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ピッチクロックの問題点

都市対抗ではピッチクロックが導入されました。JABA大会でもやっていたので、選手に戸惑いはなかったと思うが、運用する審判の一部が不慣れだったという印象。

まずYAMAHA対日本製鐵鹿島で発生した「ピッチクロック違反」による打ち直し問題。

タイムリーヒットを打ったにも関わらず、実はピッチクロックの秒数以内に投げていなかった投球で、それを打ってタイムリーになったが、取り消しというもの。JABA大会の場合、審判がでかい声を出せば打者は打たないと思うが、都市対抗は鳴り物バリバリですので、聞こえなかったんだろうあんと。

結局打ち直しでタイムリーが出たため批判は少なかったが、これははっきり言って大問題。審判にYAMAHAの監督が抗議したところ違反時点でボールデットになるというルールを盾に「ルールですから」と突っぱねられらという。

通常違反投球を打ったとしても、ラグビーのように反則をしてもされた側が有利である場合試合を続行するアドバンテージであるべきです。結局このやり直しと抗議で倍の時間を要した。抗議にたいして「ルールですから」と押し通すのも、間違っている。

さらにSUBARU対三菱自動車岡崎線では審判がランナーが居る場合違反時1回目警告、2回目ボールにもかかわらず、1回目でボールを与え、そこからSUBARUの投手が崩れて5失点、敗戦となりました。

SUBARUは予選で神がかり的な強運の連続で都市対抗にでてきたとはいえ、運がなかった。審判がルールを把握していないのはありえないし、謝罪だけでは済まされない。ただ、監督ももっと強硬に抗議し、場合によってはその場で連盟に確認するなどをするべきだったとは思います。

また、三菱重工E対東芝ではピッチクロックの掲示板が故障し、映らなくなるトラブルも。これも突然二塁塁審がタイムをかけて両軍監督に説明をすることで余計な時間がかかりました。

YAMAHAとSUBARUのケースはとてもじゃないけれど容認できないし、この判定をした審判はライセンスの剥奪など厳重処分をするべきだと考えます。両方ともこんなことがまかり通ると、ただでさえホームタウンディシジョンがある社会人野球の判定や勝敗が「より地元有利」になっていまいます。

じゃあピッチクロックは有害かというと、そうは思いません総じて試合時間は早く終わっているし、テンポもいいので見やすい。試合時間が短くなれば試合開始時間も遅らすことができますので。

私はプロ野球のあのチンタラサインを見て牽制をしてダラダラ外してという行為を「間を楽しむ」とは思えません。あんなのは早く投げろよと思うし、時間の無駄ですので。

ただ、導入ということになると今回のような問題が発生するんだろうなと。これもまあ起きたことに対応していけば良いわけですけど、1年に1度しかない都市対抗で被害にあってしまったSUBARUには同情する他ありません。

正直1試合に1個レベルで誤審もありましたしね。他のスポーツがビデオ判定などで「より正確な判定」を追求するなか、ビデオ検証もなにもなく、「審判を尊重する」としているアマチュア野球は、遅れていると言われても仕方がないと思う。

前にも言いましたが社会人野球は技術力を有する企業がずらりと参加しています。そういう企業が力を合わせて、野球に必要な審判に頼らない判定システムを構築し、世界にアピールしてほしい。

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