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【うさぎの腎芽腫闘病記録】 腫瘍発見編

2021年9月19日(日)

定期検診と爪切りのために、Cuoreを連れて
かかりつけのA動物病院に来てた。
担当のX先生がCuoreを触診していた時のことだった。
「お腹の中に何かありますね。」
と急に言ったのだ。

この頃、Cuoreはよく部屋んぽ中に、
カーペットやジョイントマットを
噛みちぎって遊んでいた。
だからこの時は「カーペットやマットの破片が
お腹の中に入っちゃったのかなぁ?」と思っていた。
ちなみに前回、7月14日の定期検診の時点では
何もなかった。

X先生としてはエコーで詳しく
診たかったみたいだったが、
その日は日曜日で病院は混んでいて、
私の後にも予約で待っている患者さんが多くいた。

なので改めて後日、有給を取って、
平日の午後の枠で検査の予約を取った。

2021年10月4日(月)

改めてA動物病院にCuoreを連れて行き、
下記3つの検査を受けた。

・レントゲン検査

【左】が2020年11月、うさぎドック時に撮ったもの。
【右】が今回撮ったもの。赤丸で囲った部分が左腎臓部分

レントゲンを撮った結果、
左腎臓に腫瘍が出来ていることがわかった。

今回撮ったものと2020年にうさぎドックを受けた時に
撮ったものを比較してみても、
見てわかるように左腎臓のところが
明らかに大きくなっている。
心臓や肺など他の部分に影などは見られず、
綺麗にレントゲンに写っていたので、
現段階では腫瘍の転移の可能性はほぼ低いとみられる。

・エコー検査

左腎臓のエコー。【LKID】は左腎臓、
【MASS】は腫瘍のこと。
右腎臓のエコー。【RKID】は右腎臓のこと。
こちら側には腫瘍は見られない。

エコー検査の結果を見ても、
左腎臓に腫瘍があることが確認された。
『MASS』と書いてある部分が腫瘍で、
この時点で大きさは3cmくらいとのこと。
腫瘍がなかったであろう、7月14日の時点から
触診で発見された9月19日の約2ヶ月の間に
3cmくらいの腫瘍が出来ていたという計算になる。

一応、右腎臓のエコーも見せてもらったが、
そちらは腫瘍が見られなかった。

・血液検査

血液検査の結果。ヘマトクリット値のみ基準値を上回っていた。
この数値だと多血症気味の状態である。

血液の数値にも異常が出ていた。
これは予想外のことだった。
血液を占める赤血球の体積の割合を表す
ヘマトクリット値が基準値を超えていた。
通常、うさぎのヘマトクリット値の基準値は
約35〜50%であるが、
今回、Cuoreのヘマトクリット値は69%と
基準値より高く、『多血症』の状態であった。

『多血症』
とは血液中の赤血球が異常に増える
疾患である。
赤血球が増えると血液の濃度が濃くなり、
血液の流れが悪くなる(ドロドロ血液になる)ので、
心肥大の傾向があるCuoreにとって、
この状況は少し心臓にも負担が掛かっているらしい。

結果を踏まえて、これからどうするか?

よって、検査の結果は
“多血症を伴う腎臓の腫瘍”ということで、
『腎芽腫』の可能性が高いと判断された。

食べてしまった物がお腹に残っていると
思っていたばかりに、
結果を聞いて驚いたと同時に頭が真っ白になった。
「『腎芽腫』って何?」って状態。

『腎芽腫』とは人間の小児がんとして聞くことがある。
ただ、うさぎの腎芽腫は症例が少ない
学会などの論文の数もあまり無い。
ベテランのX先生をはじめ、A動物病院でも
ほぼ初めて見たケースだったのではないかと思う。

この結果を踏まえて、今後どうするかを
飼い主の私は考えないといけなかった。
もしかして腫瘍が良性ってことも考えうるが、
最悪のケースを想定した方が良いと思ったので、
『腎芽腫』であるということ前提に動くことにした。
そして、今ある大きな選択肢は下記の3つだった。

  1. すぐに手術して、
    腫瘍のある左腎臓を摘出する
    腫瘍であることには間違いないのと
    腫瘍の大きさが約2ヶ月で約3cmと
    比較的早いペースで出来ていたので、
    すぐに手術でお腹を切開して
    腫瘍をとってしまうという考え。

    ただ、実際に切開してみた時に、
    実は腫瘍が予想以上に大きかった、
    複雑な位置にあったなどして
    摘出できない可能性もある。

  2. CT検査も受けて、状況をより詳しく調べる
    レントゲン検査とエコー検査では
    映らなかったが他にも問題があるかもと
    いうことで、CT検査も受けて状況を
    詳しく見るという考え。

    あと、腫瘍のある左腎臓を摘出した後、
    腫瘍のない右腎臓だけで、
    ちゃんと生活が出来るか確かめるため、
    ちゃんと右腎臓が機能しているかを
    調べる目的もある。

  3. しばらく何もせずに様子を見る
    心肥大の傾向があり、
    過去にエンセファリトゾーンによる
    斜頸を経験しているので、
    手術やCT検査を行うとなった場合、
    腫瘍の摘出云々の前に麻酔による
    リスクの方が大きい可能性がある。

    確かに3月の去勢手術の時も、X先生から
    Cuoreは麻酔コントロールが他のうさぎさんより
    難しいと説明があったような…。
    (ちなみに今回もこの麻酔のリスクに
    ついての説明はあった)

    多血症の状態だとはいえ、
    現段階では食欲や排出には問題が無く、
    普段と変わらない状態なので、
    逆に手術やCT検査をしないで、
    しばらく様子を見るという考え。


選んだのは…

悩んだ結果、選んだのは
2. CT検査を受けて、状況をより詳しく調べる

初めから「3. しばらく何もせずに様子を見る」
という考えは無く、麻酔のリスクを承知で、
腫瘍を摘出することは、その時点で決めていた。

腫瘍の大きさのペースが気になるものの
ただ、本当に手術で腫瘍を摘出できるのか?
切開して見たら、「無理でした!」なんてなったら
イヤだな…っていう思いもあった。
だったら、お金はかかってもいいから、
手術する前に少しでも自分の中の不安点を
減らしておくべきだと思い、
CT検査を受けることにした。

A動物病院にはCTの設備がないため、
設備のあるB動物病院へ行くことになった。
A動物病院からB動物病院へ紹介状を送って頂き、
さらにCT検査の予約も取って頂く流れになった。

翌日、A動物病院から連絡があり、B動物病院へ行くのが
3日後の10月8日(金)の夕方に決まった。

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