調理と料理
似ているようで違う言葉。
調理と料理。
どちらも食事を作るという意味では同じなような気もするけど
使い方は微妙に違う。
言葉の使われ方を調べてみると。。。
調理とは、
食材を加工して、食べやすくする過程。 また、その行為を表す。
料理とは、
食べ物をこしらえることや、そのこしらえたもののことで、料理は調理の意味も含んだ総称。広い意味で解釈すれば、食事を作る前の企画の段階から出来上がりまでが「料理」といえる。
となっている。
料理の中に調理が含まれていることになるらしい。
調理は食材を加工して食べられる状態にすること。
では、料理はどこからどこまでが料理なのか。
例えばおいしい味噌汁を作ろうと思うところか料理はスタートする。
・だし
・味噌
・具材
が必要になる。
食材の選定と調達。
つまりおいしい味噌を入手することも料理の一部だとすると、
その味噌をどうやって入手するのか。
買ってくるのか、分けてもらうのか、自作するのか。
自作する場合、味噌の原材料になるのは
大豆、麹、塩。
では、大豆はどこから入手するのか。
買ってくるのか、分けてもらうのか、自作するのか。
自作する場合
5月に種撒きをして、収穫は10−11月くらい。
約半年の時間がかかる。
さらにこだわって有機農業でやろうとした場合、
有機JAS規格だと
「化学肥料や農薬を使用せず、2年以上経過した健康な土で栽培」となる。
美味しい味噌汁を作るには、味噌だけでも
土作り2年〜、大豆約半年、味噌作り半年〜。
最短で3年。
土作りの時間や、大豆の育生状態、味噌の熟成なんかも考えると
5年以上は余裕でかかるかもしれない。
あとは、出汁の原材料になる、かつおぶしや昆布。
場合によっては、鯖節やそうだ節、マグロ節、いりこなんかも使用するかもしれない。
そして具材。
これを全て手に入れるには途方もない時間と労力とお金がかかることになる。
たかが味噌汁、されど味噌汁。
料理を作るということがどれだけ大変なことか。。。
しかし、一人で全部やる必要はなく、
大豆は農家の方が、味噌は味噌蔵の方が、
麹も塩もかつおぶしも昆布も具材の食材も全部専門の誰かがやってくれる。
ということは、
料理というのは(完全な自給自足じゃない限り)
誰かと一緒に作るもの。みんなで作るもの。
なんかそれだけで楽しくなってくる。
そして、この人とのつながりや時間も
日本料理やイタリア料理やタイ料理、
宮廷料理や家庭料理や郷土料理、
みたいな言葉につながるように
歴史や文化も、料理の一部なのかもしれない。
料理よりも調理の時間にフォーカスして時短簡単みたいな流行があるけど、
本来ならとんでもなく時間がかかるはずの料理の大部分は誰かが担ってくれて
最後のほんのわずかな時間くらいは自分が使ってみてもいいんじゃないかと
思ってみたりする。
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