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【続いてる写経 1323日め】『陰陽師とは何者か』@国立歴史民族博物館、行ってきた

最近千葉方面にご縁ありで、今回は佐倉にある国立歴史民族博物館へ、企画展『陰陽師とは何者か』展に行ってきました。

道中は『陰陽師』展を観るにあたり、ニコ美のアーカイブを視聴しながら準備。
とにかく、見応えたっぷりボリューム満点なよう。

佐倉城址の公園内にある博物館。

エントランス

「歴 博」

暦 博 !

で、でかい。

今回の企画展は大人気らしく、会場も大賑わい。
ざっくりと展示構成を説明すると、
・陰陽師の歴史(成立、確立、発展、終焉)
・陰陽師のお仕事(うらない、まじない、暦づくり)
・陰陽師のスーパースター、安倍晴明
・暦と文化

詳細の解説パネルのボリュームがとにかく多い…。とても読みきれないので、展示物をじっくり観る方向で回りました。

今回の展示で目を惹いたのは、占術が記されたテキストや図解書類。

占術書はきちんと説明が書かれているので、読む人が読めば活用できるのかも?密教っぽい梵字が出てくるものもありました。

ワタシがなかでも驚いたのは、参考展示の「秘符・弘法大師御作」
弘法大師ゆかりの円形の呪符を集めた写本があったのです。
(パネル写真展示でしたが)

やっぱり密教は、呪術を駆使していて、弘法大師空海さんは「呪術師」だったのだなあという確固たる証拠を見て、興奮しました。

また、実際使われた呪符や道具の展示。『呪術廻戦』に出てくるような、図柄や記号が記されたかわらけや、木製の円盤も展示されてました。何やらおどろおどろしいような気分も。

残された術式が書かれた書物と、かわらけに記された記号などが一致するの
で、実際に何を願ったのかまで判明しているものも。

写真が公開されてないのも(図録にはありますが)、なんとなく配慮してあるのかもしれません。

こういったものは真面目に研究したら、ハマりそうですねえ。

安倍晴明コーナーは、晴明が式神とともに外道に向かってまじない事をしている模型がユーモラス。
この模型の元となった『泣不動縁起絵巻』と『玉藻前草子絵巻』は全画面をタッチパネルスクリーンで観ることができました

これが面白くて、『泣不動』は不動明王さんが脇侍の仏を従えて、閻魔様へご挨拶にいくシーンなど、とてもきれい。
図録には一部しか掲載されていないので、パネル操作並んでも観る価値ありました。

絵巻のキャラからデザインした式神様と外道さんたち

あとは暦コーナー。事前に小説『天地明察』を読み学習していた江戸時代の天文方・渋川春美が登場。
彼の作成した天文図や世界屏風図には、江戸時代にここまでのものがあったのかと圧倒されました。
渾天儀などの観測に使われた道具もありました。

暦については、暦の作成をめぐる権力闘争が起こっていたほど。それだけに明治の太陽暦への改暦は、日本全国で大騒動を引き起こしたようです。

そして明治政府は陰陽師という資格も廃止
特権は剥奪されて、陰陽師は歴史の表舞台から去ったといいます。

つまり、ここで陰陽師が行ってきたお仕事(うらない、まじない、暦づくり)も消え去ってしまったわけです。

その後どうなったかは、まだ研究が及ばないところと図録には書いてありました。
が、世間では色々な陰陽師の解説書物や、安倍晴明の子孫という陰陽師さんもいる模様。おもろいな。

陰陽師については、学術方面からのアプローチである今回の展覧会で、世界観を最初にさらえたのは良かったかも。
オカルトで入ると、そっちのイメージに引っ張られすぎちゃいますから。

それにしても、歴博、常設展示もまたすごいボリューム。
所狭しと展示物が置いてあって、、。
これは1日では見切れないですね。

併設レストラン、佐倉の古代カツカレー
古代米を使ってるから古代なので、
古代にあったカレー再現というわけではない模様



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