幼馴染Tとの会話2024夏~ストレンジャーザンパラダイス編~
この拙文を目に止めていただいた皆さま。毎日お疲れさまです。
この文章は僕と近所に住む幼馴染Tのしょうもない会話を記したものです。
こんな50代もいるんだと笑っていただき、皆さんの心が少しでも軽くなれば幸いです。
あ、下ネタが苦手な方は読まないほうがいいですよ。
◆その1
T:このあいだカプリソーネを飲んだんだ。懐かしいだろ?
僕:まだあるの?
T:表記が英語だったけど、あのカプリソーネだった。
僕:どこに売ってるの?
T:駅前のパキスタン人のお店。マスターがジャムなんとかに似てるんだ。
僕:ジャムなんとか?
T:うん、映画監督のひと。
僕:ジャムなんとかなんて監督知らないよ。
T:昔、君に付き合わされた白黒の映画だよ。変な主題歌の。
僕:もしかしてジム・ジャームッシュ?
T:それだよそれ。クレイジーヘッドみたいな髪型だよ。
僕:(クレイジーヘッドはやばいだろ)イレイザーヘッドのこと?
T:そう、それそれ。
僕:ちなみにイレイザーヘッドの監督は覚えてる?
T:David Lynchだろ。
僕:それは流暢に言えるんかい。
◆その2
T:髪と言えばコロナで薄毛になったという人がいるんだ。
僕:そんな事あるの?
T:ああ、しかも側頭部がハゲてカッパのようになった。
僕:コロナで?
T:コロナ以外原因が考えられないと言ってるんだ。
僕:もしかして、さっき会った弟さんのこと?モヒカンだったから気になってた。
T:実はそうなんだよ。俺は頭頂部がキテるから、2人でいるとロード・ブラザーズみたいだろ?
僕:爆笑(ロード・ウォリアーズな。マリオブラザーズとごっちゃになっとる)
◆その3
T:ところで、3年B組貫八先生って覚えてる?
僕:ああ、川谷拓三のやつ。
T:主題歌覚えてる?
僕:だけど泣かないさー♪でしょ。
T:そう。
だけど泣かないさ〜
だけど泣かないさ〜
愛という言葉の空しさを知り〜
のっけから無様なオレだけど〜
また来る朝を精一杯に感じることはできるよ〜
人は裸で生まれてきたのだし〜
裸のままで生きてゆくのだから〜
僕:熱唱かよ…もしかして、まだ失恋を引きずってるの?(前回参照)
T:ああ…(遠い目)オレはアロマンティックなのかもしれんとさえ思っていたが、こんなに恋するとは思ってなかったよ。
僕:アロマンティックに失礼だろ。
T:西川口からの帰り道、車でシャドーシティを聴くと沁みるんだ。アーバンな気分になってさ。俺も大人になったなと思うよ。
僕:(色々スルーして)西川口のお店だったんだ…ていうかまだ通ってるの?
T:もちろんさ。それはそれ、これはこれだろ?そんな国生さゆりの歌あったよね。
僕:今の君に捧げたい歌だよ。
後日、パキスタン人のお店をのぞいてみたら、マスターは本当にジム・ジャームッシュに似ていた。カプリソーネは売ってなかったけど。
了