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Mixのお話 #2 / コンプレッサーについて①

お久しぶりです。だいぶ時間が空いてしまいました、、
前回ではMixをする前の準備だとか、取り掛かる際に気をつけている点等を書き連ねました。
今回ではコンプレッサー(以下コンプorComp)について書いていこうかと思います。
今さら需要があるのか分からないけど…

歌ってみたや自分の曲をMixされる方向けに参考になればと。。

そもそもコンプの役割とは、音の大小の差を狭める働きをするエフェクタ。
これを使ってあげて音を聞きやすくしてあげる!音圧あげる!
とかが主な使い方だけど、
どのコンプを使うのかで音の重心だとか印象だとかが変わってくるのさ…
そんなコンプを理解して選択できる為に、基本の部分を。

〜〜パラメーターについて〜〜

これはもうみんな知ってると思うけど一応。
いろんなサイトに書いてあるもんね、、

・Threshold(スレッショルド)

まずはこの子。THRとかって略されてたり、日本語で閾(しきい)値だなんてよく分からない難しい漢字使われるやつです。
これで何を決めるのかというと、
コンプは「一定の音量を超えたものを圧縮」させて音の大小の差を狭めるんだけど、その一定の音量を決めるパラメータ。
THRの値以上の音を圧縮させていくわけなんです。
単位はdBu。dBは分かるけど後ろのuて何?って思うかもだけど、まぁ気になったら調べてみてください。。dBはいろんな基準があるんですよね、、
サクッと次いこ。

・Ratio(レシオ)

圧縮率。どのくらい潰すか。2:1とか5:1とか、そんなん。
以上!

・GAIN(ゲイン)

THRで潰すライン決めて、レシオでどのくらい潰すか…なんて考えてたら気づけば音量小さくなっちゃうよね。
それはそうだよね、大きい音を潰して小さい音との音量差を狭めるエフェクターなんだもの。
じゃ、最後に音量持ち上げよ?ってことでGAINです。

・Attack time(アタックタイム)

これはTHRを超えた信号がRatio値まで完全に圧縮されるまでの時間のこと。
よく初心者向けのサイトとかに「コンプが反応するまでの時間」とか、「圧縮が開始されるまでの時間」とか書いてることがあるけど嘘なんで気をつけてね、、あれは嘘なんで。まじで。勘違いしないでよねっ!
ごく稀に本当に圧縮が開始されるまでの時間として実装されてるプラグインとかもあるみたいだけど、基本的にはRatio値まで圧縮されるまでの時間。

・Release time(リリースタイム)

アタックタイムと逆の意味。信号が圧縮された状態から元の信号に戻るまでの時間。

パラメーターは以上かな、、?文章ばっかでごめんなさい…
次いこ次。

〜〜動作原理別による特徴〜〜

コレコレェ!!!!!!!!!楽しいよね。これを知って試していけば一気に何のコンプが
欲しいかが一瞬で分かるようになってくるよ!!
○○向きとか、よくあるけどあれは結果としてそう使う状況が多いだけなので、これを理解しておくと応用として変化球的にも利用できるのさ、、
回路素人なのでがっつり原理については説明できないけどごめんね、、

・FET

電界効果トランジスタ(Field Effect Transistor)の略称、FET。
どうやらこの子を使って電圧制御させてリダクションさせるみたい。
代表的なのはやっぱりUREI(現Universal Audio)の1176という機種!
もうこういう事に興味ある人は多分ほぼ誰もが目にしてる有名人。
あまりにも人気だからFET=1176みたいなイメージが強いよね…
Drawmer1978とかもあるけど、、、

1176について書くと、Attack time0.02ms~0.8ms、Release time50ms~1.1sと反応速度がほんと早いのが特徴。
それと、よく言われているTHRが固定。AttackやReleaseのノブの回しが逆で、左に回し切ると最遅。って所が注意よ!
THRが固定なのでInputの量で潰し具合を決めて、Outputで音量を整えるんだけど、もし実機使う時は時間あれば基準取ってin-outのUnityを一応知っておこうね…
この子は作られた時代によってバージョン(正しくはRevision)違いが
あって、そこでもまた結構音も変わってくるから1176のRevて結構大事。
どのRevもパンチが効きやすく汚れる感じは共通してて、多分みんなそれを求めて選ぶんじゃないかな。Rev.Aは録音に使った時サチュレーションというかもう歪みってくらいだったけど、混ぜると途端に気持ちよくなる魔法…
バンドサウンドならどの楽器にも合いやすいけど、反対に透明感求めるなら他のコンプにしましょ。
色んなメーカーがエミュレートしたプラグイン出してるからそれぞれお気に入りを見つけてみてね!

・VCA

FETに似たような電圧で制御するコンプは、ICチップ使ったVCAコンプ。
1176ほどでもないけど、こちらも反応速度が早くピーク成分を取ったりもしやすい。
歪みも少なくクリアな感じで、ある程度作り込まれたバスコンプとかマスターによくアタック遅めにかけたりするよね。ナレーションとか録る時にも使ってるの見る事あるかなぁ、、
代表的なのは、SSLのG bus comp、APIの2500、VCAの元祖dbxの160VCAとか。
SSLとかAPIのは元々コンソール(ミキサー)のマスターセクションに入ってたりと、やっぱりバスコンプとして優秀よね。
160はモノラルだけどベースとかスネアに良き。色々試して使ってみて…
個人的にはVertigoのVSC-3モデリングのプラグインをよく使うけど、パンチLOVEな人は多分SSLのをとりあえずドラムのバスとかに挿すとテンションブチ上がる気がする、、

・ダイオードブリッジ

同じバスコンプでNeveの33609とか2254とかはなんなの!って人は、鋭い。というかもうそれはこのnote見なくても分かってる人でしょ、、
他にもChandlerのTG1とかもこれっぽい。
その子達はこの、ダイオード・ブリッジ方式を使ってリダクションさせてるよ。リダクションの回路自体はとっても音は素直らしく、その前後のトランスとかで音が結構決定していくみたい。neveはmarinairとかst.ivesとか優秀なのあるもんね、それ使っていくよね。音良いよね。
Drums録る時はいつも33609cをtopに挿れてお世話になってます。。
とにかくなんか音がまとまらないなぁとか感じたらVCAの他のコンプかこの子達を試してみて!!!

・Optical(光学式)

こちらは音に合わせて光を発して、その光量によって抵抗値が変わることで出力信号を増減させるという仕組み。多分もっと詳しい人が上手く説明してると思う、、ごめん。。
とにかくこんな仕組みなので、どうしても反応速度は遅め。
ちなみにUAの代理店Hookupの記事によるとLa2Aは固定でAttack timeは大体10ms、Releaseはややこしくてリリースの半分までで約60ms、残りは1s~15sの間。
滑らかなパートとかコンプ感を求めてないのにかけるのが必然的に多くなってくるかと、、
代表的な機種はTeletronixのLA-2AやTUBE-TECHのCL-1Bとか。
自分はVocalなんかによくこの2つをモデリングしたプラグインを使い分けがちかなぁ…
どちらも確か出力段に真空管を使っていて、LA-2Aは重心が下がる印象を受けるし、CL-1Bの方はそれに比べて下がりはしないけど少しモチっとする。あくまで個人的な印象だけど。。
単に音を均すだけじゃなくて、こういう風に音作りの目的を兼ね備えているからやっぱり知識ってだいじ、自分も勉強します…

・Tube(真空管式)

真空管で電圧を制御しよ!ってのがこのタイプ。もう最古参。
代表的なのはFairchildの660,670とかManleyのVari-Mu。Fairchildはもう正直生で見た事すらないです、、
こちらも反応速度が遅くて、バスとかマスターに挿すととっても纏まる。
ManleyのVari-Muなんかはマスタリング用の売ってるくらい。
ちょっと前に出て話題になったVari-MuのモデリングプラグインのPulsar Muなんかはちょいちょい使うけど、やっぱり良き良きよ。

・まとめ

今回も知識的な要素でごめんなさい、ちゃんと次回コンプについて書く時は自分がどういう風に使っていくかとかを書けたらなぁ…
ボカロpとして作曲したり、歌ってみたする上では、家での作業で完結する都合上なかなか実機には触れられないかもしれないけど実機をエミュレートしてるプラグインも多いので、知っておくと便利かなと。

いずれ色んな機材を少し詳しく書いたりしたいけど、他にも少し気になるプラグインとかがあったら個人で深く掘ってみるのもきっと楽しいよ。
デジタルコンプとか他にも色々なエフェクタはデジタルで出来る良さを活かしてたり、もはやどんな技術使っているのか訳分からないものもあるし、、

他にこういうのを紹介してるサイトある中で、読んでくれた人まじラブ。
ほんと多分明日は良い日になりますよ。
分からん事あったら気軽にTwitterにDMしてね。

また次回に…



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