこかの家に招待されればいいと思っていました。
そんなことを考えていると、通りがかりに、家の中にいる二人からその家に来るよう呼び止められ、階段を上がって家に入りました。
天使は彼らと、私が天国に来た理由を、次のように説明しました。
・ここにいらっしゃるあなた方は古代人だったわけですから、その古代人にあった結婚についてお教え願いたいのです。
天使のお願いに、彼らは次のように答えました。
・私たちはアジア民族の出身です。
・私たちの時代に学んだことは、諸々の真理についての学びでしたが、それを通して私たちには理知(知性)がありました。
・この学びは、私たちの「霊魂と心の学び」だったわけです。
・私たちにとって身体の感覚について学ぶことは「真理の形」を表象するものでした。
・しかも、相応の科学は、私たちの身体の感覚を、心の知覚に結びつけ、私たちに理知(知性)の能力を持たせることになったのです。
それを聞いて天使は、彼らの結婚について触れてもらいたいと言ったので、夫の方が、次のように言いました。
・善と真理との霊的な結婚と、夫と妻との物質的な結婚には相応があります。
・私たちが相応について学んだ限りでは、一夫一婦で生きる本当の結婚愛の中にだけ、教会があり、教会にしか真理と善が存在しないことが分かっています。
・確かに人の中での教会とは「善と真理との結婚」のことです。
・したがって、ここにいる私たちが言っていることは「夫は真理」であり、「妻は善」です。
・そして善は自分の真理しか愛することができないし、真理も自分の善しか愛し返すことができません。
・そうでなければ、教会を作る内なる結婚は消滅し、その結婚は外面だけになります。
・この外面だけの結婚には、教会への相応がなく、偶像崇拝が相応します。
・そのように、一夫一婦の結婚のことを私たちは「神聖な誓い」と言い、一夫多妻を「神聖への冒涜」と言っています。
そう夫が言ってから、私たちは寝室の前にある控えの間に案内されました。
控えの間の壁には色々な趣向が凝らしてあり、銀を吹きつけたような小さい像が描いてありました。
私は「これは何ですか?」と尋ねると、次のように答えました。
この続きについては、また次回以降で記します!お楽しみに~。
【神保慶明の解説・補足コメント】
今回は、なるべくなら、私が記述するのを避けたい、少し小難しい哲学的な表現が多かったですね~。
でも、読者の皆さん。決して難しいとか理解できないと諦めないで下さい。
スウェーデンボルグの伝えたい神からの啓示は、本質的には「非常に簡単であり、当たり前のことであり、シンプル」だからです。
前回にもご説明したように、霊界では見えるものが、何かの意味を象徴しているシンボルとして現れます。
これを相応とか対応とか言います。身分相応という言葉がありますが、そんな意味合いです。
例えば、わかりやすく私たち地上の例で言うと、白い鳩は「平和」のシンボルで、平和を意味しています。白い鳩は平和に相応する、となります。
それと同じようなことが、霊界では、様々な姿で実際に現れるのです。
今回であれば、馬は「真理の理解」のシンボルであり、馬車は「真理の教義」のシンボルであり、馬小屋は「真理の教育」のシンボルとして現れているわけです。
白銀時代の町に見られた大理石や宝石の宮殿は、石は「物質的な真理」のシンボルであり、宝石は「霊的な真理」のシンボルです。
つまり、白銀時代に生きていた人たちは皆、「霊的な真理」と、それに由来する「物質的な真理」から来る理知(知性)を持っていたから、このような光景が現れてくるわけです。
白銀時代に生きていた人たちの持っていた理知は「銀」色として象徴され、現れました。
教会という馴染みのない言葉が出てきますが、これは単にキリスト教会の建物という意味ではありません。あなたに教会は無縁だと思わないで下さい。
教会とは、あなたの心の中の「善と真理の結婚」を意味しています。
そして、霊界では「夫は真理」であり、「妻は善」を意味しています。
天国では、善である妻は自分の真理(夫)しか愛することができないし、真理である夫も自分の善(妻)しか愛し返すことができません。
そういう一夫一婦の関係でなければ、霊界での夫婦は、見た目だけの仮面夫婦となり、天国にはいられません、という意味になります。
イスラム教で公然と認められている一夫多妻は、本来、教会にふさわしい聖なる関係ではなく、石などで作った偶像を崇拝することにふさわしい好色な関係であり、神聖さを冒涜する地獄的なものですよ、と教えてくれているのです。
ただし、イスラム教徒などの異教徒やノンクリスチャンが全員、地獄に行くわけでは全くありませんので、どうかその点は安心して下さい。それは別途、どこかでお伝えしたいと思います。
さて、あなたはどのように感じたでしょうか?
次回は「壁に描かれた、銀を吹きつけたような小さい像」の謎解きから始まります。
あなたご自身のイメージを膨らませながら、次回以降にもご期待下さい。
※最後に、サポートボタンや♥ボタンをプチっとよろしくお願いします!
※スヴェーデンボリ出版物からの一部、抜粋・編集
・テュービンゲン神学派の創設者バウア博士いわく
「スウェーデンボルグは、今までで最も偉大な人物である」
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