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Moonbeam LevelsーWDPDTW読書会1983 Week 23②

WDPDTW読書会 1983 Week 23①の記事の続きです。C Leighさんのお話で非常に印象に残ったことがあります。

詩や創作では編集がとても大事な作業で、プリンスもそれを大切にしていたというお話がありました。プリンスが歌詞を書いたノートには書き直しの跡があり編集作業をしていたことがわかります。アルバムの構成も何度も練って書き直しているメモもあります。プリンスは頭に浮かんだ曲を一気に演奏して録音してしまう一面もありますが、演奏したものをアルバムや曲にして仕上げる段階のでの編集作業はしつこく繰り返していたというのも真実みがあります。

"Moonbeam Levels" はいくつものアルバムで候補に上がりましたが、結局リリースされませんでした。アルバムの編集段階でどうしても譲れないものがあってボツになりつづけたのでしょうか。

C Leighさんは詩人でもあって、詩も編集が大切なのだとおっしゃってました。詩は言葉を選んで、何度も編集する活動でしょうから、とくに共感できるのだと思います。

そして、紹介されたのが、モーリス・ヘイズのインタビュー動画です。

「プリンスは何だって素晴らしくよくできる。だから、聞いてみたことがあるんだ。『あなたは、何が一番得意なんだろう。自分でどう思っているの?』プリンスは少し考えてからこう言った。『そうだな、僕はね、モーリス、結局のところソングライターだと思うよ。僕は詩人だ。今は誰も本を読まなくなった。僕にとっては歌詞が一番だ。そう思うよ』」
こんな会話があったそうです。

You know, Morris, I think, for me at the end of the day I'm a songwriter. I'm a poet. Nobody reads any more. I think for me the biggest thing is my lyrics.


この週の動画を最初にみたとき、"Moonbeam Levels"  なんて今週の範囲にあったかな?と思いました。自分が読むページを間違えたか、読んでも忘れたかくらいに考えていました。

でも後から本(初版、2017年、ハードカバー/電子書籍)を開き直すと、やっぱり書いてありませんでしたが、電子書籍で持ってるExpanded edition (2018年、ペーパーバック/電子書籍)で見てみると、こちらには書いてありました。6月8日の出来事として追加されています。ジル・ジョーンズと、スーザン・ロジャーズの言葉も加わりました。基本的にはどちらで読んでもOKの読書会ですが、時々違いが出てくるようです。

6月8日は、レコーディングでもオーバーダブでもミキシングでもなく「リスニング」となっていました。映画『パープルレイン』のために使えるかどうか聞き直していたと推測されます。Prince Vaultによると、この曲の録音は1982年7月6日です。ジルはレコーディングに立ち会ってないし、歌っていないと話しています。この歌の頃から「あのガラガラ声(croaking voice )を試し始めた」と言っていますが、どんな声のことなのでしょう。google先生や辞書だとカエルのようなガラガラ声ですが、想像できないです。歌い方をよく聴くとダーリン・ニッキー(のシャウトじゃないところ)に似ている気がしてきました。

That’s when he started experimenting with that croaking voice as I recall. —Jill Jones

Wednesday, June 8,1983 "Prince and the Purple Rain Era Studio Sessions: 1983 and 1984"


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