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【世界で活躍する製薬企業!!】武田薬品工業 -業績まとめ- (2024年7月12日)

今日は武田薬品工業(4502)ついて記事を書いていきたいと思います。高配当銘柄として新NISAでの買い付けランキングでも上位に入ったりしていますね。一時期は巨大買収案件などでかなり話題になりましたが、肝心の業績の方はどうなっているのかまとめてみたいと思います。

1.売上高・収益性

1-1.売上高

まずは売上高から見ておきたいと思います。以下に過去の売上高の推移をグラフで示してあます。

武田薬品工業(4502)の売上高推移

グラフから2021年は前年から若干の減収となっていますが、それ以降は順調に伸びてきています。

一方で、オレンジ色の折れ線グラフで示している利益率については年によってバラツキが大きく安定しないですね。

1-2.純利益

続いて純利益を確認しておきましょう。以下の図に過去からの純利益の額の推移を示しています。

武田薬品工業(4502)の純利益推移

グラフに示す通りで、ここ5年は少なくとも赤字を計上したことはありません。ただ、売上高が毎年増加しているのに、利益はそれに応じて成長しているとは言い難い状態で、増益と現役を繰り返しています。

1-3. 自己資本比率

次は財務的な安定性を表す自己資本比率を確認して見ましょう。以下の図に自己資本の額と自己資本比率の推移示しています。

武田薬品工業(4502)の自己資本比率推移

緑色の棒グラフが自己資本の額を示しており、オレンジ色の折れ線グラフは自己資本比率を表しています。

グラフから毎年株主資本を積み上げていることが分かります。

また、自己資本比率を見ると、直近の2024年3月期通期決算時には48.1%と財務的な安定性には問題ない数値となっています。また、2020年から毎年値を増加させており、財務を強化してきたことが分かります。

1-4.営業CFマージン

続いては営業キャッシュフローマージンを確認してみます。営業キャッシュフローマージンは本業で現金を稼ぎだす能力を見る指標で、営業キャッシュフローの値を売上高で割って算出したものになります。

武田薬品工業(4502)の営業CFマージン推移

グラフをみると2021年からは減少傾向にあることなど分かります。ただ、それでも直近の2024年でも17%程度と十分な値となっていて、稼ぐ力は十分にあると評価できます。

1-5.ROE(純資産収益率)

純資産を多く持って安定した財務基盤で経営していふことが分かりましたが、その純資産を効率的に利益に変換できているかをみるためにROEをみてみようと思います。

以下の図が2020年からのROEの推移を示しています。

武田薬品工業(4502)のROE推移

グラフから、ROEについても年によってバラツキが大きく、安定しない推移となっています。ROEの値は10%程度は欲しいところですが、2024年には2%程度まで下落しています。効率的に資本を使って利益を上げられるようになって欲しいところですね。

2.株主還元

2-1.配当金・配当性向

株式還元を図る項目としてまずは1株あたりの配当金と配当性向を確認しておきます。以下の図はされぞれの数値の推移示しています。

武田薬品工業(4502)の配当金推移

グラフから1株あたりの配当金は2020年から2023年までの4年間は180で固定となっていましたが、2024年には188円へと増配し、来年は更に196円へと増配することが計画されています。しっかりと配当金による株主還元を強化してきていますね。

灰色の折れ線グラフで示した配当性向を見てみると、ここ5年間は40%台で安定して推移させています。この水準であればまだまだ増配余地はありそうですね。

2-2.配当利回り

配当金による株主還元を強化していることが分かりましたが、では投資時点での配当利回りはどうなっているかを見て見たいと思います。以下の図に各年の1株あたりの配当金を期末時点の株価で割って算出した配当利回りの推移を示しています。

武田薬品工業(4502)の配当利回り推移

グラフより2020年からの5年間ではやや下降気味かなという印象を受けます。とはいえ2024年でもまだ4.5%の配当利回りとなっており、十分に高配当銘柄と呼べる水準にあることが分かります。

2-3.自己株取得

配当金の次は、もう一つの株主還元施策である自己株の取得実績ついて見て見たいと思います。課税されない分、現金配当よりも資本効率のいい還元と言われていますね。
以下の図に各年の自己株取得実績を期末時点の時価総額で割った値の推移を示しています。

武田薬品工業(4502)の自己株取得実績推移

グラフから2022年には時価総額の1.8%程度の自社株買いを実施していますが、それ以外の年には自社株買いは実施していません。株主還元としては配当金を主な手段としているということが分かりますね。

3.株式市場からの評価

3-1.株価

まずは最も基本的な数値でもある株価を見みます。以下の図にここ5年間の株価の推移を示しています。

武田薬品工業(4502)の株価推移

グラフからは明確に上がっている、または下がっているということが難しい状態ですね。今後、利益を伸ばしていくことができれば、市場からの評価も高くなってくるハズなので四半期決算はチェックしていきたいと思います。

3-2.PER(株価収益率)

株価そのものを見たので、次は純利益に対する株式市場からの評価であるPERを確認して見ます。以下の図にPERの推移を示しています

武田薬品工業(4502)のPER推移

グラフから2021年から徐々に上できていることが分かります。株式市場からは利益に対して割高な価格がつけられているということで、将来の稼ぎには期待されているようです。

3-3.PBR(株価純資産倍率)

次にPERと同様に株価の割安度合いを判断する指標であるPBRを見てみましょう。PBRは1株あたりの純資産に対して株株価が何倍になっているかわ表す数値です。以下にPBRの推移を示しています。

武田薬品工業(4502)のPBR推移

グラフから、PBRは先ほど見たPERとは異なり、ゆっくりと下降してきていることが分かります。株主資本を積み上げてきてはいるものの株価には反映されていないことで、PBRとしては割安になってきていますね。

4.まとめ

ここまで武田薬品工業(4502)の業績について見てきましたが、いかがだったでしょうか。売上高は拡大しているものの利益成長に繋げてられていないため、株価も上昇していないという状況が分かったのではないでしょうか。

それでは武田薬品工業(4502)の業績まとめはここで終わりにしたいと思います。最後までご覧いただきありがとうございました。

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