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恨みや怒りというもの

タイトル画像にしてる漫画(春川シンタ『天狗祓の三兄弟』コアコミックス)は短く凝縮され過ぎてましたけど、丁寧に描写されれば中々いい作品だと思います。

私は『負の感情、特に怒りなどが欠落している』といつも書いています。
いやホント分からない事が多いので、事実33年間でキレたこと片手ほどしかなくて……。

スピリチュアルな話になりますが
この間、私が感情を黒く染めたまま自殺しようとした時に、アチラサマがほぼ総勢で対処にあたっているのを聞いていました。
言われたことに実感など無いのですが
アチラサマに好かれやすい私は、ある種の座敷童子のような存在で、捻れた死に方をすると災害になるそうです。よく分からんけど(2回目)

手持ちの石達を全部付けられ(アチラサマからの命令なのもあるし、私の死を容認しきれていない鵺が体を動かして)
元凶になった人間の周りにある使えるものは全て集めて、私が死に身を投じるのをスピリチュアル的に阻止されました。

なんの感情で染まってたかは忘れてしまいましたが、『人間なんて穢らわしいものは大嫌いだ。』と思ったことに近いと思います。
じゃないと少彦名命様が『私でも浄化も相殺も間に合っていない、贄を出してくれ』とか言ってない。
ちなみに贄に立候補したコはまだ大丈夫です。

わたしがせかいをきらうこと
にくむこと、きらうこと、うらむこと
それは本当に
『強い力。使い方次第で、救い、滅び、どちらにでもなる。』なのだと
言われているようでした。

何とか自殺をやめた私に、アチラサマ達は
『愛し仔が自然死以外で死ぬと、ノアの方舟伝承みたいになるんだ。全人類を未曾有の危機に落としたいならすればいいけど、お前はそれを望まない。もう少し自覚を持って、お前は普通の人間よりも影響力があるのだと』
と言われました。
ノアの方舟かすげーな。世界規模じゃん。
テイルズみたいに世界規模救いますじゃなくて、世界規模を滅ぼしますか悪の方じゃん。

まあ理屈は分かります。
うち元をたどれば武家なので、私も例外無く教わっています。
「人を殺す方法を知っているということは、人を救う方法も知っているということだ。
私達の先祖はご時世柄、どうしても人を殺める立場にあった。過ぎたことはどうしようもない。
ただ、この地が嘆きに満ちていた時期は確実にあって、だからこそ平和は説かれる。わかるか?」
「平和は分からない。」
「じゃあ、死んだお前の愛した猫の死体に、お前は刃物を刺せるか。」
「いやだ。」
「その『いやだ』が、大事なんだ。
我々武家の末裔が言っても滑稽だけども。
武家だからこそ、目を逸らしてはいけない。」
「ひとをころすのが怖いって、描いてあるものもあった。ご先祖さまもなの?」
「守るために刀を持ちはしたが、殺すために振るうのはまた違う。」
「じゃあわたしは、武器つかえないから、祈る。」

祈りを捧げてきました。
氏神様が、祟り神のような、鬼のような姿の時も、「あなたが一身に引き受けるから、わたしたちは何一つ憂うことなく過ごせています」とか。
今は鬼みたいな姿してないですよ。
祈りも供物。浄化だそうです。

大国主命様にお呼ばれした時も、定期的な鎮魂の儀では還れない魂との対話になりました。

春川シンタ『天狗祓の三兄弟』コアコミックス
大木戸いずみ『歴史に残る悪女になるぞ(略)』KADOKAWA

死んだ方が欲しているのは、綺麗事ではなかったし
私たちが掲げる理想でもありません
もちろん理想は理想としてあって欲しいけど

私は怒りが欠落した、結構な欠陥人間です。
だからこそ、馬鹿みたいに『祈ります』とか言えるし、憎しみに塗れた死者の方に綺麗事を論じません。
それ自体は良いことだろうし、望まれるべくしてなったのかもしれません。

でも人間の汚さに触れるたび
タイトル画像のように思います。
『お前に私の何がわかる』と。

友達を悪様に言われたくなかったから奔走して、後ろから刺されて、コイツが悪いと罵ってくる。
家族を守るために仮面を着け続けても、家族にそれを否定される。

困ってるから助けてと言っても他人事の友人。
私のためを免罪符に無理をして壊れていく友達。

あぁいやだ
嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ

それでも他人を愛している。
穢らわしいと思いながら愛している。
何が分かる?
教えてくれ。『何が分かる?』
私には分からない。
私なのに分からない。

どうして言ってくれなかったんだと言うくせに、言ったら「不快な思いをした」とか言うのが人間。
出来ることはしたのにというくせに、頼んでも頼んでもNOしかかえって来ないのも人間。
疲れる。
憎しみでないなら、この破壊衝動はなんだ。
ヴァニタスが「お前がお前でなくなる時が来たら、俺が殺してやる」に一目惚れ(?)したのは。

私を私たらしめる理由を削るのは
人間というものなのに。

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