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【うさぎの腎芽腫闘病記録】 そもそも『うさぎの腎芽腫』って?

そもそも『腎芽腫』って何?

『腎芽腫』の可能性が高いと言われたが
そもそも『腎芽腫』って何?
可愛い愛兎がこれからその病気と
付き合っていくのに
飼い主が病気について少しでも理解してないと
マズイのでは?

今の段階で何となく理解しているのが

  • 人間では『小児がん』の1つ

  • 腎臓に悪性腫瘍ができること

この2点のみ
原因や症状などはわからない。

ということで少し『腎芽腫』について調べてみた。

【人間の腎芽腫】とは

『人間の腎芽腫』について、
がんセンターのホームページなどを
参考にさせて頂き、まとめてみました。
(参考にしたホームページのリンクは
下の《【人間の腎芽腫】 参考ホームページ》
の項目に記載してあります。)

  • 一般的には小児の腎腫瘍(腎臓がん)の
    1つであり、最も割合が高い。

  • ウィルムス腫瘍とも呼ばれている

  • 小児の3大固形悪性腫瘍の1つ
    (残りの2つは『神経芽腫』『肝芽腫』)

  • 3歳までに発症するケースが多い

  • 後腎芽細胞由来の悪性腫瘍

  • 日本における発症率はアメリカに比べると
    少なく、年に約70〜100例ほどくらい

  • 大半は治療に良く反応し、予後の良いがん

  • 成人の腎芽腫の症例もある

【人間の腎芽腫】の症状

  • 腹部の腫れ、しこり

  • 血尿

  • 腹痛

  • 高血圧

などあるが、実際はこれらの症状が
全てあらわれる事はなく、
早期に自覚症状で発見されるよりも、
腹部膨満や腹部に腫れ物やこぶが
出来たなどで発見される。

【人間の腎芽腫】の原因

成長や発達に悪影響を及ぼす異常な遺伝子に
よって引き起こされる疾患(遺伝子症候群)の
1つとして発症することがあるとのこと。
現在では腎芽腫との関連性が明らかになっている
遺伝子症候群もある。
(WAGR症候群、Beckwith-Wiedemann症候群、
Denys-Drash症候群など)
また、特定の先天異常がある場合にも、
腎芽腫の発症リスクが高くなる可能性がある。

【人間の腎芽腫】の治療法

一般的には2つの方法がある。

  1. 腎臓を腫瘍ごと全摘出し、その後に
    化学療法や放射線療法を行う(COG方式)

  2. 先に化学療法を行い、腫瘍を小さくした後に
    腎臓の全摘出をする(SIOP方式)

基本的には腫瘍のある方の腎臓を全摘出するが、
両側に腫瘍がある場合は手術で可能な限り
健全な腎臓組織を残す。

【人間の腎芽腫】の予後

腎芽腫の約80%が予後良好のケースである。
良好な場合は5年生存率が約91%、
5年無再発生存率が約82%である。

《【人間の腎芽腫】 参考ホームページ》

「国立がん研究センターがん情報サービス」
腎芽腫(ウィルムス腫瘍)〈小児〉について
https://ganjoho.jp/public/cancer/kidney_tumor/about.html

「国立がん研究センターがん情報サービス」
腎芽腫(ウィルムス腫瘍)〈小児〉治療
https://ganjoho.jp/public/cancer/kidney_tumor/treatment.html

「国立研究開発法人国立がん研究センター」
小児の固形悪性腫瘍
https://www.ncc.go.jp/jp/rcc/about/paediatric_malignancies/index.html

【うさぎの腎芽腫】とは?

『人間だと小児がんの1つ
つまり、これはうさぎにとっても
『がんの1つ』であると考えられる。

腫瘍発見編でも書いたが、
うさぎの腎芽腫は症例が少なく
学会などの論文の数もあまり無い
実際にネットで調べて出てきた症例数も
3例だけだった。

その3例が書いてある論文が
国会図書館にあるとのことで、
実際に行って、読んでみた。
下記論文が今回、国会図書館で読んだものです。

【うさぎの腎芽腫】参考論文

獣医麻酔外科雑誌 第34巻,第2号(2003) p.37-41
兎の稀な悪性腫瘍である腎芽腫の1例
(上島昌子,上島信之 著)

獣医麻酔外科雑誌 第37巻,第1号(2006) p.7-10
多血症を伴うウサギの腎芽腫の2例
(久保田真理,斉藤将之,鶴岡学,中西真紀子,森千秋,斉藤久美子 著)

論文を読んだ結果

  • 全ての症例のうさぎがメスであり、
    オスのケースはなかった

  • 3例のうち2例は避妊手術をしていない
    メスで、どちらの例も腎臓の腫瘍が
    腫瘍がある側の卵巣と卵管を巻き込んでいた

  • 1歳4ヶ月〜6歳3ヶ月のうさぎが
    発症していた

  • 人間のように化学療法が
    確立されてないので、
    腫瘍の大きさがどうあれ、
    手術で腫瘍のある方の腎臓を
    全摘出するしかない

  • 全ての症例で全摘手術をしたが、
    術後6日〜1年3ヶ月後の間に亡くなっている
    (3例のうち2例は術後経過が
    良好にも関わらず)

正直な話、どちらも約15~20年前のもので、
今とはうさぎの医療状況も少しは異なる。
もしかしたら、規模が大きく、
エキゾチックアニマルを扱っている
動物病院では症例数はあり、
もっと詳しいことがわかっているのかも知れない。

また、腎臓の腫瘍が卵巣と卵管を巻き込んでいた
2例ついては子宮系のがんもあった可能性が
あるとも考えられるので、
最終的に腎芽腫が原因で亡くなったとは
言えないと思った。

ただ3例全て、全摘手術をしても亡くなっているのは
事実で、うさぎの腎芽腫は人間の腎芽腫とは違い、
予後があまり良くないのではとも思った。

つまり、例えCuoreが腎臓摘出手術をして、
成功しても、1年前後くらいしか生きられない
可能性が高いとも考えられる。

一番後悔が少ない方法を選ぶしかない

本編の時系列から前後してしまうが、
実は国会図書館で論文を探し、読んでいた時、
ちょうど、CuoreはCT検査を受ける為に
B動物病院に半日預けられていた。

手術をしても1年前後くらいしか
生きられない可能性が高い。

手術をせずに、仮に1年以上生きていても
いつか腫瘍が破裂し、身体の他の部分にも
腫瘍が転移し、その影響で食欲がなくなったり、
血尿が出たりなど、Cuoreがもっと苦しい思いを
してしまう可能性だってある。

その前に元々麻酔のリスクが高い身体なので、
手術や今受けているCT検査の時点で
命を落とす可能性だってある。

正直、これは生存率が低い
思って考えた方がいい。

では、生存率が低いからって諦めるのか?
それ違う。

最後までCuoreの飼い主としての責任を果たす

だから、「あの時こうすればよかった」と
思うことが少ない選択をしよう改めて思った。

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