ちょこっと奄美に住んでみた。~どこか懐かしい方言たち~
初めてのことばは
うちの母は昔「あじぇ~!」とよく言っていた。
例えば、ごはんをひっくり返してしまった時や何かの拍子に液体やものがこぼれてしまった時だ。
これは子ども心に面白い響きだったので、うちの兄は面白がって真似をしていた。ことあるごとに真似をしていた記憶がある。そしたら母はとうとう言ってくれなくなってしまった。つくづく子どもってやつは、と言いたくなる出来事である。この件に関しては抗議の意を示したい。
このように、響きがとても興味深い、それがうちが奄美の方言で感じるものである。
ちなみに今回の訪問で「あじぇ~」の意味が判明した。それは最後に言及したいと思う。
感嘆詞
標準語とも関西弁とも違う、不思議な響きがあるのが奄美の方言。
沖縄のそれに似ているが、それとも違う。
有名なものが驚いた時など、感情を表すときに使う感嘆詞の「はげー」。
最初、これを知ったのはある週刊誌の記事。
「奄美の老人ホームではおじいちゃん、おばあちゃんが『はげー』と言っている」という趣旨のものを読んだ。
ふむふむ、母は言わなかったけど、これが「あじぇー」の元なのか?
ちなみに「は」にアクセントではなく「げ」にアクセントがつく。
今回も地元の人の会話に耳を澄ませると 出てくる出てくる。
「はげーそんなこと言ってたかや!」みたいな。
これが本当に自然なのだ。そりゃそうだ、普段から使っているんだから。
我々みたいに「はげ」と 言いたい時のような力はこもっていない。
本当にかわいらしいので普段使いしたいくらい。けど、内地で使ったら勘違いされるのは確定なのでそれが悩ましい。
敬称
ここでは母の親戚のお姉さんの名前を「ハナコ」だと仮定する。
地域差はあるが、うちの母の集落では「ハナコネ」という言い方になる。
要するに「ハナコ姉さん」ということだ。
「ネエ(姉)」にならずに「 ネ」なのが面白い。
これも子ども心に興味深かった。
母は親戚のことをずっと「ハナコネ」と呼んでいるので、
我々兄妹は親戚のおばさんの名前を「ハナコネ」さんだとずっと認識していたのだ。
変わった名前だな~とずっと思っていたが、最近になって「ネ」は敬称だったのだと気づき、小さな驚きがあった。
ちなみに男性の場合だと「アニ」になる。
例えば、母の親戚のお兄さんを「タロウ」だと仮定すると、
「タロウアニ」になる。これも「タロウ兄さん」ということだ。
「ニイ」になりそうなところが「アニ」になるのがまたまた興味深い。
他にも興味深いのでぜひ方言を覚えてみたいと思い、本をげっとした。
どちらもちゃんと読めていないけど、なかなか興味深い。
こちらはすっきりまとめられていて、地域ごとによく使う言葉をまとめてあります。島は広いので集落によっても違いがある。
こちらは言語学のアプローチで書いてあります。最新版ではCDついてたけど、帰ってきて中古で購入したらCDなかった…
方言について、またわかったことや興味深いことがあったら書きます、
あじぇーの謎
さて、「あじぇー」とはなんだ?ということだが、
今回、親戚に聞いてみた。なぜ母に聞かないのかって?
それは、のらりくらりと交わされて答えてくれないまたは感覚で言っているので説明すると…ということなのだ。
うちの推理では「はげー」の亜種、変化形だと思うけど。
そしたら、「それはね、汚いものがあったときに使うんよ」ということだった。「はげー」とは関連がなかったのだ!やはり地元の人に聞いてみないとわからないものだ。
次回は動物または地域別に書こうと思います✐
今回も最後までありがとうございました☻
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