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「ストーン効果法」 ~原音再生 ストリングス編~

先月(7月)、有料記事が初めて売れました!購入してくださった方、ありがとうございます。励みになります。おかげさまで、アクセス総数も1,200を超えました。今後も頑張って執筆していきたいと思いますので、よろしくお願いいたします。なお、『ダイナミックレンジ編』で一部誤解を招く恐れのある記事(マイクの「感電」に関して)がありましたので、追記いたしました。どうぞ、お読みになってください。

『女性ボーカル編』の「まえがき」でも書きましたが、筆者は現在連日、弦(ストリングス)の綺麗な音楽を聴いて癒されております。そして、「ストーン効果法」で弦が一番綺麗になるような位置にストーンを置くように調整しています。普段ジャズを聴いている位置とは若干異なり、音の響きと緻密さはそのままに、荒々しさ、激しさだけを抑えるようにしています。ストーン効果法では、こういったことがイコライザーの調整やケーブルの交換等なしに、簡単にできるのです。結果、弦の音が以前より格段に良くなりました。ヤフオクにストーンを出品しています。ぜひ、試してみてください。
https://auctions.yahoo.co.jp/list3/23764-category.html(⇒「その他」カテゴリー)

ということで、今回はストリングス編です。ストリングスは弦楽器(主としてバイオリン)の集合体が奏でる音のことを指しますので、クラシックを演奏するオーケストラ(いわゆる交響楽団など)はすべて該当しますが、範囲が広くなってしまいますので、ここではあえて小編成のオーケストラでストリングスが効果的に使われていると思われる楽団、楽曲にスポットを当てることにします。筆者はクラシックにあまり詳しくないので、いわゆるクラシックの「名演奏・名録音盤」についてはよく知りません(いいソースがあったら教えてください!?)。そういうわけで、クラシックファンの方にはちょっと物足りないかもしれませんが、筆者自身が綺麗なストリングスと感じたソースについて、ジャンルを問わず厳選して紹介していきたいと思います。

まずは、ストリングスといえばこれ、といわれるイージーリスニングのジャンルです。昔はムードミュージック(ムード音楽)と呼ばれていましたが、いつの日か「イージーリスニング」とか「ヒーリングミュージック」などと呼ばれるようになりました。筆者は「イージーリスニング」という言葉があまり好きではありません。BGMのように簡単に聴き流せるという意味でしょうが、裏を返せば「真剣に聴けない音楽」みたいではないですか!?そんなことはありませんよね。こんなに弦が綺麗な音楽はありません!(笑)。実は、筆者の父親(「オーディオおやじ」の「おやじ」ですね!?)は、ムードミュージックが大好きで、筆者がオーディオに興味を持つ以前からレコードやミュージックテープ(カセット)をたくさん買い集めていました。その頃よく聴いていたのは、パーシーフェース、マントバーニ、ヘンリー・マンシーニといったオーケストラで、曲は映画音楽が多かったように記憶しています。これらのオーケストラはいずれも綺麗なストリングスを奏でていましたが、なかでもマントバーニ楽団は、ストリングスが綺麗に聴こえるように弦のパートをブロックに分けてずらし、重ねるようにして弾いていたそうです(エコー技術が発達してなかったのですね!笑)。

 その後に誕生したのが、レーモン・ルフェーブル、フランク・プゥルセル、ポール・モーリアといった本格的な(?)ムードミュージックのオーケストラで、当時(1970年代)一大ブームを引き起こしました。録音技術が進み、どのオーケストラも美しいストリングスを奏でるようになり、それを前面に打ち出した曲を次々と発表し、それぞれヒットさせています。一例を挙げますと、レーモン・ルフェーブルは「シバの女王」、フランク・プゥルセルは「アドロ」、ポール・モーリアは「恋はみずいろ」といった曲です。 そして、1980年代になるとCD化も進み、「ムードミュージック大全集」などというシリーズものも発売され、筆者の父親などはそれを購入していたのです。30枚ぐらいのCDを、日替わりでとっかえひっかえ聴いていました(笑)。

その中から、筆者のお気に入りはポール・モーリアです。ポール・モーリアは2006年に亡くなりましたが、それまで何十回(何百回?)と来日公演し、日本のファンにもすっかりおなじみとなりました。筆者も一度公演を見に(聴きに?)行きましたが、大変丁寧に指揮、演奏する人だなと感じました。他のオーケストラと違うのは、演奏、楽曲の良さもさることながら、そのアレンジですね。いわゆる「ポール・モーリア・サウンド」と呼ばれる、綺麗なストリングスの中にビートの効いたリズムセクションとエレキチェンバロやブラスを加えて華やかさを演出する、といった特徴的なサウンドです。アップテンポの曲は乗りが良く、スローテンポの曲はじっくりと聴かせます。

代表的なヒット曲について筆者なりにコメントしますと、まずは、誰もが知っていると思われるマジック(手品)で有名な(?)「オリーブの首飾り」ですね。これが何でマジックのBGMになってしまったのか不思議なのですが、ぴったり合っていますね!(笑)。BGMにするにはもったいないほどいい曲です。特に、3コーラス目のバックに演奏される速弾きのオブリガードの部分が個人的には好きです。次に「涙のトッカータ」、これも「渡る世間・・」じゃないの?と揶揄される似た曲ですが(こちらの方が本家です!?笑)、とんでもなく綺麗な曲です。来日公演ではポール・モーリア自らがピアノを弾いていました。また、静かな曲では「エーゲ海の真珠」「蒼いノクターン」「天使のセレナード」といった曲が有名ですね。そして、筆者がお薦めの、ストリングスが最も綺麗な曲としては、「薔薇色のメヌエット」を挙げたいと思います。これは、ポール・モーリアの作曲ですが、途中からの中低音の響きがいいストリングスの渦の中に体ごと吸い込まれていってしまいそうです。とても1970年代の録音とは思えない綺麗な音で、たっぷりの充実感とともに、やさしい弦の音色で気分が和みます。それと、「想い出のランデブー」ですね。これもポール・モーリアの作曲ですが、心に残るメロディで、彼女(彼氏)とのドライブに掛けたら惹きつけること最高です(笑)。あと、デキシーランドジャズ風のアレンジをした「悲しき天使」と、ディスコ調アレンジの「ムーンライト・セレナーデ」も乗りが良くてお薦めです。

数少ないクラシックのアルバムからは、みなさん良くご存知のビバルディの「四季」です。イ・ムジチ合奏団の「四季」は、『オーディオ名盤編』に出してもいいかと思ったほどオーディオファンの定番として有名ですね。これも、1958年の録音と、古いわりにはいい音で録れています。イ・ムジチ合奏団のストリングスは爽やかな印象を受けますが、聞いた話によると、バイオリンの弓の下の部分は使わないそうで、それで弦が綺麗にそろっていい音で聴こえるのですね!独奏のバイオリンの音もいいです。

もう1つクラシックのストリングスからは、ヒラリー・ハーンの「バッハのヴァイオリン協奏曲集」を挙げたいと思います。ヒラリー・ハーンは筆者が好きなバイオリニストの1人(といっても他にあまり知らないので・・!?)ですが、演奏はもちろんのこと、音がいいですね。知ってから20年近く経ちますが、YouTubeで見ると、年は取ったものの(失礼!)相変わらずいい演奏をしています。(結婚したせいか?)茶目っ気たっぷりなのは予想外でした(笑)。このアルバムでは、ロサンゼルス室内管弦楽団との共演ですが、デジタル録音なので音がいいです。 ――ここで読者の方へ問いかけがあります。このCDの1曲目(第1楽章)の後半で、筆者には「電子音」が聴こえるのですが!?具体的には、4分15秒後に「ピッピッ」、4分17秒後に「ピッ」と入ります。もし、このCDをお持ちの方がいらっしゃいましたら確認してほしいのですが・・。確認できましたら、コメントをお願いします。(レコード会社では確認できなかったとのことです。)

J-POPの曲でも、バックにストリングスが使われることが多いですね。作曲家の筒美京平はJ-POPのヒットメーカーですが、編曲でバックの演奏にバイオリンの速弾きを好んで使ったそうです(演奏者が苦労したという話です!?)。岩崎宏美の曲などで多く見られますが(「ロマンス」「未来」「シンデレラ・ハネムーン」など)、大変盛り上がります。音がいいのが、大橋純子の「シルエット・ロマンス」ですね(これは鈴木宏昌の編曲です!)。「シングルス」というアルバムの最後に、ボーナス・トラックとしてこの「カラオケ」が入っているのですが、これがまたすばらしい音です。これだけで十分楽しめます(もちろん大橋純子の歌もいいですよ!笑)。欲を言えば、もう少しストリングスのレベルが大きいと、なお良いのですが・・。そういえば、(このアルバムに入っている)「たそがれマイ・ラブ」も筒美京平の作編曲ですね!いい曲です。ちなみに、ポール・モーリアもこの曲を演奏していますが、録音が良く、ストリングスも綺麗で、アレンジがシャレています。他に、高橋真梨子の「ジョニーへの伝言」や「五番街のマリーへ」などでも、バックのストリングスが効果的に使われていますね。最近では、SONGSでの「for you...」のストリングスが綺麗でした。こうしたストリングスを聴いていると、なぜか哀愁を感じ、幸せな気分になります(年ですかねぇ・・!?笑)。

もう時効だと思うので最後に書いちゃいますが、筆者が生録をしていた頃、あるレコード会社の方と知り合って、海外の有名オーケストラの門外不出のマスターテープ(セカンドコピーですが!)を自宅(のオーディオ)で聴くという機会がありました(関係者がいたらごめんなさい⇒オフレコでお願いします!?)。ストリングスの伸びといい、厚みといい、そのときの衝撃は半端なかったです(笑)。弦がこんなにいい音だなんて・・、と羨ましくさえ思えました。半分冗談で、「コピーさせてくれないか?」と言ったのですが、もちろん断られました(…)。筆者は現在、「あの音」の再生を目指しています!!

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