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生き方のちがい

結婚を控えた若者が二人いる。
二人ともに10年余の時を一緒に過ごしてきた。
人間なんだから、考え方や価値観や感じ方が違うのは当たり前なんですが、「嗚呼、、大きくなったなぁ」って思う至福の喜びと、、それとは真逆の「嗚呼、、伝わらなかったなぁ」っていう寂しさと無力さが胸の中に広がっている。


来年の六月に結婚式を挙げ、来年中に彼女とそのお母さんと三人で暮らせるマンションを探したいと言う彼に、若き頃から信頼している信金の融資担当を引き合わせた。
彼には幾度となく助けてもらっているが、一度たりとも恩を着せられた覚えはない。
若いからと許されるはずもない金の失敗を、彼は笑って奔走してくれた。


いい男ですねぇ、、お昼から二時間半色々提案させてもらったけど、この男ならって確信できました。
価格の折り合いで市内か郊外で迷っていたみたいだけど、「絶対に市内!」ってお薦めしました。
まず奥様のお母さんのことを第一に考えたいという彼に感動したよ。


自分のことの様にうれしかった。

時に尊く時に汚らしい金をどうやって手放すか。
これに執着すれば必ず男が下がってしまう。
Tさん、、棺桶に銭金詰めたところで地獄行きは免れませんよ!


こんなことを笑って言う彼は来年の秋に引退する。

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