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マニラ・健康保険をどうする??―LOOKING FOR THE BEST HEALTH INSURANCE

未だに模索中なマニラ生活の問題がこの健康保険。

日本にいた時、皆さんはたぶん国民健康保険に入って、それでは足りない部分 -入院や高度医療ー を民間保険で補っていたでしょう。
また、米国では民間保険が非常に高額で、おちおち病院にもいけないという話も聞いたかもしれません。

さて、フィリピンではどのような制度になっているのでしょうか?

フィリピンで暮らす場合、最適な健康保険を考えます。


海外旅行保険は90日しかもたない


一番手っ取り早いのは、日本のクレジットカードに付帯している旅行保険です。

年1500円(税抜)の年会費で3000万円の保障がつくので、フィリピンではまず十分でしょう。(例:MileagePlusセゾンカード)
しかし、この保険、日本出国から90日しかもちません。


90日ごとに定期的に帰国する必要があるわけです。
日本に用があるなら別ですが、航空券と滞在費がバカになりません
(クレジットカード会社に確かめたところ、日本に住所がなくても入国すれば、出国日から90日保障すると確認できました)

一方、海外留学者や駐在員向けの保険が発売されていますが、こちらは、同額の保障を1年間受けようと思ったら保険料が50万円とこれまたお高い。(例:損保ジャパン
そもそも、いずれ日本に戻る在留邦人向けですから、移住者向けには設定されていません。


フィリピンに国民健康保険はある


あまり知られていませんが、実はフィリピンは国民健康保険のある国です。
その点は米国よりいいかもしれません。

フィルヘルス(PHILIHEALTH)というシステムで、これに加入すると、全国の提携する病院で診療を受けられます。

加入条件は

1.21歳以上のフィリピン人 
2.支払い能力がある

と簡単です。

また、「海外で働くフィリピン人(OFW)」や「フィリピンで働く外国人」「60歳以上で120カ月支払っている人」も対象です。

会社員は会社が5割負担します。

*SRRV(退職ビザ)保持者もPRA(フィリピン退職庁)のあっせんで加入可能です。

配偶者や21歳未満の扶養家族も保障されます。

一見、よさそうじゃないですか。

賃金の中から保険料を払って加入し、老後は無料で受診できる。
日本の国民健康保険に慣れた身からすると、「病院に行って、診察を受けて、保険証を見せて、終わり」というイメージです。

でも、内容を調べていくとこれが思ったより制限が多い。

①保障対象は入院費用、一部の外来受診費等に限られる。

②外来の薬代は保障されない。

③保障額が少ない(例:入院費用が1日500ペソ)

詳しくはこちらのJetroの報告書を見てください。
日本の健康保険にお世話になっていた身としては保障範囲がなんか物足りない。
しかも、これから老後へ向かっていく年としては保障額も心もとないです。


フィリピンの保険組合をみてみよう


ということで、フィリピンではHMO(HEALTH MAINTENANCE ORGANIZATION)と呼ばれる民間の保険組合が盛んです。

年間一定額を払うと保険組合と提携している病院で治療が受けられるというものです。
年間保障額の枠内で入院・手術・通院・薬代がでます。
また、保険のレベルに寄りますが、入院も一人部屋を選べたり、一流の病院に通えるという選択肢があります。
歯科治療もオプションで付けられるようになっていて、日本の国民健康保険の範囲に一番近いと言えるでしょう。

日本でも以前は健康保険組合がいっぱいあったのですが、高齢者が増え保障負担額が重くのしかかって崩壊。
平均年齢が若くて、人口増加中のフィリピンだからこそできる仕組みですね。
法人加入がメインですが、個人で加入することもできます。

ざっと大手を見ても 

Maxicare

Medicard

EASTWEST

COCOCLIFE

などなど。

どこも、条件や保障にあまり差はないようです。
(参照:iMONEY
月2000ペソ〈4200円)くらいの支払いで年間150,000ペソ(317,000円)の医療枠をもらえます。
日本の掛け捨て医療保険と同じくらいの効果がフィリピンならあるでしょう。

では入ればいいじゃない!

でも、よく読んでくと落とし穴があるんですね。 HMOは終身保障ではないんです。
通常、60~65歳くらいで終了となります。

じゃあ、以降はどうすんだよ!
むしろそこから必要なんだが!???

という話ですが。。。。。。。

ここから先は再加入で掛け金が一気に高額になります。

代表的なHMOであるMedicardを参照にすると、シニアになるとVIPクラス以上のプランしか出てきません(泣)
しかも、これは入院などの病院の利用費で手術等の医者への支払いは別会計のようです。。。。。。。これだとフィルヘルス(PHILIHEALTH)の補填にしかならないですね。

一方、いわゆる医療保険にはPacific CrossSun LifeAXAのような会社がありますが、割安な掛け捨て保険はこれまでのところ見つけられていません。
唯一、Sun Lifeに100歳まで健康保障のようなプランがあるけどこれもどうなんでしょう。
割安には見えませんが、いずれ確かめたいと思っています。

フィリピンではまだ国民の平均年齢が若く(24歳!)、平均寿命が日本より短い(男性65歳、女性71歳)ので高齢者向けプランが弱いのだろうと思います。
また、それだけ経済的余裕のある人も一握りだし。
いずれ、経済的発展が進めば、保険市場は成長してゆくでしょう。


結局、旅行保険に戻る


というわけで、結局、日本の保険を再考することになりました。
国民健康保険に加入し続けると、「高いし」「給付の申請が手間」だし、これは興味なし。
民間の医療保険は基本的に日本居住者が条件です。

悩んで、インターネットをリサーチしていたら、面白い記事が出てきました。

クレジットカード付帯の海外旅行保険には、海外でカードを使ってから90日保障のものがある。

これによると、海外に行ってから90日後に現地でカードを使って交通機関の支払いをすると、保険有効期間が始まるのだそうです。
理論的にはこのカードを3枚持つと270日カバーできます。

日本出発:1枚目のクレジットカード(出発後90日保障)
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90日後: 1枚目の現地用カードで長距離バスに乗る(使用日から90日保障)
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90日後: 2枚目のカードでGRABタクシーに乗る(再び90日保障)
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90日後: 3枚目のカードで国内旅行用の航空券を買う(再び90日保障)
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90日後: 日本に帰国→再び出国

という流れです。

(記事はこちらから)

年会費無料だし、保証は100万円と小さいですが、それでもフィリピンでは47万ペソくらいになるので、90日の保障としては最低限カバーできるでしょう。

僕は、とりあえず、2社でカードを作って、今持っているカードと併せて3枚(270日分)を確保しました。

まだまだ、最善策を模索中ですが、とりあえずこれで凌ごうと思います。

フィルヘルスも入っとこう。

もし、フィリピンの終身保障医療保険でいいプランをご存知の方がいましたら、ぜひ教えてください。

この件については、絶賛ご意見募集中です!!

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