私はワタシと旅にでる。(ジブリの大博覧会)
現在、兵庫県立美術館で開催中の
「ジブリの大博覧会」にいってきた。
"ジブリ"というワードに惹かれ見にいったけれど、最も印象に残ったのはネコバスや空とぶ機械達ではなく、糸井重里と鈴木敏夫のたたかいの軌跡。
「いい作品を作るだけではダメなんだ」
と鈴木はあるとき気づいたという。
作品を見てもらうためには良いものをつくるだけではダメで、「大衆に説明し、理解・共鳴させて広めていくこと」=宣伝が必要。
見てみたいと心を揺さぶるよう、作品の本質を伝える作業。
でもあくまで宣伝は作品を見てもらうためのきっかけにすぎず、物語の核心に触れてはいけない。
キャッチコピー制作にも妥協はなかった。
その一言を生み出すための2人のやりとりには悩み苦しむ姿があった。
作品の本質を、一言で。
敵はいない、でもそれは、もはやたたかいのように思えた。
そうやって「私はワタシと旅にでる。『おもひでぽろぽろ』」や「生きろ。『もののけ姫』」は生まれてきたんだな、と。
そんな宣伝の奥深さに触れた展覧会でした。
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