早くも見えた修正? 第10節 バルセロナvsビジャレアル マッチレビュー
ベストメンバーではなかったものの、スペインの頂点を決めるべく自信を持って臨んだクラシコであったが、結果は惨敗。僕たちが思っていたよりマドリーとの差は大きかった。そんな現実を突きつけられたバルサにはこれまでのクラシコでの敗戦よりも重い雰囲気が漂っている気がする。しかし、これ以上負けてマドリーに差をつけられるにわけにはいかないのだ。カンプノウに帰ってきてビジャレアルを迎える一戦。
それでは振り返っていく。
前節のエルクラシコのマッチレビューです。クレの方々からも、マドリディスタの方からも感想をいただいており、沢山の方々に読んでいただいています!まだご覧になってない方はぜひ!
今回の記事も拡散していただけるとありがたいです!
スタメン
バルサはここ数試合でのパフォーマンスが怪しまれているブスケツをベンチに置き、デヨングを起用。また、WGでは固定組であったハフィーニャとデンべレを思い切って外し、クラシコで1ゴールという数字上の結果を残したフェランと1番の脅威となったアンスがスタメンに抜擢。また、エリックガルシアはダンジュマとの相性を考えて外されたのかなぁと感じる。とにかくいろいろ改革をしようとするシャビの意図は感じる布陣となった。
ビジャレアルは4-4-2。ルジやパウトーレス、パレホ、ピノ、ダンジュマまどリーガの中でも実力者と呼ばれる選手が多くスタメンに並んだ。これらの選手以外にも怪我ではあるがロチェルソもいるチームだ。今シーズンは
ここまで3失点と堅守を誇るチームでもある。バルサの攻撃にどう対応するか。
これまでと比較した変更点
この試合ではシャビが危機感を感じたのかどうかは分からないが、様々な変更点が見られた。1つずつ紹介していく。
動的構造への変更と質依存からの脱却
インテル戦やクラシコで顕在化していたもんだの一つとして、静的な配置からの改善がなかったということだ。静的な配置が悪いのではなく、静的な配置で相手の守備を崩せない状態に変更を加えなかったことがよくなかった。
クラシコやインテル戦では大外でWG(特にハフィーニャ)にボールを運ぶところまでは悪くなかった。しかし、そこからはWGのドリブル突破の質に依存するしかゴールへ向かう手段がなく、インテルのようにシステムが5バック、マドリーのメンディのように対人能力が高い選手とマッチアップした瞬間にバルサの攻撃に大部分が機能不全へと陥れられることになってしまっていた。
しかし、ビジャレアル戦ではWGの固定組であったハフィーニャとデンべレを外してアンスとフェランを起用。この2人はデンべレとハフィーニャと比べるとドリブル突破の質では劣ってしまうが、オフザボールの質は目を見張るものがある。ということで、この試合では人の動きでゴールを目指すという意図を感じられるシーンが多く見られた。このようにしてビジャレアルの守備ブロックを脅かした。
絞り気味のSB?
ボール保持時の変更点として、セルジロベルトのポジションがやや絞っているかなぁというように見えた。
その理由はおそらく
・ハーフスペースへ抜け出すガビを高い位置に置くため
・斜めのランニングを活かすためにフェランを大外に置くため
だと思う。
というかこれらの選手配置していったらおのずとセルジロベルトのポジションは決まってきたはずだ。
身体能力面、守備面などではパッとしないセルジロベルトだが、やっぱりポジショニングはいいものを見せてくれる。ただ、ここ最近気になるのクロスの質。セルジロベルトはポジション上、押し込んだ際に相手ブロックの外にいることが多く、クロスを上げる機会が多く訪れる。しかし、そのクロスが守備ブロックの手前で引っかかってしまったり、GKに直接キャッチされるシーンを見かける。バルサがクロスを上げる際の1番のターゲットはもちろんレヴァンドフスキだが、レヴァンドフスキがニアにポジショニングするシーンはほとんど見られず、相手CBの背後もしくはファーで待ち構えていることが多い。手前で引っかかるクロスを上げてしまうと、レヴァンドフスキまで届かないことになってしまうため、そもそものクロスの威力が下がってしまうのだ。また、インテル戦のマッチレビューでも書いたが、GKに直接キャッチされるクロスはGKからのロングカウンターを誘発しかねない事態になる。押し込んムことを前提としているバルサにとってロングカウンターは走る距離が長くなってしまうし、もう一度押し込みなおすことになってしまうため、避けたいものだ。
変更していなかった点(個人的に変えてほしいところ)
ここで触れるのはぺドリのポジショニングだ。クラシコのマッチレビューではぺドリが相手の守備ブロックの外側でボールを受けていたことを指摘した。指摘した理由はクラシコのマッチレビューをご覧ください。
ビジャレアル戦ではデヨングがCB間やCB脇に降りてビルドアップすることが多く、元々デヨングがいたポジションを埋めるためにぺドリかガビが降りる必要があったため、仕方ない部分はあったかもしれないけど、ぺドリが守備ブロックの外でボールを受けることとライン間でボールを受けるのではどちらが相手にとって脅威であるかをシャビがどう考えているかは分からないが、個人的にはぺドリのより高い位置でのプレーを見てみたい。もちろん、1点目のアルバへのスルーパスなど、フリーでボールを受けるなら受けるなりのメリットはあることも忘れちゃいけない。
ボール非保持時の変更点
これまでの非保持時はボールを繋いでくる相手に対してぺドリを前に出してレヴァンドフスキと2トップにした4-4-2を形成し、ボールをサイドへ誘導してそのサポートに行く選手を捕まえながらスペースを潰して圧縮する形を採用していたが、ビジャレアル戦ではIHが前に出る形は見られなかった。
ビジャレアル戦では4-4-2ではなくフェランがレヴァンドフスキとの2トップになる3-5-2のような形だった。しかし、サイド誘導してからサポートを捕まえるというスタンスは変わっていなかった。後方は数的同数とそこそこリスクのある形であったが、そこはクンデの能力が高すぎてなんとかなっていた。この形のプレスをするときはCBの人選をよく考えないといけない。
今回はここまで。クラシコの完敗のあとの試合としてはながれっを変えるいい試合になったんじゃないかなと思う。マドリーに置いて行かれないように必死に食らいついていきたい。
感想なんかいただけると嬉しいです。
では。
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