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「CureApp HT 高血圧治療補助アプリ」が GOOD DESIGN AWARD 2024を受賞

〜治療アプリで初(*1)のグッドデザイン賞受賞〜

株式会社CureApp(キュア・アップ / 本社:東京都中央区 代表取締役社長:佐竹 晃太)は、当社が高血圧症患者のために開発し、医療機関にて医師による処方が開始されている「CureApp HT 高血圧治療補助アプリ」(*2)(以下、本アプリ)が、2024年度グッドデザイン賞(主催:公益財団法人日本デザイン振興会)を受賞したことをお知らせいたします。

グッドデザイン賞受賞ページ

https://www.g-mark.org/gallery/winners/22448



CureAppは、スマートフォンで動作する治療用のソフトウェア医療機器「治療アプリ」の開発を行っています。2022年9月からは従来にはなかった高血圧症に対する治療法として、保険適用にて医師から患者さんへ本アプリの処方が開始されています。
治療アプリの開発は、どのように患者さん、そして医療従事者の方々に寄り添い治療の継続や診察の質の向上に貢献できるのか、当社の開発チームやデザインチーム、およびメディカルチームが議論を重ね作り上げてきました。

また、アクセシビリティの観点では、治療アプリを利用する幅広い年齢の患者さんに優しいデザインになるよう、配色やコントラスト、文字やボタンのサイズ、操作性やレイアウトなどに配慮した設計を行いました。さらに、患者さんだけでなく医師が短い診察の中でも必要な患者情報にスムーズにアクセスできる設計にするなど、アプリを利用している時間だけでなく、診察も含めた治療体験全体をより良いものにできるデザインを追求しています。

今回の受賞では、治療アプリ単体のデザイン評価に加え、我々が意識した治療体験全体をデザインした観点からも高く評価をいただいたことを大変嬉しく思います。これを機に治療アプリ、デジタル・セラピューティクス(デジタル療法)というものをより広く知っていただくきっかけとなることを願っています。

◾️審査委員評価コメント

高血圧症の治療には、生活習慣の改善が伴う。本アプリによって、医師は診療場面で適切な指導が可能になり、また患者は生活習慣改善にむけて行動変容理論に基づく適切な支援が受けられるよう見事なデザインがなされている。その結果、実際にエビデンスとして生活習慣の改善および降圧効果が報告されており、デジタル・セラピューティクス分野の範とすべきデザインとして高く評価された。

◾️CureApp 開発統括取締役 兼 医師 鈴木 晋 コメント

私自身医師とはいえ、患者さんの生活や考え方に深く入り込んで介入するためには医学以外の様々な要素を考慮する必要があったため、開発はとても難しく苦労しました。医学的に良いとされていることを、いかに日常生活で自然に受け入れてもらえるようにするかを工夫しました。今回の受賞を受けて、「治療アプリ」というまだ生まれたばかりの概念が社会的に認知や支持を拡大しつつあることを嬉しく思います。今後は新しい技術を取り入れながら、より患者さんに受け入れやすい体験デザインで開発を進めていきたいと思っています。

◾️CureApp 開発担当者、デザイン担当者 コメント

この治療アプリは患者さんの行動を変えて治療を行うものです。アプリから患者さんに働きかける部分はもちろんですが、医師の関わりが重要と考えています。目指したのは、"最近どう?" から始まらない診察です。短い診察時間でも医師が患者さんの背景や取り組みをすぐに把握しフィードバックする、患者さんは医師に見られている意識から前向きに取り組む、取り組んだ内容はまた医師に見える、そうした好循環を生む診療体験を意図してデザインしています。
また、20代から80代までの幅広い年代層が使うアプリであるため、ユニバーサルデザインを意識し、限られた色や文字サイズの中で最大限の使いやすさを追求しました。特にデザインの工夫が治療効果に影響する、つまり「デザインを良くして血圧を下げる」という体験は、私たちにとっても革新的な取り組みです。

新たな治療体験をつくるために細部のUIデザインに落とし込むことはまさに、当社の掲げるミッションである『ソフトウェアで「治療」を再創造する』ことを実現するものです。

今回の受賞は、デザインそのものだけでなく、その背後にある社会的意義やユーザー体験も評価された結果だと感じており、大変嬉しく思っています。今後も、ユーザーの声に耳を傾け、治療体験をさらに向上させ、一人でも多くの高血圧患者さんの血圧改善に貢献できるよう、改良を続けていく所存です。

◾️CureApp HT User's Voice (処方医師コメント一部抜粋)

  • 医師① 患者さんの日常がわかるようになり指導がしやすくなった

  • 医師② 診察時間の会話が有意義になった

◾️CureApp HT User's Voice (利用患者コメント一部抜粋)

  • 患者① アプリのキャラクターとの会話が心の支えになっています

  • 患者② 携帯での操作が苦手なので不安でしたが、実際の操作手順は迷う事なく高齢の私でもスムーズに最後まで使うことができました。

高血圧症の現状と治療アプリによる治療の可能性


日本国内における高血圧症患者は4,300万人(*3)、関連死亡者数は年間19.8万人(*4)にも及び、関連医療費も1.8兆円(*5)と膨大である一方で、約70%が未治療もしくは降圧目標未達成であるとされています。

降圧薬の服用の有無に関わらず、生活習慣の修正は全ての高血圧患者さんに推奨される治療法として高血圧治療ガイドライン(*3)にも記載されていますが、医療従事者による直接の生活習慣指導は医療資源の限界もあり、患者個人で継続的に治療に取り組むには難しい現状があります。これらを解決する治療選択として、世界で初めて製造販売承認取得および保険償還された「CureApp HT 高血圧治療補助アプリ」(*6)があります。

患者は自身のスマートフォンを利用し、診察と診察の間の治療空白期間にアプリが提供するプログラムを通じて生活習慣の修正と定着を図ります。

また、医師は専用の管理画面を通じて患者の治療経過を把握することができるため、診療の質と効率を向上させることが可能です。

本アプリは治験結果(*7)だけでなく、処方開始後の実臨床での有効性(*8)や降圧薬を減薬・中止できる可能性(*9)も示されており、高血圧治療の新たな治療選択肢の一つとなっています。

現在、全国47都道府県の数千を超える医療機関で提供され、多くの高血圧患者さんに利用され始めています。

*1 :世界初:自社調べ (調査年月:2024年9月 )調査範囲: 製造販売承認および保険適用を受け医療機関で処方が開始した治療アプリ
*2:販売名:CureApp HT 高血圧治療補助アプリ /承認番号:30400BZX00100000/本製品は医師の診断のもと処方され、患者が使用する管理医療機器です
*3 :高血圧治療ガイドライン2019 [JSH2019] 日本高血圧学会(2019)
*4:「リスク要因別の関連死亡者数」https://www.mhlw.go.jp/stf/wp/hakusyo/kousei/21/backdata/02-08-04-02.html
*5:「国民医療費の概要」平成30年度調査(厚生労働省)https://www.mhlw.go.jp/toukei/saikin/hw/k-iryohi/18/index.html
*6:世界初:自社調べ (調査年月:2022年9月 )調査範囲: 製造販売承認および保険適用を受け医療機関で処方が開始した高血圧症治療アプリ
*7:Efficacy of a digital therapeutics system in the management of essential hypertension: the HERB-DH1 pivotal trial https://cureapp.blogspot.com/2021/09/cureapp-2021.html
*8:世界初、実際に処方された利用患者における降圧効果データを発表 https://cureapp.blogspot.com/2023/09/blog-post_26.html
*9:「治療アプリと患者のカルテデータ」から降圧薬との関係性を初公開 https://cureapp.blogspot.com/2024/04/blog-post_09.html

◾️製品イメージ動画

◾️参考ページ


◾️グッドデザイン賞とは

1957 年創設のグッドデザイン商品選定制度を継承する、日本を代表するデザインの評価とプロモーションの活動です。国内外の多くの企業や団体が参加する世界的なデザイン賞として、暮らしの質の向上を図るとともに、社会の課題やテーマの解決にデザインを活かすことを目的に、毎年実施されています。受賞のシンボルである「Gマーク」は優れたデザインの象徴として広く親しまれています。http://www.g-mark.org/