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『イニシェリン島の精霊』つぶやきまとめ
2023年1月27日公開のマーティン・マクドナー監督最新作『イニシェリン島の精霊』についてのつぶやきをまとめて置いておきます。
『イニシェリン島の精霊』
— タロー @ Crush On Cinema (@CrushOnCinemaLL) January 28, 2023
個人的には今年最初の期待作なんだけど、題材のせいか雰囲気のせいか、アカデミー賞でも9部門ノミネートされている割に全然話題になっている感がない本作、とりあえず期待通りの仕上がりでコリン・ファレルの眉毛が最高の活躍を見せる傑作でした。
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『スリー・ビルボード』のマーティン・マクドナー監督ということで、構える部分もあったものの、実際にはより「寓話的」な方向に寄った作品で、むしろ「解釈」とか「深読み」じゃなく、観たまま、そのままを受け取るような作品という印象で、1月にフラットな気持ちで観るのにちょうどいい感じかも。
— タロー @ Crush On Cinema (@CrushOnCinemaLL) January 28, 2023
ただドラマはシンプルでも、主人公の親友と妹、また別の友人、という四人をそれぞれ演じたブレンダン・グリーソン、コリン・ファレル、ケリー・コンドン、バリー・コーガンが全員揃ってアカデミー賞ノミネートという圧倒的に濃い演技のおかげで満腹感が凄い。「芝居が見たい!」という時に最高の作品。 pic.twitter.com/uGSrZ1PloS
— タロー @ Crush On Cinema (@CrushOnCinemaLL) January 28, 2023
「人生に意味が欲しい」「何かを遺したい」「ただの『いい人』で何が悪い」「楽しくおしゃべりしてるだけの時間じゃだめなのか」という当たり前の話が当たり前のように語り交わされる中で、深遠な結論はないし、隠されたテーマがあるでもなく、人生はただ悲しくて、その時間の中に時々、笑いがある。
— タロー @ Crush On Cinema (@CrushOnCinemaLL) January 28, 2023
「何も解決しないけど、その先も生きていく」という点で『スリー・ビルボード』に通じるものがあるし、二人の主人公が「何も解決はしていないけど、自分たちは少し変わった」というところも同作と同じなんだけど、同作のラストシーンが「道の上」であったのに対して、本作は「波打ち際」であって→
— タロー @ Crush On Cinema (@CrushOnCinemaLL) January 28, 2023
→この「波が打ち寄せる浅瀬」というのがとてもいい。波は目の前でただ寄せては返すだけ、でも迂闊に踏み出せば途方もない深淵があり、でもその向こうには別の世界もあることは分かっていて、そうしたことがあらかた分かった上で「その場所」にいること、というのにも場合によっては「決意」が要る。
— タロー @ Crush On Cinema (@CrushOnCinemaLL) January 28, 2023
この作品の世界には迂闊に深淵に呑み込まれる者もいて、果敢に海を渡る者もいて、あるいは果てしなく続く波に追い詰められてしまう者もいて、その上に主人公パードリックの最後から二番目の台詞が来る。物語としてはそこで綺麗に閉じるんだけど、その後に最後の台詞があるのが何とも「nice」で→
— タロー @ Crush On Cinema (@CrushOnCinemaLL) January 28, 2023
→劇中、"niceness doesn't last"というフレーズが繰り返されるけど、それでも最後の台詞がこの一言だという部分が、マーティン・マクドナーの巧さというか、人の良さというか。それを思うと、字幕だけでなく、この一つの単語が含むところをそのまま広く受け取りたい感はある。いい終わり方だった。
— タロー @ Crush On Cinema (@CrushOnCinemaLL) January 28, 2023
本作について(ネタバレ抜きで)語ったポッドキャストはこちらになります。見どころや魅力などについて紹介していますので、よろしければどうぞ!😀📻🎬
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