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cucumuのニットができるまで - Anker -

ふんわり、しっかり、包み込む。

かろやかな着心地が特徴のAnkerはモヘアとウール、二種類の糸を混ぜて編んでいます。

アフリカ大陸の最南端に位置する南アフリカで2.5%程しかない希少な24.5ミクロンのモヘアに、芯にシルクを使用した、天然繊維100%の贅沢な素材です。
通常流通している中では最も細いモヘアでもあり、とろけるような風合いが特徴です。
はじめて編地を触ったときの指を滑るやわらかさが印象的でした。

しかし、やわらかすぎるがゆえの短所もあります。
それはセット性に欠けるところです。
さっとすぐ羽織れるよう、崩れにくいフォルムにするため、
ウールを混ぜた編地の試作をはじめました。

似寄りの糸で小さな編地を何枚も編みました

糸取り本数を変えながら、ボーダーや格子など様々な混ぜ方で調整を重ねました。
試作では編地の厚みや重さ、モヘアの毛足の出方等、様々な観点から検証します。
その後最終候補まで絞り、本番の糸で試編みを行います。
モヘアの風合いが活きつつ、ウールによって崩れにくい、絶妙なバランスを模索しました。

その結果、バーズアイという編み方に決めました。
言葉の通り小さい鳥の目のように規則正しく並びます。通常、色の異なる糸で柄を演出するときに用いますが、空気を含み、ふんわりとした仕上がりながらも崩れにくく編み上がったことから、今回のモヘアとウールにとって、適した編み方でした。

ベージュがモヘア、グリーンがウールです

選んだウールはJohaやHessと同じ、エクストラファインラムウールです。
世界的な羊毛の産地であるオーストラリア ジロン地方で特に品質の高いとされる生後6ヶ月以内の子羊の毛を使用しています。 
毛質はとても繊細で軽く、肌触りもやわらか。保温性・保湿性ともに優れた羊毛です。
一緒に編むことで相乗効果が生まれました。

ウールとモヘアが織りなすしっかりとした編み目が、あなたを温かく、やさしく包みこみます。

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