【貸付先徹底解剖】「モンゴル交通開発銀行ファンド」の最終借手 Transport and Development Bank CJSC をご紹介!
CROWD CREDIT (クラウドクレジット) では、2021年12月よりモンゴルに所在する Transport and Development Bank CJSC (日本名: モンゴル交通開発銀行、以下「TransBank」といいます)を借手とする「モンゴル交通開発銀行ファンド」シリーズを販売しております。また、24年5月からは Bankers (バンカーズ) においても販売を開始し、2つのプラットフォームにおける本ファンドシリーズの組成本数は25本弱となり多くの投資家さまにご出資いただいております。
今回、TransBank についてより深くご理解いただくために、モンゴルに関する情報や、東京駐在員事務所の内田 肇所長からのメッセージを交えながら、本ファンドシリーズについて解説していきます。
モンゴルの経済環境
モンゴルは、南北を中国とロシアに囲まれた内陸国で、北海道とほぼ同緯度に位置しています。日本の約4倍となる156万平方キロメートルの国土を有しており、地域ごとに全く異なる気候と地形を有しているのが大きな特徴です。人口は約350万人で年々増加傾向にあり、平均年齢は26歳と非常に若く、1960年代の日本と似たような人口構成となります。日本から首都であるウランバートルへは成田国際空港から直行便が出ており、約5時間半のフライトで行くことができます。
モンゴルと聞くと、多くの方が「チンギス・ハーン」、「モンゴル力士」を最初に思い浮かべるのではないでしょうか。チンギス・ハーンは、13世紀にモンゴルの騎馬民族を率いて世界人口の半分を占める史上最大の帝国を率いたモンゴルの英雄で、現在も国のシンボルとして親しまれています。そして、騎馬民族のDNAを引き継いだモンゴル力士たちが、大柄な体格とタフな精神力を活かして日本の角界で大活躍しています。
また、モンゴルというと国土の大部分を草原が占め、地方では伝統的な移動式住居「ゲル」に暮らす遊牧民を想像する方も多いかと思います。近年は携帯電話の普及などから遊牧民の生活も現代化が進んでいます。また、政治経済、ビジネスの中心でありモンゴルにおける人口の半分弱が集中するウランバートルは、経済成長を背景に急速に都市化が進んでおり、高層ビル、おしゃれなカフェやブティックが軒を連ねるなど、大草原とは全く異なる顔をもっています。
このような経済成長の裏には、どのような背景があるのでしょうか。モンゴルの主要な産業は鉱業であり、鉱物資源の埋蔵量は世界最大級といわれています。石炭やベースメタルといわれる銅、鉄、鉛だけでなく、レアメタルも豊富で、輸出品目の多くを鉱物が占めています。これらの鉱物の大半が中国に輸出されることから、モンゴル経済は鉱物資源価格の動向や中国経済の動向と深く結びついているといえます。
一方、経済成長も順調に推移したわけではありませんでした。2016年から2017年にかけては、資源価格の下落と中国経済の低調の煽りを受け、国際通貨基金 (IMF) の支援を受けながら経済の回復と財政の健全化に取り組む局面を迎えました。新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けた2020年も、中国の厳格なロックダウンによる輸出低迷もあり、GDP成長率は-4.6%に落ち込みました。ただし、その後は順調な経済成長局面に入り、2023年も中国向け輸出が好調でGDP成長率は7.0%に達しました。
また、モンゴルは旧ソ連に次ぐ世界で2番目の社会主義国でしたが、1990年以降、積極的に民主化、市場経済化を進めてきました。日本は民主化後のモンゴルにとって最大の援助供与国として、その発展を支援しており、2022年には日本とモンゴルの外交関係樹立50周年を迎えました。モンゴルは、国境を接する中国、ロシアの2大国に対してどちらにも偏らないバランスを保持しつつ、日本、米国、欧州などと多面的、多角的な交流を行っています。
TransBankについて
TransBank は、1992年におけるモンゴルの民主化、市場経済化を背景に、それまでの社会主義における単一銀行制度から、「中央銀行+市中銀行」という複数銀行制度へと移行する時代の中で、1997年に設立された銀行です。モンゴルに十数行ある商業銀行の中では比較的新しく、小規模ながら近年急成長を遂げています。正式名称である「Transport and Development Bank CJSC」は、モンゴルの交通、物流事業で財を成した現地富裕層が設立した経緯により、その名称に「Transport」が名付けられています。
日本とモンゴルが国交樹立50周年を迎えたその翌年である2023年には、初の海外拠点として東京の大手町に駐在員事務所を開設しました。資産形成、分散投資先として注目が集まり始めたモンゴル市場に関する各種情報提供などを行うことで、日系企業や個人投資家とモンゴルをつなぐゲートウェイとなり、日本とモンゴル間の通商貿易投資関係の強化を図ることを目的に掲げています。
TransBank のミッションは、金融のプロフェッショナル集団として、社会の持続可能な成長のために、健全な与信行為と確固たる企業統治を重んじ、常に顧客第一を考え、先進的で包括的な金融ソリューションを提供することです。そのソリューションとして、首都ウランバートルを拠点に、法人や個人富裕層を主な顧客とし、預金、決済、融資、外国為替などフルバンキングサービスを提供しており、特に、富裕層向けのプライベートバンキング、外為取引、貿易金融や中国を中心とした外国企業との取引などの国際業務に力を入れています。また、モンゴルの金融当局の監督下において、金融業界における経験豊富な経営陣のもと、確固としたコーポレートガバナンス体制が構築されており、適正な業務運営を行っております。新型コロナウイルス感染症の影響を受けた2020年においては、資産規模の縮小を余儀なくされましたが、2021年以降はV字回復を果たしており、2023年まで3年連続で過去最高の売上を更新しています。
東京駐在員事務所の内田 肇所長からのメッセージ
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