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カスタムナイフとは?

カスタムナイフとは?

基本的には、個人の製作者(メーカー)が作ったナイフのことをカスタムナイフと呼びます。他にもハンドメイドナイフ等の呼び名がいくつかありますが、ここではカスタムナイフという呼称に統一します。カスタムナイフの業界では、製作者個人のことをメーカーと呼びます(カスタムナイフの文化がアメリカから輸入された影響だと思います)。ちなみにナイフを製作・販売している企業(ヴィクトリノックスやスパイダルコのような)が作ったナイフはファクトリーナイフやマスプロナイフなどと呼ばれます。

現在製作されているカスタムナイフのほとんどは、鍛造またはストック&リムーバルという方法で作られています。

鍛造とは、いわゆる鍛冶屋さん的な作業で製作されます(鍛造は専門ではないのでボンヤリしたイメージです、申し訳ない)。金属を炉で熱し、ハンマーで叩き鍛え、ナイフの形を作っていきます(たぶん・・・)。一般的には熱処理も製作者自身で行います(たぶん・・・)。

ストック&リムーバルというのは、「現代ナイフの神様」とも呼ばれたR.W.Loveless氏が考案した製作方法です。刃物用金属の板材をナイフの形に切り出し、ヤスリやグラインダーを使ってブレードの形に整えます。その後熱処理しますが、通常は外部の熱処理工場で行ってもらいます。まれに一部のカスタムナイフメーカーは自身で熱処理することもあるようです。

日本におけるカスタムナイフの歴史は、前述のR.W.Loveless氏を名誉会長として1980年に創設されたジャパン・ナイフ・ギルド(JKG)から始まったと言ってもよいでしょう(もちろんそれ以前にもカスタムナイフメイカーは存在していましたが・・・)。創設から現在に至るまでの約40年間で、数多くの優秀なカスタムナイフメーカーを輩出してきました。JKG創設によりストック&リムーバルの製作方法も普及していきました。鍛造のように大きな設備や場所がなくとも、比較的簡単にナイフを製作できるこの方法は、多くの人達に広く受け入れられていったようです。

このNoteでは、ストック&リムーバルで製作するカスタムナイフ、その中でもとくにオールドスタイルのフォールディングナイフ製作のノウハウを、これから少しずつ書いていこうかと思っています。

遠い将来、これが失われた技術となったころに、ネットの海の底から誰かがサルベージしてくれることを祈って。


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