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国際コーチング連盟(ICF)認定資格の取得にご関心のある方へ

CTIの認定資格CPCC®︎(Certified Professional Co-Active Coach)は、高い品質のコーチングを提供できる証として国際的にも信頼されていますが、国際コーチング連盟(International Coaching Federation, ICF)の資格を取得することは、更に信頼を高めることにつながります。

本記事では、ICFの概要ICF認定資格の概要ICF認定資格取得を見据えた場合のCTIで学ぶことのメリットについて、ご紹介します。

なお、この記事は必要に応じて修正・更新する可能性があります。最終更新日は末尾でご確認ください。
また、この記事は、CTI受講生・修了生のために参考情報としてCTIジャパンが作成したものであり、正確な情報は必ずご自身でICFまたはICF日本支部のホームページでご確認ください。



国際コーチング連盟とは

国際コーチング連盟(International Coaching Federation, ICF)は、1995年、アメリカで設立されたコーチング業界最大級の非営利団体です。CTIの創設者のひとりであるローラ・ウィットワースもこの立ち上げに関与しています。

ICFは、コーチングの信頼性の向上と普及を目的として、コーチングにおけるコア・コンピテンシーの策定、倫理規定の策定、資格制度の制定、コーチングコミュニティの確立など、業界全体の成長に寄与する様々な活動を世界的に行っています。ICF認定資格保持会員数は56,397名、世界では139の支部(Chapter)が活動しています(アニュアルレポート2022)。ICFの資格を取得していることはプロコーチとしての信頼にもつながるものとして認識されています。

ICF Japan(ICF日本支部)は、2008年、主に日本在住の外国人コーチをサポートする任意団体として誕生しました。2013年、世界標準のコーチングを日本に普及させるため、非営利型一般社団法人国際コーチ連盟日本支部(後に国際コーチング連盟日本支部)として生まれ変わり、現在に至ります。

ICF認定資格について

ICFの資格は、研鑽や実績に応じて3つの資格があります。PCCは、プロとして活動する一つの目安となっていると言えます。

  • ACC(アソシエイト・サーティファイド・コーチ)

  • PCC(プロフェッショナル・サーティファイド・コーチ)

  • MCC(マスター・サーティファイド・コーチ)

資格取得には、①専門のコーチ・トレーニング、②コーチング実績、③メンターコーチング、④実技評価、⑤筆記試験の5項目を満たす必要があります。それぞれの要件は、資格の段階に応じて異なります(表1)。
また、ICFが認定するコーチ・トレーニング・プログラムを受講している場合、これらの要件の一部は既に満たされているものとして認められます(後述)。
なお、ACCを取得せずにPCCを取得することも可能です。一方、MCCを取得するにはPCCを取得していることが要件となります。

表1 ICFの認定資格取得に必要な項目


ICFの認定資格取得の流れ(一般)

表1の5項目のうち、1〜4が準備次第、各資格の申請が可能となります。
ICF側での申請内容の審査が完了すると、筆記試験の案内が届きます。
筆記試験はコンピュータベースです。自宅等の任意の場所、もしくは、テストセンターのいずれか希望する場所で受験します。

図1 ICF認定資格取得の流れ(一般)


ICF認定コーチ・トレーニング・プログラムで学ぶ利点(一般)

表1の「専門のコーチ・トレーニング」とは、必ずしもICFで認定されたトレーニング・プログラムである必要はありませんが、ICFで認定されたプログラムでトレーニングを受けている場合と、そうでない場合によって、申請の手順(パス、Path)や申請料金及び審査にかかる時間が異なります
ICFで認定されたプログラムでは、トレーニング機関が発行する証明書を提出することで5項目の一部は満たされていると認識されるため、審査にかかる時間が短縮され、申請料金も割安になります。

また、ICFが認定するコーチ・トレーニング・プログラムには、その内容に応じてLevel1・Level2・Level3の3種類があり*、これによっても要件を満たしていると認められる範囲、申請料金及び審査にかかる時間が異なります。

*かつてはACTP(Accredited Coach Training Program)とACSTH(Accredited Coach Specific Training Hours)の2種類。2023年に改訂。

Level1:
少なくとも60時間の学習時間を提供する組織を対象。
Level1のプログラムを修了し、当該プログラムの認定資格を取得している場合、Level1の申請パス(Path)を使用してACC資格申請が可能。ACCに必要な「コーチ・トレーニング」、「メンターコーチング」及び「実技評価」は充足しているとみなされます。
Level1のプログラムを修了した人がPCC資格を申請する際には、別途、「メンターコーチング」及び「実技評価のためのコーチングセッション2回分の録音及びスクリプト提出」が必要になります。またトレーニング時間が125時間に満たない場合には、追加的なトレーニングも必要になります。

ICF及びICF JapanウェブサイトよりCTIジャパン作成

Level2:
少なくとも125時間の学習時間を提供する組織が対象。
Level2のプログラムを修了し、当該プログラムの認定資格を取得している場合、Level2の申請パス(Path)を使用してACC及びPCC資格申請が可能。ACC及びPCCに必要な「コーチ・トレーニング」、「メンターコーチング」及び「実技評価」はすべて充足しているとみなされます。

ICF及びICF JapanウェブサイトよりCTIジャパン作成

Level3:
2023年に新設された認定。少なくとも75時間の学習時間を提供する組織が対象。
Level3のプログラムを修了し、当該プログラムの認定資格を取得している場合、Level3の申請パス(Path)を使用してMCC資格申請が可能

ICF及びICF JapanウェブサイトよりCTIジャパン作成

なお、ICFに認定されていないプログラムの場合には、ICFの基準を満たしているコーチ・トレーニングを受けていることを確認するために、「コーチ・トレーニングのプログラム概要」も提出する必要があります。

以上をまとめると、表2のようになります。

表2 ICF認定トレーニング・プログラムで要件が満たされる範囲


また、申請にかかる料金及び審査にかかる期間も、認定トレーニングを受けているか否か、及びそのLevelによっても異なります。

表3 申請にかかる料金(2023年末現在)
表4 審査にかかる時間の目安(2023年末現在)


CTIで学ぶ場合のICFの認定資格取得の流れと利点

CTIのコーチ・トレーニングはLevel 2の認定を受けています。

このため、CTIの認定資格CPCCを取得された方は、ACC申請時、PCC申請時、いずれの場合も追加的な「コーチ・トレーニング」、「メンターコーチング」及び「実技評価」のプロセスは必要ありません。これらは、すべてCTIのトレーニングの中に含まれているとみなされています

また、CPCC取得に向けた上級コーストレーニングの中に100時間の有料コーチング実践が含まれていますので、CPCCを取得された方はその時点でACCの申請要件を満たしていることになります。
なお、CPCC取得時は、自分がクライアントとして受けたコーチング時間も100時間に含めることが可能となっています(最大12時間)。これを適用してCPCC受験要件の100時間を満たした場合は、ACC申請時には+12時間のコーチング実践時間が必要です。

さらに、CPCC取得後、+400時間のコーチング実績を積めば、PCC申請要件を満たすことになります(CPCC取得時にクライアント時間最大12時間を100時間要件に含めた場合は、〜+412時間の実績)。PCC申請の際、ACCを取得している必要はありません。

以上をまとめると以下のようになります。

図2 CTI受講者のICF認定資格取得の流れ(ACC申請時)
図3 CTI受講者のICF認定資格取得の流れ(PCC申請時)


CTIで学ぶ利点(まとめ)

【ACC申請時】

  • CTI認定資格CPCCを取得した時点で、全員、ACCの申請要件をほぼ満たしている。

  • Level2の申請料金が適用される。

  • 審査にかかる時間が短縮される(認定外プログラムとの比較)

【PCC申請時】

  • 追加的なトレーニングが不要。

  • 追加的なメンターコーチングが不要。メンターコーチを探す手間やメンターコーチングの費用がかからない。

  • 実技評価が不要。実技評価書類提出のためのスクリプト作成・英訳等の手間がかからない。

  • Level2の申請料金が適用される。

  • 審査にかかる時間が短縮される(認定外またはLevel1プログラムとの比較)

この他、学びの仲間同士での情報交換や励ましも積極的に行われています。



ここまで、国際コーチング連盟(ICF)認定資格の取得について、まとめました。
受講生・修了生の方々からも、ICF本部のホームページを読み解くのが大変!という声を聞いていましたので、少しでもお役に立てばという思いで作成しました。(たしかに大変でした…。)
ICFジャパンのホームページも、以前よりもずっと見やすくなっています。より正確な情報はそちらで確認していただきつつ、このnoteもご活用ください。
CTIジャパンで学んだ皆さんが、コーチとしてさらに研鑽し、そして個々人の魅力を存分に発揮して活躍していかれることを、CTIジャパン一同、心より願っています。

(最終更新:2024年1月25日)


CTIは、国際コーチング連盟(ICF)に世界で初めて認定されたコーチ養成機関です。世界20ヵ国以上でCo-Active Coaching®(コーアクティブ・コーチング®︎)を展開しています。 
コーチ・トレーニングについてはホームページでご確認ください。
コーチング体験会なども開催しています。


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