伊藤忠商事(8001)決算 2024年3月期通期決算
どうもCUSS(@CUSS3141592)です。
さて、伊藤忠商事(8001)の2024年3月期の通期決算が5月に発表されたので、内容をまとめておきたいと思います。
伊藤忠といえば三菱商事、三井物産と並んで総合商社の代表格ですね。そんな伊藤忠商事の業績を過去の決算結果からの推移とともに見ていきたいと思います。
1. 通期決算概要
伊藤忠の公式ホームページで公開された24年3月期の通期決算資料によると売上高、純利益、純資産は以下の通りだったようです。
売上高:14.0 兆円
純利益:1.2 兆円
純資産:5.4 兆円
以下に伊藤忠がホームページで公開している決算資料の抜粋を記載します。
2. 売上高
まずは売上高を見ていきたいと思います。過去の各年の売上高と比較した図を以下に示します。
以下、青色の棒グラフが売上高を示しています。2020年からの売上高推移を見てみるとしっかりと増加傾向にあることが分かりますね。着実に事業規模を拡大させていますね。
3. 年間純利益
売上高は増加傾向でしたが、利益はどうでしょうか。売上高の上昇とともにしっかりと稼げているでしょうか。
以下の図に各年の純利益の推移を示しています。2020年から2022年までは増益を続けていましたが、2022年から2024年まではほぼ横ばいで推移していることが分かりますね。横ばいとはいっても8,000億円程度の純利益を稼ぎ次ぐけているので、停滞しているというよりは高収益を維持していると表現してもいいのではないでしょうか。
4. セグメント情報
三菱商事は幅広い事業を展開していますが、その事業を9つの分野に分割して利益を集計しています。9つの分野とは以下のものです。
(1) 金属資源
(2) 機械
(3) エネルギー
(4) 情報・金融
(5) 食品
(6) 住生活
(7) 第8
(8) 繊維
(9) その他
これらのそれぞれの分野が占める純利益に占める割合を以下のグラフに記載しました。
グラフを見ると複数の分野で利益を稼いでいて、収入源が分散されている印象を受けますね。エネルギー分野で集中して稼いでいる三菱商事(8058)とは少し収益構造が違いますね。
5. 自己資本比率
続いて自己資本比率です。過去からの推移をまとめると以下のグラフのようになります。棒グラフが純資産の額を示していて、折れ線グラフが自己資本比率を示しています。
2020年から2024年までの5年間の純資産と自己資本比率の推移を見てみると、しっかりと純利益を稼いでいるのでその分だけ純資産をしっかり積み上げていますね。純資産を順調に積み上げているので、自己資本比率も徐々に高くなって財務的な安全性が改善している様子が分かりますね。
6. キャッシュフロー
続いてはキャッシュフローを見てみましょう。以下にキャッシュフローに対しても2020年から2024年までの5年間の営業キャッシュフロー、投資キャッシュフロー、財務キャッシュフローの推移をグラフ化しました。
グラフから5年間ずっと営業キャッシュフローはプラス、投資キャッシュフローと財務キャッシュフローはマイナスとなっています。しっかりと本業で現金を稼いで事業投資の財務の強化に使っているという成熟企業のいい状態といえそうですね。
7. 配当金
最後に気になる配当金ですが、以下のグラフの青色の棒グラフが1株当たり配当金を、そしてオレンジ色の折れ線グラフが配当性向(純利益に占める支払い配当金の割合)を示しています。
グラフを見ると毎年しっかりと配当金を増加させていますね。三菱商事もそうでしたが伊藤忠商事も同様で、継続的に増配してくれる企業は保有しているだけで収入が増えるので投資家にとってはうれしいですね。
また、2025年の予想値を記載していますが、何と2024年の160円から200円へと一気に25%の増配も発表されていて、今後も楽しみですね。
以上、伊藤忠商事(8058)の2024年の第1四半期決算のまとめでした。
内容へのコメント、ご指摘、要望などあればXのアカウント(@CUSS3141592)の方にコメント頂けると嬉しいです。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?