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ANAホールディングス(9202)決算 2024年3月期通期決算

どうもCUSS(@CUSS3141592)です。

さて、ANAホールディングス(9201)の2024年3月期の通期決算が5月に発表されたので、内容をまとめておきたいと思います。

ANAホールディングスと言えば皆さんご存知の航空会社ですね。

1. 通期決算概要

ANAホールディングスの公式ホームページで公開された24年3月期の通期決算資料によると売上高、純利益、純資産は以下の通りだったようです。

  • 売上高:1.65 兆円

  • 純利益:955 億円

  • 純資産:9,100 億円

以下にANAホールディングスがホームページで公開している決算資料の抜粋を記載します。

出典:ANA HD公式ホームページ

2. 売上高

まずは売上高を見ていきたいと思います。過去の各年の売上高と比較した図を以下に示します。

売上高推移

以下、青色の棒グラフが売上高、オレンジ色の折れ線グラフが利益率を示しています。2021年と2022年はコロナウイルスの感染拡大によって大きく売上高を落としていることが見てとれますね。この2年間には利益率を記載していませんが、これは赤字に転落したためです。

3. 年間純利益

次に年間の純利益についてみてみましょう。

以下の図に各年の純利益の推移を示しています。2020年から2022年までは増益を続けていましたが、2021年には何と2860億円の赤字という非常に大きな赤字となっていますね。そこから徐々にコロナウイルスの感染が収束に向かっていくことで利益も大きくなってきて、2024年はここ5年間では最大の利益となりました。

純利益推移

4. セグメント情報

ANAホールディングスはその事業を3つの分野に区切って営業利益の報告しています。その3つの分野とは以下です。
 (1)航空
 (2)航空関連
 (3)商社事業

分野別利益割合

5. 自己資本比率

続いて自己資本比率です。過去からの推移をまとめると以下のグラフのようになります。棒グラフが純資産の額を示していて、折れ線グラフが自己資本比率を示しています。

自己資本比率推移

やはり大きく赤字を出した2021年と2022年に大きく純資産を減らし、自己資本比率も悪化させていることが分かります。現在では利益も稼げるようになったので、純資産も自己資本比率もかいふくしてきていますね。コロナ前の財務体質まで戻るにはもう少し時間がかかりますね。

6. キャッシュフロー

続いてはキャッシュフローを見てみましょう。以下にキャッシュフローに対しても2020年から2024年までの5年間の営業キャッシュフロー、投資キャッシュフロー、財務キャッシュフローの推移をグラフ化しました。

キャッシュフロー推移

大きく赤字を出していた2年間は営業キャッシュフローがマイナスになっており、財務キャップローによって現金を工面していたことが分かります。現在では営業キャッシュフローがプラスとなっていることから、本業で稼いだ現金を事業投資と財務の強化に充てられるようになっていますね。
財務の改善はJALより進んでいる印象がありますね。

7. 配当金

最後に気になる配当金ですが、以下のグラフの青色の棒グラフが1株当たり配当金を、そしてオレンジ色の折れ線グラフが配当性向(純利益に占める支払い配当金の割合)を示しています。

配当金推移

コロナの感染拡大から昨年までずっと無敗でしたが、今年から配当を再開しましたね。配当金の復活にはJALよりも時間を要したという感じですが、これからは株主還元も強化していってほしいですね。

以上、日本航空(9201)の2024年の決算のまとめでした。

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