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HMC6 選曲ノート #HMC_nj

オツカレサマドスエ!
まずは、今回なんとついに100人の大台を超えたという物理参加のみなみなさま、推定4,000万人ともいわれるエア参加のみなさま、共演のDJ各位、VJのはるまき=サン、cyan=サン、朗読の和刃=サン、紙芝居の野良=サン、そして他の誰よりも、”Heads Mure Chiisai Radio” をここまでのイベントに育て上げた @Crew_HMC にはビッグシャリラ〜を贈りたいと思います。ほんとうにありがとうございます。おかげでいい思いさせてもらってます。
そして非公式のイベントに公式のなかのひととして作家でありながらDJとして颯爽と駆けつけゴリゴリのRockstarぶりをしれっと見せつけていった Die Hard Tales のおふたり、このおふたりがいなければそもそもHMCもないしこの今の私もないんですよねぇ……なんだか面映ゆくてお声がけもできずに申し訳ないやら何やら。とにかく、これだけ「同好の士」がいて一堂に会することができる、それだけで素晴らしいことだなと思います。

さて、選曲ノートなんですが、今回はすでにもう Mixcloud行為してあります。内容の確認と練習兼ねて自宅で録ったものです。現場よりも遊びが少ない分技術的にはきちんとまとまってます。
HMC6 Test Flight
https://www.mixcloud.com/cursed_steven/hmc6-test-flight/

あとだいたい1か月くらいの限定公開のUstream録画なら映像付きで現場の様子が見えます。私のターンはこれの2時間半過ぎからですね。

前回はあの傑作エピ「レイジ・アゲンスト・トーフ」に合わせて、「薬物」「仮初の暴虐」「やり切れなさ」「一縷の望み」あたりを念頭にわりとダークでズッブズブの選曲をしたのですが、今回のテーマが原点回帰「ウェルカム・トゥ・ネオサイタマ」ということで……正直なところ最初はもっとハデなのをやるつもりでした。で、各所の様子を眺めながら、これは周囲がハデになるなということと、私から @Tyabmgmt に回ってそこからDHTという流れを思うに、ちょっと「沈めた」ほうがいいかなと思い至って今回のような形となりました。結果としては前回の空気をある程度引き継ぎながら、よりストイックな内容に。あとVJね、確かにんぱく改善で初めて会ったときになんというかそういう感じになってそれ以降毎回私のターンのVJは春巻=サンが当たってくれてるんですが、事前にこっそり「ダークでヒュプノティックなやつ」とか無茶振りしていたにも関わらず、前回にも増してバチっとカッコイイ映像入れてくれてて流石でした。いやほんとに。「実際安い」「辞め時がつかめない」。

HMCは普段クラブに行かない、ましてやTechno聴かないという人が9割以上を占めてると思うんですが、出番後やウチアゲの場、あるいはタグTLでわりといろんな方が「職人芸」「気持ちいい」「どこかへ連れていかれそう」みたいな感想を述べておられて、ある程度私の狙いは当たったのかなと思います。正直技術的にはあまり褒められた出来ではなかったんですが、フロアが気持ちいいって言ってりゃまぁ勝ちです。ありがとうございます。

ついでに言うと、ああいうのHMC常連組の中では元々はR-9=サンのお株でありまして(HMC5でもそうだった)、ウチアゲが終わった帰り道でその他でも無いR-9=サンから「いずれあの感じでB2B(※)がっつりやりましょう」というめちゃめちゃありがたいお声がけをいただきまして、HMCの枠内か別になるのかはまだこれからですが、なんらかの形で是非実現したいと思ってます。あぁ言っちゃった。
※複数のDJがかわるがわるプレイして「選曲」で掛け合いをやります。HMC風に言うところではDJカラテで組手みたいな感じ。

次回HMC7はなんと大阪ということで、まだ決定はしてないですがDJとして私が帯同するとなると、DJとしての初めての遠征がHMC7ということになります。そういう意味でもすごーく楽しみです。ヘッズ各位は今壊した膝やら脚やら胃やらを養生されているところでありましょうか。私はこのあとJ0SHUAとかいう人に言いくるめられて痛風鍋にアタックしに行きます。実はその後も予定があります。もちろん月曜は仕事なんですが、来なかったら察してくれと金曜のうちに同僚には言ってあります。

私はこんなダメ中年になってしまいましたが、皆様はカラダニキヲツケテネ……!

さて、ここから先はdeeeeeeeeeepな好きな人だけ読めばいいセトリ解説です。

1. 川井憲次 - EXM Puppetmaster [Sony/JP]
私の前がもちよメンで、メタルでガーーーッとなったあとで回ってくると踏んで、一度いちばん下まで沈めてリセットを画策してのこの選曲です。朗読や紙芝居を含めてもいちばん静かな1分だったんじゃないでしょうか。言わずもがな、押井守監督で映画化された “Ghost in the Shell” のOSTから。サイバーで和でちょっとエスニックみもあって、やはりネオサイタマの猥雑さとそれら全てを統べる、アマクダリの目指したそれともまた違う、人間が人間であるがゆえに生じる暗黒秩序、そこで息を潜めて生きる人々、そんなイメジです。

2. 川井憲次 - Making of Cyborg (Siro Remix) [?]
続けて “Ghost in the Shell” ネタ。今回方向性が決まった時点で「傀儡謡」はやろうと思ってたんですね。ただそのままやっても面白くない……ということで探し出したのがこれでした。あまり無いことですが、会心の fade-in になったと思ってます。

3. Sirius Brown - Abyssal [Different is Different/BRA]
このあたりからはもう雰囲気があってれば特に選んだ理由も何も無いんですが、自分の手元を眺めていてひょいと選んだ感じでした。Sirius Brown は私の中ではどちらかというともっと速い Hardgroove 寄りでもっと Disco/Funk に寄せた芸風のフランスのアーティストだったんですが、今回のこれはどこか遊んでいるようでどこか偏執的な感じがハマりました。

4. Edelstahl - Analog Infection [Backspin/FRA]
その Sirius Brown がやっている Backspin から出ていたスイスのテクノアーティスト Edelstahl のこれがまたびっちりハマりました。このあたりからフロアに「深みにハマっていく」感じができてきてたんじゃないかなと思います。

5. R-9 - Witch’s Ritual [Body Inform/JP]
そしてこれ。今回前半で「ナムアミVamp」を初めとしてガツンと忍殺シヨンネタ Hard Techno をカマしていたあのR-9=サンが今を遡ること2014年にリリース、にんぱく改善で売ってたのをご本人から買ってそのあとDJでそのままかけて以来折に触れて使う曲がみっしり入ったアルバム “Nightsenses” から。PCをあえて使わずにアナログ機材のみで編み上げた、明らかに音が太い “This is Techno” なトラックがみっしりなので気になった方は是非ご本人まで。完全に余談ですが、ハードめの芸風でブースで暴れるR-9=サンほんと大好きwギャップ萌えですわ。

6. Objekt - Needle and Thread [Objekt/GER]
イギリス人だけどベルリン住まいということでGER表記。Native Instruments の社員(休職中)でありMaschineのドラムシンセ部分の開発も担当したという TJ Hertz の4作目から。きっと意図的に抑えたであろうキックと張り詰めた空気の中に突然乱入してくるブレイクビーツという構成が好きすぎて採用。

7. Randomer - Stupid Things I Do (new school mix)
[Clone Basement Series/NED]

確かR-9=サンに教えてもらったオランダのアーティスト。フロア直行というよりはややつんのめった、かといってグルーヴは切れないドラムループ芸が持ち味の「新世代」テクノといって差し支えなかろうかと。前の曲のブレイクビーツ部分とよく合うので採用。

8. Zenker Brothers - Stratusphunk [Tresor/GER]
ベルリンに Berghain (ベルクハイン) という今の Techno の総本山みたいなクラブがあるんですけども、そこの看板といってもいいくらいのアーティスト、それが Zenker Brothers 。このトラックはベルリンの Techno の名門クラブとしては先輩格でありいまはレーベルだけが残った Tresor からのリリース。あの「プァ〜〜〜〜〜」が妙にクセになるので現場ではあえて強調したりもしてみました。

9. Green Velvet - I want to Leave My Body [Relief/US]
シカゴが誇る変態やりすぎアシッドおじさん Green Velvet 初期のやりすぎアシッド。やや間抜けな雰囲気のトラックに間抜けな声で「たまーに……自分の体から抜け出したくなるねん……」とかぶさっていくうちにだんだんエスカレートしていく感じ、多分「アレ」なんだけどアレなんでアレ。

10. Computer Rockers - Computer Technology [Breakin’/UK]
エレクトロ魔人 Ed DMX の懐かしいElectroを今回は持ってきてみました。”thathatha,thatha,thathat’s right!” とか “future!” とか “tetete, technology” とかもうクドすぎるレトロフューチャーみもなんかネオサイタマだなぁと思ったんです。

11. Rammstein - Du Hast [Motor/GER]
泣く子も黙る Rammstein です。泣く子も黙る Rammstein です。 @Tyabmgmt に「ノロワレ=サンが持ってるのめっちゃ意外」って3回くらい言われましたが、貴公につなぐために、貴公からDHTに繋いでもらうために最適だ思ってラストはこれにしました。なんかそしたらDHTも Rammstein かけてるやん。なのでまぁなんかOKです。

以上、クドイ詳細なセトリ解説でした。次回どうするかなぁほんと。

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