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詩「統御する鳥」


翼を広げ
軽やかに
僕の目の前に鳥が降り立つ

工場の屋根
僕の家の屋根
電信柱
近所の川
茂みの公園

鳥達からしたら
全部
人間のものじゃない
鳥達の所有物

リーダーは

青鷺や烏が続き
山鳩が後押しをする
雲雀が美しい声で華を添える
ここは
鳥達のパラダイス

(もし
これ以上
地球の形を変えてみろ
俺たちが
ただじゃおかない)

鳥達は
口々に警告をする
どうやら
人間を好いてはいない様だ

しかし
鳥の言葉が
理解出来ない僕は
鳥達の美しい鳴き声に耳を澄まし
一緒にないたりして
嗚咽に近い
歓喜の雄叫びをあげている

「僕は
君達が好きだ!」

(これ以上
地球を
汚してみろ
首元を引っ掻いてやるからな)

僕達は
永遠に交わらない
でも
地球という箱の中で
これからも
共に生きていく

いつの間にか
人間が
大勢の鳥達に
囲まれているとは知らずに…

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