映画感想3
mellow
あらすじ
オシャレな花屋「mellow」を営む夏目誠一。独身、彼女無し。好きな花の仕事をして、穏やかに暮らしている。姪っ子のさほは、転校後、小学校に行けない日がたまにある。そんな時、姉は夏目のところにさほを預けにやってくる。さほを連れていくこともある近所のラーメン屋。代替わりして若い女主・木帆が営んでいる。亡くなった木帆の父の仏壇に花を届けるのも夏目の仕事だ。常連客には近くの美容室の娘、中学生の宏美もいる。彼女はひそかに夏目にあこがれている。店には様々な客がいて、丁寧に花の仕事を続ける夏目だが、ある日、常連客の人妻、麻里子に恋心を打ち明けられる。しかも、その場には彼女の夫も同席していた…。様々な人の恋模様に巻き込まれていく夏目だが、彼自身の想いは……。(http://mellow-movie.comより)
感想
おしゃれな花屋の店主がモテモテなはなし。物語は流れるように進んでいく。アクセントといえば、青木さんと夫、店主のやり取りだ。夫との離婚を告白した後、夫の前で店主に告白するシーンとその後のやり取りは笑ってしまった。
一番好きなシーンは、ラーメン屋の閉店日に来たお客さんがバラの花を持って店を出るシーンだ。もし自分が仕事帰りにラーメンを食べ、帰りに花を貰えたら、しんどかった一日も少しだけいい日だなと思える。帰ったら親にどうしたのか聞かれるだろう。いつもならめんどくさく感じるが、そんな日は「今日ね…」と騙りたくなるだろう。
もし、自分が結婚していて旦那さんが花を持って帰って「いつもありがとう」と渡してくれたらちょっと嬉しいかもしれない。初めていったお客さんもこんな店があったらなかなか忘れないんじゃないだろうか。忘れてもクリスマスシーズンやバラをみて、そういえばこんなことがあったなと同僚や友達、家族に伝えたくなるんじゃないだろうか。無くなってしまったものは記憶の中でしか生きられない。クリスマス、ラーメン屋でバラを貰ったこと。どうか長く記憶に刻んでほしい。