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因循ぐずく

水面に降り立つ


音が響き渡る
下を見れば水面の波が
柔らかく私を受け入れる

このモノ達のように
私自身も受け入れることをすれば
まだ私の世界も柔らかく
冷たさの中に温かさが産まれるのではないかと
勝手な思いを募らせてしまう。


独特な肌触りと戯れる中で
ふと頭を撫でられた


慈しむように

そして恥ずかしそうに

細かに震えてるその手を
当たり前のように取った

怯えたそれは徐々に安心を覚え、
私の頬へと進める

私が微笑めば微笑むほど
唇や鼻へと遊びへと変わる

触れられるところからわかる
沢山の想いをどう受け止めようか

その行為が意味をなすものでは無いものと
わかっていながら
想いの食い違いから
目から流れる涙をどう説明しようか

伝える術を持てない私は黙るしかないのか


一瞬でも睫毛が揺れれば
涙を拭うその手はまた戸惑いを覚えてしまう


その手を掴み、
引き寄せて抱き締めれば
私もそれも安心が得られるわけではないのに

せざる負えない程
脆いものに縋ってしまう
私を


いつの日かあなたを切り捨て
神に許しを乞うことしか出来ない私を


恨んでくれたらいいのにと


今でも
ここでも

傲慢な自分本位の想いを募らせて

今日も取り繕って笑うのだ

それも綺麗に

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