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【投資経験者向け】オルタナティブ運用としての当社ファンドの活用につきまして

当社ファンドを購入いただいている投資家の皆様は、既に株式や債券、またこれらを投資対象とした投資信託などを保有されている投資経験者の方が数多くいらっしゃいます。そこで今回は、とくに投資経験者の方に向け、貸付型クラウドファンディングである当社ファンドにつきまして、オルタナティブ運用の観点からその活用の考え方をお伝えしていきます。

1. オルタナティブ運用とは

オルタナティブ(alternative)とは、直訳すると「代替」という意味の英単語です。これを出発点とすると、オルタナティブ運用とは、株式や債券といった伝統的金融資産での運用に対して、これを「代替」する資産(「オルタナティブ資産」といいます)での運用全般を指します。

オルタナティブ資産は、たとえば、金や不動産などの現物資産、ヘッジファンド、貸付型クラウドファンディング(ソーシャルレンディング)等々があります。その起源は意外に古く、1600年代に起きた「チューリップ・バブル(※1)」にあるとされています。このバブル自体は弾けてしまったわけですが、株式や債券といった伝統的金融資産の価格変動とは異なる値動きが見受けられました。

※1 当時のオランダで生じた、チューリップの球根の価格が異常高騰し、その後に突如として急落した現象のことです。

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このようにオルタナティブ資産は幅広いですが、共通する特徴を見出すと、大きくは以下の2点が挙げられます。

① 株式や債券といった伝統的金融資産の価格変動に連動しづらい(相関が低い)
② 市場価格の決定が難しく、流動性に乏しい(低流動性資産)

②の低流動性資産である点はデメリットのように感じられるかもしれませんが、①の伝統的金融資産との相関が低い点はリスク分散の観点から見逃せないメリットといえます。

2. オルタナティブ運用を活用した「エンダウメント投資」

上記のオルタナティブ資産に共通する特徴を踏まえて、オルタナティブ運用は長期運用に徹する機関投資家に注目され、活用されてきました。これらの機関投資家の多くは、活用の検討にあたり、米国の名門大学基金の運用手法である「エンダウメント投資(※2)」を参考にしています。

※2 「エンダウメント投資」につきましては、以下もあわせてご参照ください。

エンダウメント(endowment)とは、直訳すると「寄付金」という意味の英単語です。米国の名門大学は、その大学の卒業生などからの寄付金を基金として運用しています。その運用で生まれた運用益の一部を学生向けサービス等に充てることで、大学の財務状況の健全を確保しつつ、サービスクオリティの維持向上を持続的に実施できる体制を整えているというわけです。

「エンダウメント投資」の特徴は、大きくまとめると以下の2点になります。

① 「寄付金」を原資とするため、返済の必要がない
② オルタナティブ運用比率が高い(運用資産全体の約50~60%)

さらにこの①と②をまとめて「エンダウメント投資」の特徴を一言で表すと、リスク低減を重視した長期分散投資といえます。

肝腎の「エンダウメント投資」の運用実績ですが、米国の名門大学の一つであるハーバード大学を例として見ていきますと、1974年から2019年6月までの平均年間リターンは+11%超、直近3年では+8.1%(2017年度)、+10.1%(2018年度)、+6.5%(2019年度)と好成績を収めています。

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3. 個人投資家の皆様へ~「エンダウメント投資」のおすすめ~

既に投資経験のある方は、何を目的として投資をされていらっしゃるでしょうか。この目的は人それぞれ、様々な目的が挙がるかと思いますが、一般的には人生の3大資金として以下の3点を挙げる方が多いのではないでしょうか。

① 住宅資金
② 教育資金
③ 老後資金

この人生の3大資金は、それぞれで数千~数億円といった多額の出費を必要とする資金である点で共通していますが、最も厄介なのが③の老後資金です。それは、大半の方にとって否応なく準備が必要な資金であるにもかかわらず、自分自身の寿命がわからないが故に一体いくら必要なのかが判然とせず、それでいて①と②に比べても相当長期間にわたって向き合わざるを得ないためです。

老後資金の準備にあたって、欠かすことのできない存在が公的年金です。しかしながら、直近で年金2,000万円不足問題が巷間を賑わせましたが、修正賦課方式(※3)を採用している日本の公的年金制度は、少子高齢化によって高齢世代の人口が増加する一方、現役世代の人口が減少することで、下の図にあるように現役世代の負荷は年々増しています。これにより、公的年金だけを頼りに老後資金の準備をするのは心許ないと言わざるを得ません。

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こういった現状を背景に、金融庁をはじめ提唱されるようになったのが、「貯蓄から資産形成へ」であり、この資産形成にあたって推奨されているのが「長期・積立・分散投資」です。老後資金の準備を公的年金だけでなく、資産形成という自助努力が求められる時代に日本は既に入っているというわけです。

ここで先ほどの一言で表した「エンダウメント投資」の特徴を思い出してみてください。リスク低減を重視した長期分散投資です。ここにきて、ようやく一つの見通しが立つのは、実は個人投資家の皆様にとって「エンダウメント投資」は有効な運用手法になり得るということです。

そして、「エンダウメント投資」の特徴の一つはオルタナティブ運用比率が高いことにあり、オルタナティブ資産を上手くポートフォリオに組み込むことが肝となります。ただ、オルタナティブ運用に二の足を踏んでしまいやすいところがあるとすると、先ほど申し上げたオルタナティブ資産に共通する特徴の一つである低流動性資産である点が挙げられるかもしれません。

しかしながら、そもそもの目的が老後資金の準備等であり、長期にわたる運用期間を前提とすれば、低流動性資産である点よりも、株式や債券といった伝統的金融資産との相関が低いメリットのほうを重視することができるでしょう。

ちなみに、貸付型クラウドファンディング(ソーシャルレンディング)である当社ファンドは、原則として途中解約できない点で低流動性資産に違いありませんが、その運用期間は概ね1~2年程度と、オルタナティブ資産の中では相対的に期間が短いといえます。その点からすると、比較的ポートフォリオに組み込みやすいのではないでしょうか。

ここまでのお話を踏まえて、ぜひ当社ファンドも個人投資家の皆様の「エンダウメント投資」におけるオルタナティブ運用の一環として、ご活用いただければ幸いです。

◇ファンドの手数料およびリスクについて
ご出資いただく際の販売手数料はいただいておりません。
なお、出資に対して、年率換算で最大4.0%の運用手数料を運用開始時に(または運用開始時および2年度目以降毎年度に)いただきます。
また為替手数料その他の費用をご負担いただく場合があります。
為替相場の変動、国の政治的・経済的なカントリーリスクや債務者の債務不履行等により、元本に欠損が生じるおそれがあります。
ファンドごとに、手数料等およびリスク内容や性質が異なります。
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