見出し画像

オルカン vs S&P500 徹底比較(24年6月11日)

新NISAが始まってから特に話題になることが多くなったように感じるオルカン(全世界株式インデックス)とS&P500(米国優良500社インデックス)ですが、どちらを買えばいいの?と言った疑問がかなりあるようですので、2つの商品のこれまでの実績を比較してみたいと思います。

この記事ではオルカンとしては全世界株ETFであるVTの成績を用い、S&P500としてはS&P500指数をベンチマークとしたETFであるVOOの成績を使います。

1. 概要

まずはそれぞれの商品について概要を簡単に説明します。両方ともかなり有名な商品ですので、すでによく知っているという方は読み飛ばしてください。

1-1. VT (バンガード・トータル・ワールド・ストックETF):

◆構成銘柄: 世界中の株式市場をカバーする約4000銘柄
◆経費率: 0.03%
◆配当利回り: 約1.46%
◆特徴: 米国内外の幅広い銘柄に分散投資できるため、リスク分散を重視したい投資家向け

1-2. VOO (バンガード・S&P 500 ETF)

◆構成銘柄: S&P 500指数に含まれる大型株500銘柄
◆経費率: 0.03%
◆配当利回り: 約1.48%
◆特徴: S&P 500指数のパフォーマンスに連動し、大型株に投資家向け

2. 株価推移

まずはそれぞれのETFの株価の推移を見てみたいと思います。以下の図に2014年5月の株価を100とした場合のそれぞれのETFの株価の推移を示しています。VTが青色の線、VOOが赤色の線です。

オルカン vs S&P500 株価推移

グラフから、少なくともここ10年の値上がりを見るとVOOの方が上昇率が高いことが分かります。10年前と比較するとVTが1.7倍程度、VOOが2.7倍程度となっています。
この期間で見ると世界的な株価上昇と比較して米国の株価上昇がかなり上回ったということですね。

3. 配当金の推移

株価の推移について見てみたので、次は配当金(※)について見てみたいと思います。

※分配金というのが正しいですが、この記事では配当金と記載します。

以下の図にここ10年間のそれぞれのETFの配当金の額を示しています。

オルカン vs S&P500
配当金推移(1)

グラフからどちらも安定して配当金を出している上、その配当金の額も時間とともに増配させてきていることが分かります。
増配について分かりやすくするために、以下の図では2014年の配当金額を100とした場合のそれぞれのETFの配当金推移を示しています。

オルカン vs S&P500 分配金推移(2)

グラフからここ10年の増配率を見てみるとVOOは約2倍程度、VTは1.5倍程度になっていることが分かります。どちらのETFもしっかりと増配してはいますが、VOOの方が増配率が高いという結果になりました。

4. 配当利回り推移

次は配当利回りを見ていきたいと思います。以下の図に2014年から現在までの10年間の配当利回りの推移を記載しています。

オルカン vs S&P500 配当利回り推移

グラフからどちらのETFも配当利回りは大きくは違はないものの、VTの方がVOOより少し高く推移していることが分かります。

2023年ではVOOは約1.5%程度でVTが約2%程度となっています。これまでに1番配当利回りが高かった時を見てみるとVOOで2.4%程度、VTで約3%程度なっていますので、配当金という視点で見ると今は若干割高ということにもなりそうです。

5. まとめ

ここまで全世界株式ETFとしてのVTとS&P500ETFとしてのVOOの株価推移、配当推移、配当利回り推移について比較してきましたが、いかがだったでしょうか。

株価と増配率ではVOOが優勢で、一方で購入時点での配当利回りで見るとVTが優勢という結果になりました。

少しでも参考になれば嬉しいです。

ただし、今回の結果は単に過去の成績を比較したに過ぎないので、将来的にもこの傾向が続くということ示すものではないです。あくまで一つの参考情報として使用していただけると助かります。

それでは今回の記事はここで終わりたいと思います。

その他の記事もよろしくお願いいたします。



この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?