見出し画像

信越化学工業(4063)決算 まとめ 2024年期通期決算

どうもCUSS(@CUSS3141592)です。

さて、信越化学工業(4063)の2024年3月期の通期決算が5月に発表されたので、内容をまとめておきたいと思います。

今世界的に話題の半導体関連銘柄です。普段生活していて直接目にすることは少ないので、個別株投資をしない人はもしかしたら聞き馴染みがないかもしれませんが、日本では時価総額のトップ10に入るほどの大企業です。

1. 通期決算概要

信越化学工業の公式ホームページで公開された24年3月期の通期決算資料によると売上高、純利益、純資産は以下の通りだったようです。

  • 売上高:約2.4 兆円

  • 純利益:約5,200 億円

  • 純資産:約4.4 兆円

どれもすごい額ですね。
以下に信越化学工業がホームページで公開している決算資料の抜粋を記載します。

出典:信越化学工業ホームページ

2. 売上高

まずは売上高を見ていきたいと思います。過去の各年の売上高と比較した図を以下に示します

以下、青色の棒グラフが売上高、オレンジ色の折れ線グラフが利益率を示しています。規模年までは順調に毎年売上高を伸ばしてきましたが、今年は減収となりました。利益率は何と21.6%ということで凄い収益性の高いビジネスを展開していると言えますね。

売上高推移

3. 年間純利益

次に年間の純利益についてみてみましょう。

以下の図に各年の純利益の推移を示しています。2020年,2021年と3,000億円程度だった純利益が2023年には倍以上の7,000円になったとう急成長を遂げていましたね。そこで、どこまで成長するのかと期待されていましたが、5,200億円もの利益を稼いではいるものの、去年と比べると今年は減益となってしまいました。今後、もう一度上昇気流に乗れるか注目ですね。

純利益推移

4. 自己資本比率

続いて自己資本比率です。過去からの推移をまとめると以下のグラフのようになります。棒グラフが純資産の額を示していて、折れ線グラフが自己資本比率を示しています。

毎年しっかりと利益を稼いでいるので、問題なく純資産として金額が積み上がっていますね。凄いのは自己資本比率ですね。何と5年間ずっと80%超えという非常に高い値で維持しています。財務的にはかなり安定と言っていいですね。

5. キャッシュフロー

続いてはキャッシュフローを見てみましょう。以下にキャッシュフローに対しても2020年から2024年までの5年間の営業キャッシュフロー、投資キャッシュフロー、財務キャッシュフローの推移をグラフ化しました。

キャッシュフロー推移

本業からの現金の流入である営業キャッシュフローが5年間ずっとプラスになっていて、さらにその額がどんどん大きくなっているということで、問題なく回っていますね。ちなみに、投資キャッシュフローが2024年は大きくマイナスになっていますが、これは定期預金に現金を入れたことが計上されているもので、大きな事業投資をしたというわけではないです。

6. 配当金

気になる配当金ですが、以下のグラフの青色の棒グラフが1株当たり配当金を、そしてオレンジ色の折れ線グラフが配当性向(純利益に占める支払い配当金の割合)を示しています。

配当金推移

1株あたり配当金を毎年多くして株主還元を強化していますが、その増配スピードがものすごいですね。2020年には220円だった配当金が2023年には500円になっているので、3年間で倍以上になっていますね。今年2024年は去年と同じ500円となっていますが、配当性向も39%とまだ苦しいレベルではないので、今後は更なる増配を期待したいですね。

7. PER

次に割安度合いを見るPER(株価収益率)を見てみましょう。PERは純利益に対して何倍の株価となっているかという指標です。以下に過去5年間のPERの推移をグラフ化したものを示します。

PER推移

グラフを見ると2020年は15.6倍、2021年は12.3倍という水準だったのが今年2024年は25.4倍と急増していますね。2024年は純利益が昨年から減少しているので、株価がそのままだった場合にはPERは上がってしまうのですが、純利益の減少分より大きくPERが上がっているので、純利益が下がったのに株価が上がっているということで、今後に期待されていますね。

8. PBR

次に同じく割安度合いを見るための指標であるPBR(株価純資産倍率)をみてみたいと思います。PBRは1株あたりの純資産に対して何倍の株価になっているかを示す指標ですね。以下のグラフにPBRの推移示します。

PBR推移

PBRは1.5バイト水準としてはそこまで高くはないものの、上昇傾向にあるように見えますね。純資産に対しては割高になる方向に推移しています。

9. ROE

最後に収益性を見るためにROE(自己資本利益率)をチェックしておきます。これも同じように過去5年間の推移をグラフ化しました。

ROE推移

ROEは2021年の8.7%からどんどん改善して去年2023年には15.0%まで向ています。今年2024年は9%程度で推移していましたが、今年2024年は去年よりは減少して10.1%となっていますが、10%を超えていれば問題ない水準ですね。

以上、信越化学工業(4063)の2024年の決算のまとめでした。

内容へのコメント、ご指摘、要望などあればXのアカウント(@CUSS3141592)の方にコメント頂けると嬉しいです。


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?