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JVCケンウッド・デザイン|インクルーシブデザインワークショップ実施レポート

株式会社JVCケンウッド・デザイン様でインクルーシブデザインワークショップを実施しました。デザイナーを中心とした約16名の方々に参加していただき、さまざまなアイデアや気づきが生まれる充実したワークショップとなりました。

このワークショップは、デザイナー向けの導入研修として、JVCケンウッドのコアテクノロジーのひとつである「音響」を新たな視点で捉え、さまざまな人が楽しむことができる音体験を考えるという内容で開催されました。

現在ある音に関する体験から除外されているかもしれない人を発見し、 「音に関する感動体験」 をつくり、届けるうえでの新しい切り口を発見することを目指しました。

ワークショップ内容

今回のワークショップでは、4つのチームごとに音に関するテーマを選びました。

  1. 音楽フェスで好きなアーティストのライブを見る

  2. 映画館でミュージカル映画を観る

  3. 友達とグループを組んで楽器の演奏をする

  4. ライブ会場でお笑いライブを楽しむ


そしてインクルーシブペルソナカードを使って、約50種類のペルソナについて考えていきました。

それぞれのカードについて、「(テーマを)問題なく楽しめる」「楽しみづらい・難しい」「楽しむことができない」の三段階でマッピングをしていきます。


それぞれのペルソナの心の声も付箋に書き出し、気持ちや困りごとについて想像を膨らませながら進めていきました。

ペルソナカードをマッピングしている様子


そして今回は子どもの多様性に関するペルソナカードも使用しました。

例えば「音に敏感な小学生」「衝動的な行動が多い小学生」など、子どもの多様な特性が新しい視点を得るきっかけとなりました。

子どもの多様性に関するペルソナカード


また、今回はマッピングしたペルソナのうちより詳しく考えてみたい対象を一人選び、そのペルソナについて考えを深めていきます。

日常でどのような課題を抱えているのかについて想像を膨らませ、どんなアイデアがあればその課題を解決できるかをなるべく多く出していきました。


チームでアイデアを出している様子


課題を排除するだけでなく、取り組むことがより楽しみに変わるような、新しい視点でのアイデアがたくさん出されていました。

そして、一人のペルソナの課題解決に向けて創出したアイデアが、ゆくゆくは他の多くの人々のためになるものに繋がり、インクルーシブデザインのエッセンスを感じていただける機会となりました。

アイデアをプレゼンしている様子


参加者の声

「1人のために考えていたことが結局多くの人のためになるかもしれないアイデアが生まれたことが楽しかった。」

「ワークショップの内容はもちろんだが、講義パートの内容やビジネス視点でもこう役立つ、のようなお話を聞けたのが良かった。
ワークショップパートはスピード感がある所とゆっくり議論が出来るパートでメリハリがあってよかった。」

「造形が与える意味を付加できたり、デザインコンセプトを考える時に納得されるものが作れそう。」

「新規事業開発の際に新たな視点でペルソナ設定ができそうだと思った。
また、多くのペルソナを並べてみて俯瞰することがあまりなかったので、ぜひ活用したいと思った。」


初めて考えるペルソナについても想像力を膨らませながら、柔軟で斬新なアイデアが数多く出されていたことが印象的でした。

ご参加いただいたJVCケンウッド・デザインのみなさまありがとうございました!


CULUMU主催
「インクルーシブデザインワークショップ」

多様性の理解を起点として、共創型のデザインアプローチを体系的に学ぶプログラムです。→詳しくはこちら


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