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IT安全保障のこと

「安全保障」というと思い出すのは、10年くらい前Twitterでのこと。

― GoogleにしてもAmazonにしても、他国のサービスに国が依存してるって大丈夫なの?
って話で誰かと絡んだんだけど
国内に置くのは経済合理性はないという相手の主張に
いや安全保障の話をしてるんだけど
と言っても全然理解がなくて
そのうち「オレを誰だと思ってるんだ?」と。

そういう「オレダレ」クラスの人も安全保障という発想がないことにちょっと頭を抱えた。

80年ほど前のことを知らないはずもないのに、アメリカは永遠の同盟国であると今の人達は信じている。

当時ユーザー数約30億人、日本では2600万人を超えたというfacebook。Twitterは4500万人に上る。
IT産業の末席に身を置いた者としては複雑だ。
明日から「月1ドルです」となれば、日本からはこのふたつだけで合わせて毎年850億円流出する。それは日本産業としてみすみす取りっぱぐれているという意味だ。

もはや古い話だが、佐賀県武雄市ではネットの行政サービスはfacebook一本化するというニュースがあった。システムもデータも「政府」はすべて他国に握られているのだ。プライバシーとかは個人の勝手だが、公的なものとなればいかがなものか。これは立派な「安全保障問題」なのだが、理解する人は少ないらしい。

FacebookもTwitterも率直に言って大した技術じゃない。その前から日本ではMIXIがあった。機能だけ見ればFacebookの方がプアだ。が、もしFacebookが日本製なら、こんなものは使えないとこき下ろされて相手にされなかったろう。

電子政府も市民向けサービスも技術的にはいくらでも可能だ。
しかしそれを阻む経済合理性は誰も疑わない。
食料にしてもエネルギーにしても、安全保障には経済合理性を超えた発想が必要だと
今のウクライナ侵攻は教えているのだが。

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