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【博士・修士向け】研究発表がウマイ人の特徴って?

今週も研究を頑張ってこられたみなさん。
こんばんは!お疲れ様です!Curioseeds(キュリオシーズ)です。


さて、研究といえば調査・実験・考察、、そして「研究発表」ですね。
一番研究っぽくない「研究発表」ですが、実は業績に直結する非常に重要な部分です。

でも、研究っぽくないからこそ、「研究発表」対策を後回しにしてしまっていませんか?
ということで!!
これまで複数の学会発表賞を受賞してきたCurioseedsメンバーが、
【ウマイ研究発表資料の作り方】をこっそり伝授しちゃう、新規連載を始めたいと思います✨

記念すべき第一弾は、【研究発表がウマイ人・マズイ人の違い 4選】
そもそも、なんで自分の研究発表がダメなのか、あの人はいつも表彰されるのか…違いを知らないと話になりません!
研究発表に自信がない時、是非チェックしてみてくださいね。



1.聞き手を理解しているか

プレゼンは、発表する自分が主役!に見えますが、厳密には聞き手も含めて主役です。
聞き手に理解してもらわないと、質問もディスカッションも、何も始まりません。
自信がある人もそうでない人も、改めて下記3つのポイントを踏襲できているかどうか、チェックしてみましょう!

① 研究発表の目的を意識する
今回の発表の目的は何でしょう?
自分の研究に、どういった反応が欲しくて発表するでしょうか?
 A. 研究室内で具体的なアドバイスが欲しい時、
 B. 他分野の人に自分の研究を知って欲しい時、
 C. 類似分野の人からの建設的なコメントが欲しい時、、、
Aでしたら、イントロよりも結果と計画が重視されますし、
Bでしたら、逆に導入を丁寧に説明する必要があります。
内容が同じでも、資料は目的別で変える必要があるのです。

② 聞き手の知識背景を理解する
ポスター発表を例にとりましょう。
ポスター発表では、多くても5名程度という少人数に対して説明します。
ですから、聞き手一人ひとりに合わせたオーダーメイドな発表が重要になります。
聞き手の専門は何で、どの説明が必要/不要か?
興味を持ってくれたポイントはどこで、話の締め方はどうするべきか?
など、内容が同じでも、プレゼンは聞き手別で変える必要があります。
「ご専門は?」と先に伺ってしまうのもアリです。それを機にコミュニケーションが取れて、一石二鳥ですね。

③ 聞き手の反応を見る
どんなに大勢の前でも発表中に聴衆を見ることは重要です。
特に、自分の説明が明らかに不足していた場合、聴衆の反応が一番の判断材料です。
ありがたいことに、一度説明不足が生じても試合終了というわけではありません。次に同じようなデータを説明する時に挽回することができます。
このようなチャンスは逃したくないですよね!
しかも、聴衆も発表者と目が合うともっともっと聞きたくなるものです。
緊張して大変だと思いますが、是非トライしてみてください。


2.練習をするか

意外と盲点ですが、発表がウマイ人はちゃんと練習しています。
確かに、アドリブ的な小噺を挟んだりして聴衆の関心を引くのがウマイ方もいらっしゃいますし、性格や才能によるでしょ…と思ってしまいがちですが、
練習によって基礎を固めているからこそ、アドリブの余力ができるのです。じゃあどうやって練習すれば良いの?!という人のために、筆者オススメの練習法を紹介したいと思います!

① まずは一人で何度も声に出す
いわゆる音読です。
結局最後は声に出すことになるので、最初から出しちゃいましょう。
音読すると良いことは、自分の資料を客観的に見れること。
原稿が長すぎる、スライドと原稿がリンクしていない、改めて見直すとスライドが見づらい、、、
など、自分のボロがどんどんわかってきます。
最後まで音読・修正し終わる頃には、もはや原稿を覚えてますよ。

② 一人で何度もリハーサルする
①と被りますが、②ではより本番を意識して通してみましょう。
スクリーンに映したことを想定してポインターを使ってみたり、
それこそ聴衆を見る振りをしてみると、本番も勇気が出ます。
時間計測が必要な時はこの段階で調整しましょう。

③ 身近な人に見てもらう
やっぱり人に見てもらうのが一番です。
でも、ちょっと恥ずかしいし怖い…わかりますよ、その気持ち。
ということで、普段からガハガハ笑い合っている友人や先輩・後輩に見てもらいましょう。場合によっては酒アリで。
きっと、先生たちよりも率直な意見や、ちょっとした違和感を伝えてくれるはずです。

ちなみに緊張しないための一番の対策は、練習ですよ。


3."面白い"という自信があるか

先日、複数の分野の研究者の先生方の発表を聞く機会があったのですが、
一人だけ、別分野にも関わらず聞き入ってしまった先生がいました。
他の先生方もわかりやすいスライドだったんですが、その先生だけ何かが違ったんです。
何が違ったんだろう…と考えていたところ、いきついた答えが自信でした。

その先生は、自分の研究のココが面白い!という自信は確固たるものでした。
しかしそれは、他の研究と比べて優れているという自信ではなかったんです。

学会賞などを狙う時、つい後者の考えに陥りやすくなります。
意外とこうした潜在意識って伝わるもので、聞き手は後者の雰囲気を察すると無意識に批判的になります。なんとも生意気ですからね(笑)

それに、話している人が面白そうだと聞いている側も楽しくて、つい聞き入ってしまいます。
学生の皆さまは、本意ではない研究テーマを与えられている場合もあるかもしれないですが、
本人の情熱も重要なファクターであることは否定できないポイントです。


4.デザインの意図を説明できるか

スライド作りがウマイ人は、普段から生まれつきセンスが良いから…とか思っていませんか。
まずその考えを捨てましょう!

スライドデザインは、個人的には論理90%/センス10%だと思っています。なんでこのレイアウトにしたのか、なんでこの矢印は青にしたのか…など、
発表がウマイ人はスライド構成を論理的に説明できます
逆に、発表が苦手な人はなんとなくor好みで決めている場合が多いです。

そして、論理で説明できるからこそ、これさえ守っておけば大丈夫という推奨ルールがある程度存在します。
じゃあ具体的には何なのよ?!…と、思いますよね。

それこそが、本連載の目的です✨
今回は抽象的な前提となる取り組み方について語ってしまいましたが、
次回からはより実践的なプレゼン法を紹介していく予定です!


記念すべき連載1回目、いかがでしたでしょうか?
次回は、9/16(土) 18:00頃「スライドレイアウト ~スライドマスターの使い方~」公開予定です。

これからもよろしくお願いします!!