『hakuzitu』
体の空気で入れ替え吐いた息が
目の前を白く染める
あの時はこんなに白くならなかったのになと考えた
あぁ、そっか。
あの時は眼鏡なんてかけてなかった事に気づく
鼻から入れた空気によって
胸から次第に体全体へと体温が下がっていくのを感じて
自分の体がまるで目の前に舞う雪と同じになった気分だ
願う
そう、強く
この気持ちごと凍らせてくれないかと
沢山の人や出来事で嬉しさや感謝もしている
だがあの時気づいていればと…
いつも通りなんてなかったのに
わかっていれば後悔ばかり目立っているんだ
今の僕と重ねて『あの頃と何が変わって、成長しているのか』と問う
わからないだからこそ何度生まれ変われたらと
無理だとわかってても口に出すことくらいいいだろう?
虚しさしか返ってこないが、空笑いくらいさせてくれ
いや、降り続く『モノ』、笑い飛ばしてくれ
季節ばかり変わり僕自身は何一つ変われず
このまま歩いて何が待っているんだろう
もし、君が居てくれたら名前ぐらい呼んでいいだろうか
愛し愛させるのが人ならその『夢』を負わせてほしい
春風が吹く
胸を抱えてまた歩く
『夢』が夢でも前を見て歩くしか選択肢はないんだから