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「道~挫折の中の人へ~」について。3~伴奏の作り方~

しばらく投稿を怠ってしまい申し訳ありません。
鍔木シスイ/菊坂遼哉です。

さて、今回は、私と仲間達が作った「道~挫折の中の人へ~」の、「制作の段階」についての話を書かせていただきたいと思います。
「制作の段階」なので、「どういう段階に分けて曲を作っていったか?」という話が主になりますので、エフェクトや音源などの調整の仕方は今回の話には出てきません……それは次回以降ということでお許しください。
それでは、行きます!

段階1:楽譜通りに打ち込みをする

まずは、共同制作者の一人であるhopeandmemory25さまが作ってくれた楽譜の通りにぽちぽちと打ち込んでいきます。
この段階では、「とりあえず楽譜に忠実に」ということを心がけて入力していくので、メロディとコードだけをぽちぽちと地道に入力しました。
(hopeandmemory25さまが用意してくれていた「原本」となる楽譜には、メロディとコードのみ表記されていました)

この時点では、音源は、StudioOne付属のPresenceのデフォルトの音色、つまりピアノの音色になっています。

ちなみに、原本となる楽譜ではBPMは90となっていたのですが、一通り入力が終わってから二人でそれを聞いたところ、「ちょっとテンポが悪い」「なんかゆっくりしすぎている」ということで、二人で色々なBPMで聞き比べながら、最終的にはBPMは180に決定されました。

段階2:ベース(ルート音)を打ち込む

コードのルート音を入力していく作業です。
例えば、その小節のコードが「C」であった場合は、「ド」の音を入力していくだけの単純な作業です。

ここでちょこっと時間短縮。
段階1で入力した「コード」のパートを丸ごとコピーして、もう一個「コード」のパートを作り、名前だけを「ベース」に変えておきます。
次に、入力したコードから、「一番下の音」(=ルート音)以外を全て消しゴムツールで消します。
そして、ルート音だけになったパートを、
 右クリック→トランスポーズ→-1オクターブ(1オクターブ下げる)
の操作でまるごと1オクターブ下げちゃいます。
(1オクターブ下げないと、コードのパートと音域が重なったままで、ベースっぽい感じが出ないので……)

この時点では、この「ベース」トラックもピアノ音源でした。

段階3:音源(音色)を変えてみよう

この時点で「メロディ」「コード」「ベース」の3つに分かれているトラックの、それぞれの音色を変えてみます。
ピアノ、オルガン、ギター……などなど、StudioOne付属のPresenceにはたくさんの音色が入っていますので、音色を変えて、その都度聞きながら、どれが一番曲に合うかな?というのを探っていきます。

探った結果、「コード楽器」と「ベース」はナイロンギター(ナイロン弦を張ったギター)、「メロディ」はフルートの音で作っていくことに。

なお、この時点で、「コード楽器」と「ベース」は、エフェクトをかけたり、音自体のパラメータをいじったりもしてますが、その話はまた後日。

段階3:コードとルートの「刻み方」を決める

「コード楽器」と「ルート音」の、「刻み方」を決めます。

「刻み方」というのは、音符の分割のやり方ですね。
たとえば、同じ1小節でも、4分音符4つで「たーんたーんたーんたーん」と演奏するのか、それとも8分音符8つで「たんたんたんたんたんたん」と細かく演奏するのか、それとも全音符1つで「たーーーーーーん」と長く伸ばすのか?というので、だいぶ印象が変わりますよね?
そういう「分割のしかた」を決めていきます。

曲のテンポによっても変わると思うのですが、私の場合は基本的に「耳で聞いて」、「この方がこの曲に合ってるかな……」というのを探るようにしています。

あと、この時点で、「いや……ここ、刻むのはせわしないから全音符とかで伸ばしてみたけど、もうちょっと華やかさが欲しいぞ……」というところには、アルペジオをいれたりもしました。
ギターとかハープとか、弦楽器で「しゃらららーん」みたいな……一つのコード(和音)を、少しずつ音をずらして演奏する技法があると思うのですが、あれですね。

基本的には、指でリズムをとったりしつつ、「こういう伴奏にしたい!」を考えていく作業です。
この時点では、特に難しいことは考えず、「コード」と「ルート」は同じ刻み方にしてます。

段階5:ドラムを入れる

打楽器全般を打ち込み入力していきます。
バスドラム→スネア→シンバル類、の順番に入力しました。
バスドラムは基本的に「4つ打ち」と言われる手法で、1小節につき四分音符4つ、つまり1小節につき4回を目安に。
スネア(小太鼓ですね)は、バスドラムを入れた後、自分の指で実際に机をたんたん叩きながら「ここに入れよう」「ここで鳴らそう」を決定。
ハイハットはスネアとはタイミングがかぶらないように、を基本に。
クラッシュシンバルは、あまり入れすぎるとうるさくなってしまって曲調と合わないので、ここぞ!という時に入れるに留めました。
あと、この後ちょっとタムとかもいれてます。

段階6:音のバランスをとる

ここまでで伴奏の概形ができたので、音量のバランスをとったり、必要ならばもう一回エフェクトのかけかたを見直したりします。
ここでバランスをとっておくと、ミクさんを歌わせる時にもやりやすいので……。
基本的に、曲の中では一番これが大きい音量なんだろうな、というトラックの音量を決めてから、それ以外を下げていったりしつつ調整してます。

ここまでできてやっと伴奏のみ!伴奏のみ完成でございます!
休憩もとりつつの作業、かつやる気が出たときだけ作業がすごく進んだりと、進捗にむらのある作業になってます。

次回はどんなエフェクトとか音源を使ったかのお話がしたいです。
ここまでお読みいただきありがとうございました!

最後に、恒例の動画ぽんっして終わります。


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