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イーサリアムはどうなる?

気になるトピックで取り上げた記事の中で、イーサリアムの取引量が減っている話を入れました。イーサリアムはL2の活動が活発で、L1でトランザクションが混んでいたのをL2に移行して、L2上で様々な取引がされる形になってきました。そうなると、L1での活動が低調になり、止まってしまうのでは無いか?という素人考えが浮上した、というコメントを入れました。それについて今回は考えていきたいと思います。もちろん、そんなことあるわけないのですが、経済的な視点も入れながら考えていきたいと思っています。

イーサリアムが再びインフレ基調に?

冒頭のような感触を持ったのは以下の記事が元です。

この記事によるとイーサリアムのガス代が最低ラインになったという話です。イーサリアムのガス代の高騰は一昔前に話題になりました。DeFiなどのサービスで元手を増やそうと流動性を提供して手数料を稼ごうにも、引き出すためのイーサリアムのガス代が高すぎて損をするという変な状況にもなりました。
しかし、今はそんな心配も皆無な感じです。もちろん、取引をする方にとってはガス代の低下は喜ばしいことですが、一方で、ガス代を徴収しているのはバリデータであり、ガス代が増えたときには一定の量でイーサリアムがバーンされる仕組みになっています。従ってガス代が余り下がると、イーサリアムを預けている人の手数料が減り、バーンが無くなってイーサリアムの発行量が増えてインフレになります。このことからするとイーサリアムを持っている人にとっては価値が下がるのでよろしくありません。
実際、記事によるとデフレ傾向だったのがインフレに変化していると述べています。イーサリアムの場合、ビットコインと違って発行量に上限はないので、インフレ傾向になると発行量はどんどん増える一方になります。価値が下がるとみんな使いたがらなくなるのでマイナスのスパイラルに落ちそうな気もします。ガス代が下がったのはイーサリアムのL1での取引量がL2へ移行したからという説もありそうです。

イーサリアムのL1とL2の関係ってどうなの?


参考にしたのは以下の記事です。

当たり前ですが、取引が行われた場合の手数料がまるまるL2プロトコルに吸収されL1には行かない、とすると、L1が動かなくなります。L1が動かなくなるとL2は当然動きません。という関係からすると、L2の手数料のうち一定の割合でL1に手数料が支払われているはずです。実際その通りになっています。だとすれば、L2の活動が活発になるにつれイーサリアムの手数料も増えていくと考えて良いはずです。実際そうなっているようです。
また、イーサリアムがPowからPoSに変わってトランザクションの性能も上がったようなので、承認待ちのような事も起こっていないようです。そういう意味では想定通りの状況といえるかもしれません。この先、さらにL2サービスが盛んとなり、トランザクションが増えていったときにどうなるのかが興味深いところです。今はL2まで含めてなんとなく活動がそれほど盛り上がっていませんが、この先サービスがいろいろ出始めて、キラーとなるようなサービスが立ち上がった時にガス代がどうなるのか、インフレがデフレとなるのか、見ていきたいと思います。イーサリアムは壮大な実験なので、完成までにはまだまだいろいろありそうなので目が離せません。

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