この曲のココが気持ちいいぞ! ~「115万キロのフィルム」/Official髭男dism
「115万キロのフィルム」(2018年)/Official髭男dism
作詞・作曲:藤原聡
すっかり国民的バンドとして定着した感のあるヒゲダン。
我々おっさんが知らないインディーズシーンでさぞや活躍していたのでしょうけど、その名を世間に轟かせたのは「Pretender」(2019年)でしょう。街でのヘビロテ具合がすごくて、会社からの帰り道だけで3回くらい聞こえてきてましたからね。
島根大学の軽音楽部界隈から出てきたっていうから痛快な話じゃないですか。歌える気になって、弾ける気になって、ミュージシャン然と雰囲気だけ出してるバンドとはわけが違います。
藤原くんは今までたくさんたくさん音楽を聴いてきたのでしょうね、とにかく曲が練りに練られています。練り過ぎっていう説もありますが。
で、ここでは「115万キロのフィルム」ってのを採り上げたいと思います。
「Pretender」に続くシングル?くらいに思ってたのですが、「Pretender」の前にリリースされたアルバムの曲なんですね。
堂々とアルバム1曲目を飾っています。
私、歌を聴いても歌詞を意識することはあまり無いのですが、さすがにこの曲は歌詞を追ってしまいます。そのくらいストーリーが解りやすく、下は小学生から上は熟年まで「ほうほう、かわいい歌やないか」と共感出来る。
曲の方は、とにかくメジャーデビュー時の創作パワーがみなぎってます。
冒頭、ジャーンとすべての楽器が入ってきたときのピアノのバッキングとかなかなか華麗。
コードの話をすると、それはそれは定番コード進行テクニックのデパート(表現が古い、、)みたいになってまして、
Ⅰ→Ⅶ→Ⅲ→Ⅵあり、
Ⅰ→Ⅰ7、Ⅰ→Ⅰ7/Ⅶ♭両方あり、
Ⅱm、Ⅴmの両方からのクリシェあり、
Ⅳ→Ⅴ/Ⅳあり・・。
作曲がんばってて、基本の進行はなんか分かったぞ、という方はこの曲コピーすりゃさらに前進出来るのでは、くらいな感じです。
ま、デパートみたいになってるものの笑、コードに振り回されずにきちんとメロディを組み立て、詞のロマンチック過ぎる世界観を元気よく歌い飛ばすバランス感覚がいいですよね。
強いていうと、最後「♪~この命ある限り~」ってのが若干重いか・・。
ときに、115万キロの映画用フィルムで時間にしてだいたい80年分くらい撮れるってことのようです。
うーむ、私もう70万キロ以上回してしまってるのか。。
人生100年時代、元気に150万キロ分くらい突っ走りたいもんです。
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