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ブリグジットについて思うこと。

2020年1月31日午後11時をもって、イギリスは47年間加盟してきたEUから正式に離脱をしました。私の周りのイギリス人達の反応は安堵の「やっと」、悲観的な「とうとう」離脱したと言う感じです。何せ今まで3回も離脱延期になったので、本当に離脱するのか半信半疑でした。

今回の離脱は移民問題に焦点があてられましたが、2016年ごろのイギリスは移民の中でもEU加盟国からの移民の問題が大きく、年間20万人くらい増えていました。EU内での移動は自由なので制限はかけられず、イギリス人と同等の社会保障を受けられるので、イギリス人の生活を圧迫しているように見えていたのです。もちろん税金も払い、義務を果たしているので権利はあるのですが、やはり自国民でなく移民だと違和感があるのだと思います。

移民の中でも東欧からの移民がとても多く、カフェ、レストラン、ホテル、ミニキャブ運転手、農場や工場等で働いています。ロンドンの様な都市では大英帝国時代の植民地も含め、もともと移民が多いので移民が増えた感じはしませんが、地方に行くと私もそうですが移民はやはり目立ちます。

だからと言って移民が嫌われているという訳ではなく、移民が国に良い影響をもたらすと考えている人も多いです。実際問題としてイギリスは労働者が不足していて、特に農場や工場等のイギリス人があまりやりたくない賃金の低い仕事を移民がやってくれているので、移民がいないと経済が成り立たないことをイギリス人は理解しているのです。これは日本で働いている中国や東南アジアの人々と似た状況だと思います。

日本も在留外国人300万人以上になり、世界で4番目の移民大国となったいま、イギリスを参考にして移民政策をしっかり行って欲しいと思います。

イギリスのEU離脱という歴史の節目をイギリスで体験出来たのは感慨深いです。これから移行期間を経て離脱を実感して行くのだと思いますが、今後イギリスがどのような方向に進んでいくのか見守りたいと思います。

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