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『Pokemon LEGENDS アルセウス』こんの、面白くないわけがない。

『Pokemon LEGENDS アルセウス』を買いました。


大自然の広がるフィールドマップ、リアルスケールでうろつくポケモン、それらにシームレスにボールを投げて捕まえたり戦ったり、これまでのシリーズとは大きく変わってアクションRPGとして登場した新時代の『ポケモン』。これは面白い。いや、こんなものが面白くないはずないでしょう。

発売日から一週間経ち、いまの団員ランクは「ヤツボシ」。

レビューとかうるさいことはしないけれど、感想というか、これだけは言いたいという点を3つだけネタバレのないように書きます。

理想に大きく近づいたポケモン

ずっとこんなのを遊びたかった!と思うほど、本作は自分の理想とするポケモンに近い。

というのも、ポケモンを遊ぶユーザーには幾つかのタイプがいると思うのですよね。

対戦が好きな人、育成や厳選作業が好きな人、冒険が好きな人、好きなポケモンを集めることや図鑑を埋めるのが好きな人など。もちろん複数当てはまる人もいるでしょう。

私は冒険が好きなタイプに当たります。

つまり、RPGとして『ポケモン』が好きで、色んな町を巡り、色んなポケモンと出会いながらポケモンリーグを目指す道のりがたのしい。その後の、伝説のポケモンにまつわる謎を解き明かしていくのもたのしい。

いっぽうで育成や対戦、図鑑収集に興味があるわけではないので、一通り全エリアを踏破したり伝説のポケモンを揃えるとそこで飽きてしまう。バトル施設すら通わない。

『金銀』や『RSE』などは生涯で何週もしているのに図鑑を埋められたことは一度もありません。どんな手持ちで冒険をしようか考えている時が一番楽しいのですよね。

なので、対人要素もなく一人向けゲームとしてがっつり遊べる本作はまさにうってつけ。

野生のポケモンに見つかると主人公自身が容赦なく襲われ目の前が真っ暗になるなど、アクション要素が加わったことにより今までより何倍も濃厚な「冒険」が味わえます。

ポケモンバトルのUIや見せ方は、なんとなく『コロシアム』を思い出す。

しかし本作のシナリオは冒険なのか?と言われるとそうでもないような気も。

主人公はポケモン調査員なので、主目的は調査・探索。その中で神話の謎に出会い、解明していくことになるわけですが、これまでのように全国のジムを巡るとかポケモンリーグの強者を目指すなどの分かりやすい冒険ではないので趣はちょっと違うかも。

まあ面白かったのでどうでもいいことですが。でも、シンオウ地方の地名や物語など『DPt』を知っているかどうかで評価が分かれるかもしれませんね。

また、リアルな世界になったポケモンと期待されていた本作ですが、リアルかどうかで言えばまだまだだとは思います。

単純にグラフィックが云々という話ではなく、世界観的なお話。フィールドをうろつくポケモンの生態はほとんど表現されておらず、ただうろついているだけのものがほとんどなのですよね。それだけでもすごいことですが。

でもやっぱりリアルだと言うのならば食べ物を探したりしていてほしいしポケモン同士でコミュニケーションをとっていたりしてほしい。最低でも『ポケモンスナップ』のようなシーンがそこかしこで見られるようなレベルになって初めてリアルなポケモンの世界だろうなんて欲張りなことを思ってしまうわけです。

夜になると寝たり、木の実を投げると拾って食べたりはするけれど…… もう少し隠れて寝たほうがいいのでは?

もちろん、技術的にそれが出来たとしてもゲームとして成り立つかどうかは別なので、本作は本作の仕様で残念だと思ってはいません。いつか実現してくれるであろうそんな夢の世界へ、着実にシリーズが進化しているのを味わえるのはとても嬉しいことです。

大量発生時。ここまでいくとシュール。


難易度が高い!でも、それがいい。

あからさまに子どもをターゲットにしておらず、難易度も高いです。

アクションが苦手だったり、リアルスケールのポケモンと戯れるゲームなどと思って遊ぶとちょっと辛いかも。

野生のポケモンとの戦闘ですら、適正レベルが読めない。これまでのシリーズのように「これくらいのレベル差でこの技ならこれくらいのダメージだろう」という感覚がまったく通用しません。

Lv18 vs Lv13(野生)。ズバット相手でさえ、いつもの感覚でいくとこうなります。

ダメージ計算が変わったという話は聞かないので、この違いがどこから来ているのかは今でも分からず。従来は無意識に蓄積されていたであろう努力値が無くなったことで相対的に自分が弱い状態になっているのかなぁなどと考えていましたがそれでも差がありすぎるような……?

抜群を取られなくても容赦なく落とされるし、序盤はアイテムもろくにない。ベースキャンプから慎重に行動範囲を広げていくのは今までにない感覚で面白かったです。

真っ直ぐに「次の目的地」に向かうだけではかなり厳しい展開になります。

大きな目的としてメイン任務以外にもサブ任務と図鑑タスク埋めがあるので、積極的に寄り道をするべし。メイン任務で立ちふさがるポケモンがシンプルに強いわけですが、野生のポケモンを捕獲するだけでも経験値は入るので、そうすることで自然と手持ちは強くなりかつ図鑑も埋まっていくデザインになっています。本作は同じポケモンを何度も捕まえることにも意義があるのも後押し。

何より戦闘がシームレスになったことにより捕獲もバトルもテンポが良く、育成のための立ち止まりが苦じゃないのがとてもよいですね。近年のポケモンはなかよし度が入ったこともあって戦闘が長くて長くて……

野生でさえこんなレベルが普通に出てくるので、やりごたえ充分。

理想はポケスペのデリバード

本作には個体値や努力値がありません。

代わりに、能力値それぞれに「がんばレベル」があり、至るところで手に入る消費アイテムを使うことで個別に育成できるというもの。『ピカブイ』のアメに近い。

がんばレベルの上限は10なのですが、これは是非とも無制限にしてほしかった。

要するに種族値+がんばレベル10での能力値がそのポケモンが到達し得る限界値なわけですが、せっかくの対人要素のない作品、どうせならどこまでも育成できて全能力999のポケモンを育てることも可能というのもやってみたかった。

もちろんがんばレベルALL 10は相応に大変で、それだけの強さは感じられます。でも、それはあくまで同じポケモン同士で比べた場合。ポケモン間の種族格差はどうにもなりません。ピチューでギラティナはどうやっても倒せないわけです。

対人要素がないとはいえ、『HOME』対応が予定されているので結局はそういうことなのでしょうが。

進化前のポケモンや、好きなポケモンで無双したいという夢はなかなか叶いませんね。
愛情(というか時間)さえあればどんなポケモンでも最強になれる、RPGとしてそんな遊びも一度はやってみたいものです。


おわり

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