新人のコーヒーとシロップと髭男のSOULSOUP

結論はすべて題名に詰めるタイプの字書きオタクなので、今回のSOULSOUPへの解釈はこの言葉がまとめになります。

今回の曲はいつもに増して髭男節というか、聡くん節がありますね。
ノーダウトが好きな方は好きなのではないでしょうか、こうゆう髭男。

『無謀な理想が五臓六腑に突き刺さる』
をハモリコーラスにさせちゃうとことかね、盛り上げ方が80年代でエモいですよね。なのに現代感もあるっていう、髭男らしい曲のひとつなんじゃないかなと思ってます。

今回、自分の中で面白そうな解釈ができたので皆さんにも共有したいです。

変わらない髭男

髭男って、親バカですよね。
そりゃあ自分たちの楽曲だから、愛していくのに決まっているけど、毎度「いやこれは良すぎる」「もう好きすぎるから全人類聴け」みたいなテンションで曲出してきますよね。
音楽に対して妥協しない。全員のその時のフルパワーと好きな気持ちを込める。伝えるべきものというより、伝えたいものを届けてくれる感じ。
そんなこだわりのある彼らの姿勢はいつまでも変わらない。
Editorialを出した時かどこかで、Travelerみたいなみんなに好きと言ってもらえるものではなくて、やっぱり自分たちが今出したいものを出したいなと思って作った的なことを言っていました。
復帰直後のNEWS ZEROでのインタビューでも、聡くんは「ヒットする曲なんて未だに分からないけど、自分たちが好きと言えるものを作っている」と言っていて、変わらない姿勢に尊敬しました。

ライブもそうで、ライブハウス時代も、アリーナ会場になっても、「あなたに届けたい」「絶対にまた届けに行くから会おう」そんなことを両手に余るほど届けてくれました。

彼らの姿勢が変わらないからこそ、今回のSOULSOUPは変わったところと変わらないところがありました。

苦しいことを苦いに置き換えて飲み干そうとする聡くん。
いつまでも変わらないなーって思いました。

というのもSOULSOUP。
要は世間の荒波に揉まれて作り出されたジャイアンシチューを飲み干して、一歩踏み出してこそ人生だ、ということだと解釈しています。

知っている構図が思い浮かばないでしょうか?

弱音や緊張、上手くいかないこと全部を詰め込んだ苦いコーヒーを涙のシロップで薄めて乗り越えていけたらいいのにな。

そうです、コーヒーとシロップなんです。

未だに苦しみながらも飲み干すのか…って思うけど、飲み方も飲み干した先も髭男は成長していました。

変わった髭男

歳をとって、家庭ができて、仲間が増えて、聡くんも髭男自体も姿勢は変わらないまま成長しました。

一番変わったのは曲で取り上げる内容です。

何があったら、大好きすぎて3時間長電話してた男の子が死別も人生の一部だと話す日が来るのでしょうか

私は言うてもまだお酒も飲めない年齢で、成長した髭男の思考回路に共感できるほど成熟していないため、変わってほしくない気持ちもあります。
自分としてはまだ好きすぎて恋人と長電話したいし、小さく前ならえして歩きたいです。

音楽、変わっちまったよな…髭男て…という話ではなく、成長したね…聡くん…(母)という目線です。

髭男の音楽は先程言ったように変わることはありません。
変わったのは、彼らの好きな音楽や聡くんの視点なんです。
音楽に向き合う姿が変わらないからこそ曲が変わっていったんだと思います。

今、聡くんが伝えたいのは、『色々あるけど受け入れて、耐え抜いて、だから人生って面白いんだ』ということな気がします。

聡くんは、聡くんの中の主人公は、泣かなくなっていました。
苦悩を苦悩と捉えて、耐え抜こうという姿勢は変わらず、人生をより楽しめるようになっていました。

聡くんはこれまで、社会人を経験し、有名になったからこその向けられる目の多様化、守るべきもの守るべき場所が増えたこと、ボーカリストとしての病気という挫折色々ありました。ただのオタクの私が見えるだけでこんなに苦悩や幸せがあるのなら、聡くんだけが知っている苦悩や幸せはこの何十倍にもなると思います。それだけ、人生経験を積んで、思うことはたくさんあると思います。

実際、聡くんは昔から繊細でした。私の知る限りでは髭男の中で1番機嫌を取りにくいのはメロ隊な気がします。
与えられたものをそのまま受け取れる素直な人ではないと思います。
それが良くないとかはなくて、そうやって色々考えて、色々受け入れて、その段階があるからこそ、複雑で共感性の高い歌詞が出来上がると思います。

だからこそ、聡くんが少しづつ成長する過程を音楽という形で見えるのが嬉しいです。
今ももちろん繊細だと思います。ただ、自分を上手くコントロールできるようになったというか、いい意味でわざと鈍感になるという技能を身につけたんだと思います。

ね、19の女の子に何が分かるんかって話だよね。
見てたから、好きだから、私もそうだから分かるんです。分かんないけど、きっと聡くんは裏で、自分の中で頑張ってるんだって思いたいんです。好きだから。

まとめ

苦悩はどちみち逃がすことは出来ないんです。
楢﨑さんとかちゃんまつたんとかああいう、苦悩を苦悩としないタイプ、苦悩を上手く逃がせるタイプもいるけど、結局は心のどこかに辛さはあると思います。分かんないけど、

聡くんや私みたいな人間は飲み干します。飲み干して、時々嘔吐いて、「悪くないよ、」と言うタイプ。
自分を鼓舞するために「こうゆうのもあっていいじゃん」と言い聞かせる。

昔は、新人の頃は、それが涙になってました。
今は、もう泣きません。泣かないけど、やっぱり美味しくないものは美味しくない。でも、1度受け入れてみれば、笑えるくらいにはなる。

笑えるようになったよ、とコーヒーとシロップの頃の子に伝えてあげたいですね。

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