見出し画像

雑事は召使いに、真相は貴族の手に 2017年ドラマ「貴族探偵」

最近、アマゾンプライムのFODチャンネルを契約しました。

過去作で見たかった「SP 警視庁警備部警護課第四係」や「ストロベリーナイト」などが配信していたためでしたが・・・

でも、契約当時はとりあえず軽く見たいドラマが見たくて、「貴族探偵」を。
数年前に見たことがあり、結末もなんとなく憶えていたし、なにより一話完結なので気楽に再見。

2017年に放送された連続ドラマ「貴族探偵」は、麻耶雄嵩の小説を原作とする異色のミステリードラマでした。この作品は、従来の探偵ドラマの常識を覆す斬新な設定と、豪華なキャスト陣によって注目を集めました。

貴族探偵
演 - 相葉雅紀
本作の主役。上流階級の出身であること以外全て謎の紳士。
金襟・金ボタンの注文仕立服にボルドーのロングブーツ(原作ではスーツ)を着用。葉巻愛好家。

高徳 愛香
演 - 武井咲
本作のヒロイン。喜多見切子探偵事務所に勤める新米女性探偵。貴族探偵からは「女探偵さん」と呼ばれる。
飾らない性格で誰にでも気さくに話し、思ったことをすぐ口に出す。
推理を全て使用人に任せていながら探偵を名乗る貴族探偵が気に食わず、対立することになる。

佐藤
演 - 滝藤賢一
運転手兼ボディーガード。戦闘力が高く、武闘派の犯人にも臆せず立ち向かう。ビリヤードや釣り竿の扱いに長けている。

田中
演 - 中山美穂
メイド。紅茶の給仕だけでなく、事件再現ビデオや人物相関図を作るなど、物事の整理が得意。相関図に顔写真を貼りつけない場合は似顔絵を描くが非常に下手。貴族探偵曰く「彼女に紅茶を出させれば右に出るものはいない」。

山本
演 - 松重豊
執事。誰に対しても丁寧な口調で接する礼儀正しい性格だが、大らかすぎる故に前置きが長く、貴族探偵からは「手短に」と言われている。貴族探偵が子供の頃から使えている最古参。

鈴木
演 - 仲間由紀恵
謎が多い秘書。

鼻形 雷雨
演 - 生瀬勝久
現場で事件捜査の指揮をとる刑事。階級は警部補で警察手帳をしばしば見せびらかす癖がある。
警察官としての基本的な正義感は持っているが、上昇志向が強く、モテたい、お金持ちになりたいという個人的な願いが最大の原動力。殺人事件の推理は非常に的外れなものばかりで捜査も杜撰。これらが原因で愛香と常見と冬樹にはぞんざいに扱われ、人望は薄い。

喜多見 切子
演 - 井川遥
元探偵の女性で愛香が憧れる師匠。
貴族探偵とは過去に因縁があったらしく、ドラマでは彼との推理対決に敗れた後、謎の死を遂げた・・・



主人公は相葉雅紀演じる「貴族探偵」と呼ばれる謎の男性。


彼は自身を貴族と名乗り、探偵業を趣味として行っていますが、最大の特徴は「推理しない探偵」であること。貴族探偵は「推理などという雑事は、使用人に任せておけばいいんですよ」と言い放ち、自らは推理をせず、召使いたちに捜査を進めさせます。

ここが「貴族探偵」の最大の特徴であり、探偵でありながら推理という「雑事」を使用人に任せるという斬新なアイデアは、原作者の麻耶雄嵩が「水戸黄門」をイメージして考案したものでした。この設定は、探偵小説の常識を覆すものであり、「そもそも探偵とは何か」という根本的な問いを投げかけています。

この独特の設定は、ドラマ化にあたって大きな課題となりました。原作ファンからは「映像化は不可能だろう」という声もあったようですが、制作陣は原作のコンセプトを尊重しつつ、映像表現の特性を活かした演出を行いました。例えば、毎回用意される「サルーン」という空間は、ドラマオリジナルの演出であり、貴族探偵の存在感を視覚的に強調する効果がありました。

主演の相葉雅紀の貴族探偵役は当時(今も)の本人のアイドルとしての華やかさが、貴族としての気品漂う演技と相まっていたのか、評価は高かったようです。

また、武井咲演じる女探偵・高徳愛香や、生瀬勝久、井川遥、滝藤賢一、中山美穂、松重豊、仲間由紀恵といった豪華な脇役陣も、作品の魅力を高める要因となりました。

特に、貴族探偵の使用人たちを演じる俳優陣の演技は、原作の世界観を忠実に再現しつつ、ドラマならではの面白さを付加しています。



ドラマ版「貴族探偵」は、原作小説『貴族探偵』と『貴族探偵対女探偵』を基に、オリジナル要素を加えて構成されています。

原作が短編集であるのに対し、ドラマでは1話完結形式を基本としながらも、全体を通じての物語性を持たせるなど、テレビドラマとしての工夫が施されています。

あと、原作にはない女探偵の推理パートがドラマで追加されたこと。これにより、貴族探偵(の使用人たち)の推理と女探偵の推理という二つの謎解きが存在することになり、視聴者にとってより楽しめる構成となっていたらしい。
まあ、原作読んでないんで僕には関係はなかったりする。




いつも事件現場に出くわしてしまい、新人ながらもちゃんと推理する愛香。しかしツメが甘いために、いつも貴族探偵と使用人たちに手柄を持っていかれて悔しい思いをします。それでも貴族探偵が推理を使用人任せにしているようで、じつは事件の真相にいち早く気づいているのではないかと感じ、悔しい反面それとは違う別の感情を貴族探偵に持つようになります。

しかし彼女の師匠である喜多見切子(井川遥)の最後の事件の際に貴族探偵と対決し、その後に話をしたことがわかります。その後すぐに切子が亡くなっていたことで、愛香は貴族探偵が切子を殺したのではないかと疑い、その真相を追い求めていくことになります。

最終回で、愛香は「星見荘」で起きた殺人事件の真相を暴きます。解決前に貴族探偵から「この事件を見事解いた暁には、切子さんの死の真相を教える」と言われていた愛香は、貴族探偵との約束を果たし、師匠・切子の死の真相を知ることになります。

驚くべきことに、切子は実は生きていました。切子が香港海運の不正を暴いたことで命を狙われ、貴族探偵に「私を殺してほしい」と依頼したのです。これは愛香を一人前の探偵に育てるための壮大な計画でした。

全ての真相を知った愛香と貴族探偵は対峙します。貴族探偵は愛香を一人前の探偵として認め、「アバンチュール(冒険)」へと誘います。2人が唇を近づけるシーンでドラマは幕を閉じます。



「貴族探偵」は、単なるエンターテインメントを超えて、ミステリージャンルに対する問いかけを含んだ作品と言えなくもない。

「推理しない探偵」とは?
「探偵とは何か」「推理とは何か」と考えさせるような設定・・・?

なんて考えながら真面目に見ている人がどのくらいいたのか、アンケートでもしてみたい。

そんなこと考えなくて良い。
一話完結の推理もので気楽に見れるし、なにより武井咲がかわいい。

生瀬勝久も笑わせてくれる。

武井咲の師匠役の井川遥もお綺麗で目の保養にGOOD。


しかしストーリーは半分以上が推理時間となっており、毎回のゲストの人間模様などはほとんどわからないため、見ている方も推理する暇がない。
ところどころ荒い部分もあるため、本格ミステリーということはない。

それに相葉雅紀が毎回女性を口説くが、イメージ的に合っていない気がする。
事件後、文句を言いに行く武井咲に「もしかして、アヴァンチュールのお誘いですか?」と言うのだが・・・

彼が悪いわけじゃないけど、唯一しっくりこないし、なんというか、旧ジャニーズになんら興味がない私には、相葉雅紀である必要性がないし、実際に貴族が似合わないと思ってしまう。
でもそのアンバランス感がなんとも言えず、なんだかんだで面白い!

そして、井川遥が超絶キレイだから良い!


この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?