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【貸付先(海外資金需要者)メッセージ】当社の募集中ファンドの状況につきまして

直近、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)が感染拡大することに伴い、世界経済全体への影響が懸念されています。投資家の皆様におかれましては、当社ファンドの貸付先(海外資金需要者)の現状等をご心配されている方も数多くいらっしゃるかと思います。

そこで今回は、当社の募集中(2020年4月17日時点)ファンドの貸付先(海外資金需要者)11社の経営陣から届いたメッセージをご紹介いたします。

なお、以下の記載内容は、当社が各貸付先(海外資金需要者)の経営陣に対して行った質問票等に対する回答内容を当社において翻訳のうえ、適宜抜粋および要約したものになります。また、2020年4月15日時点で当社が各貸付先(海外資金需要者)の経営陣より確認した事項につきましてお伝えしております。

当社としましては、今回の各貸付先(海外資金需要者)の経営陣からのメッセージ内容を踏まえ、引き続き今後も適切なモニタリングを実施してまいります。

1. 「東欧金融事業者支援ファンド」シリーズ(Cream Finance Holding Ltd.)(※1)

今までのところ、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の流行による私たちの顧客の資金需要や返済行動にネガティブな影響はありません。しかし、私たちは下降傾向のいかなる兆候に対しても警戒を続けており、現状に最も影響される顧客グループに対する信用評価や融資業務の調整を積極的に行っております。ローンの申請数やローン金額の増加の観点では、ポジティブな傾向も確認できている一方、私たちはこの機会を、貸付業務を洗練させ、融資ポートフォリオの質を向上させるものとして捉えています。

顧客対応といたしましては、私たちの顧客の中には、難しい局面に立たされている方々もいらっしゃると考えております。そのような方々との局面打開に向けた個別対応の準備を順次整えております。これは、将来の成果に結びつく、顧客との長期的な関係を築く絶好の機会と信じています。また、私たちは資金管理に関して、常に責任ある保守的な会社であり、バランスの取れた資金調達の仕組み、そして豊富な資金余力の確保を促進してきております。

※1  Cream Finance Holding Ltd.経営陣からのメッセージ原文(英語)および翻訳全文は以下をご覧ください。

2.  「マイクロローン事業者ファンド」シリーズ(IDF Holding Limited)(※2)

私たちは業務に支障をきたさない範囲で、グループ全体と各国の状況に応じた2段階で、業務プロセスの修正対応を行っています。欧州と南米では今後数週間において、原則として在宅勤務を行うよう推奨しています。また、業務プロセスについても、平常時に利用しているプラットフォーム上で円滑に修正した対応を行っています。最も重要な基幹システムについては、通常の2倍の容量がある通信回線を確保しており、現時点で考えられるどのような状況下においても、業務運営に支障が出ることのないインフラ設備を確保しています。

また、私たちはローンポートフォリオの質を継続的にチェックしていますが、現在の混乱情勢は新たな機会と捉えており、直近で銀行から借り入れ審査を拒否されているような、より大口の顧客を受け入れる準備も整えています。

予算管理については、未だ利用していない地場銀行等からのクレジットラインを複数保持しています。また、自社の成長と収益性の維持に最適な予算を確保するため、最も収益性の高い部門へ経営資源を集中させております。そのため、多くの資本投入を必要とするIT部門の長期的開発プロジェクト等は、現在の混乱が収まるまで、一時的に延期するという方針です。

※2  IDF Holding Limited経営陣からのメッセージ原文(英語)および翻訳全文は以下をご覧ください。

3.  「ユーラシアオンライン金融事業者ファンド」シリーズ(LIME ZAIM HOLDINGS LIMITED)(※3)

私たちの主力市場であるロシアでは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の蔓延に伴う経済活動の制限とロシアルーブルの下落が同時に起こっていますが、2020年3月末時点では私たちの業績に対する影響は限られています。また私たちは日常業務の大半をオンラインで行っていることもあり、今後ロシア政府がより厳格なロックダウン政策を実施したとしても、これまで通り業務を遂行することは可能と考えています。

一方で、より長期的な視点で捉えた場合、ロシアでの経済活動が縮小するのに伴い私たちのビジネスへの需要が減少する可能性もあると考えております。こうした状況を踏まえ、私たちが現在行っているのが過去の経済危機時の顧客行動の分析です。ロシアでは2014年から2015年にかけて、クリミア危機に伴う通貨の下落と経済の停滞が見られましたが、その際に顧客行動にどのような変化があったのかを分析しています。一例として平均借入金額の増加、ローン商品の回収率のわずかな下落などが当時見られましたが、こうした過去の変化も参考にしつつ、さらに状況が悪化した際には借入基準の厳格化や貸出金額の抑制などの対応策を採っていく方針です。

また、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の蔓延と同じく私たちの財務諸表に影響を与えうるのがロシアルーブルの下落です。私たちの現在の借入の約70%はロシアルーブル建てであり、外貨建て債務の返済に窮するような事態が生じる可能性は低いと考えていますが、今後もロシアルーブルの動向は注意深くフォローしていく予定です。

これまでのところ、2014年から2015年にかけて私たちが経験した経済危機に比べると影響は限られていますが、今後も状況を注視し、適切なアクションを取っていきたいと考えています。

※3  LIME ZAIM HOLDINGS LIMITED経営陣からのメッセージ原文(英語)および翻訳全文は以下をご覧ください。

4.  「欧州フィンテック事業者支援ファンド」シリーズ(Kviku Holding Ltd)

私たちの日常業務はすべてオンラインで行われているため、業務運営面では新型コロナウイルスの影響を直接的には受けていません。2013年の開業以来、95%の従業員は在宅勤務であり、政府による外出禁止令が発せられているにもかかわらず、日々の業務運営に支障が生じることはありません。また今後、私たちが提供しているローンの延滞率が継続的に上昇するとは考えていません。その理由としては、私たちが提供しているローンの平均額は100ユーロ以下と非常に小さく、さらに法人向けの貸出しはないからです。

為替変動の影響ですが、ロシアルーブルのボラティリティは歴史的に原油価格と相関が高いですが、私たちの負債の80%はルーブル建てであり、他の通貨建て負債はユーロ現金でカバーされており、結果的にそれがバランスシート上でクッションの役割を担っています。

私たちの固定コスト(給与、審査費用、IT維持費等)は、月次のローン貸出額の僅か2%にすぎません。現在の極めて厳しい環境のなか、オフライン中心で業務を行う既存の金融機関が苦戦を強いられていますが、オンライン貸出サービスへのニーズは益々高まっており、上記のような低コスト・オペレーションの私たちは、業界においてより優位な地位を築けるものと考えています。

5.  「ブルガリア中小企業向けローンファンド」シリーズ(LENO JSC)(※4)

銀行を含む他の貸金業者が新規融資の停止、あるいは審査基準の厳格化を行うことが予想されるなか、私たちは新規申込件数の増加を見込んでいます。また、既存融資に関して、平時と比較して不良債権比率の増加を予想しますが不動産担保で保全は図ることができています。ブルガリアの通貨(BGN)はユーロ(EUR)を基軸通貨とする固定相場制を採用しており、(対EURでは)通貨リスクはございません。

2020年2月末以降に私たちはグローバルマーケットの下降局面を確認し、下記2点の対応を機関決定しました。

① 不動産市場の下落に備え、融資を行う際の担保掛目厳格化
② 不動産市場の流動性低下懸念から、債務不履行となったローンの担保処分と当該債権に係る提訴の迅速化

私たちは幸いなことに、この異常事態の遭遇前に資金調達が完了しています。その潤沢な手元資金をもとに、私たちの使命であるブルガリアでナンバーワンの不動産担保融資業者になるという前向きなビジネスプランに変更はございません。さらに、新しい経済環境に対応するため販売商品の改善を図るとともに、ブルガリアの首都ソフィアにある本社を拡張、2020年に50人の新入社員採用を予定しており、これにより従業員数は100名に達します。

※4  LENO JSCは従来のLENNO JSCより社名変更しております。詳細はこちら( https://crowdcredit.jp/info/detail/357 )をご確認ください。

6.  「アフリカ未電化地域支援ファンド」シリーズ(AZURI TAIYOKO LIMITED)

私たちは、アフリカの事業国でのグループの社員と顧客の健康を守るため、2020年4月~10月の太陽光発電システム設置数を抑える方針です。一方で、足元では不良債権の増加は見込んでいません。

太陽光発電システムについては、私たちは既に十分な在庫は確保しています。しかしながら、私たちの取引先の製造業者が所在するマレーシアでは、政府が製造業に対して2週間の操業停止を言い渡しています。もしそれが長引いた場合には、大きな影響を与える可能性があります。また、事業国における外出規制や入国規制は、長期化した場合に運営チームの移動に影響を及ぼす可能性があります。

7.  「モンゴル金融事業者支援ファンド」シリーズ(Ard Credit NBFI)

モンゴル国の中央銀行により、2020年7月末まで有効な全ての借入人に対する4か月の返済猶予措置が行われております。私たちのローンポートフォリオは、伝統的な金融機関と比較して、高い流動性をもった融資期間の短いオンラインローンで構成されております。さらに、万一何らかの流動性確保が必要となった場合、私たちの株式持株会社である Ard Financial Groupが、緊急で必要な資金を提供してくれます。

新型コロナウイルス感染症(COVID-19)への影響が顕在化してきた場合、私たちは以下のような対策を考えております。

① 借り手に対する融資期間の延長を提示
② 新規融資の審査条件強化
③ 流動性比率の向上
④ 高いレベルで融資条件を満たす融資ポートフォリオの維持

原油価格の低下が為替に与える影響に関し、モンゴル国は石油製品の純輸入国であることから、MNT(モンゴルトゥグルグ)は対米ドルおよび対ユーロにおいてプラス(上昇)の影響を与えるものと考えております。

モンゴル国の資本市場に関してですが、投資家がより安全な事業体を好むようになるという動きについては予想するものの、外国人投資家の保有割合が低く、マーケットからの資金流出という懸念はしておりません。

8.  「キルギスマイクロファイナンス事業者支援ファンド」シリーズ(Micro-credit Company “Bailyk Finance” Limited Liability Company)

キルギス共和国では、アブルガジエフ首相からの緊急事態宣言によって2020年4月20日まで首都Bishkekを含む複数の都市で人の移動の制限を行っており、経済活動が縮小しています。そのため、私たちは、閉鎖指令が出された都市に所在する9カ所の営業停止と新規貸付の停止を2020年4月14日まで行ってまいりましたが、2020年4月15日よりいずれも再開しております。

また、中央銀行から民間金融機関のローンについて、少なくとも3カ月間の元本金額および金利の返済猶予を行う施策が発表されました。これについて、私たちの主要な顧客である零細企業や農家との間では最大24カ月間の比較的長い期間で返済を行うローン契約が主流となっており、貸付元本の平均はおよそ700米ドル程度であるため、上記の返済猶予措置から影響を受ける度合いとしては、今後最大でも2カ月間程度、金額としては本来想定されていた利払いの20%程度であると見ています。

なお、為替変動の影響について、中央銀行は複数回の通貨防衛を試みていますが、ソムは2020年3月中旬より対ドルで14%ほど下落しています。現地通貨の下落について、ソム建てで貸付と回収を行うことから、即時に私たちの収支計画に影響を与えるものではありませんが、中長期的には資金調達コストに影響する可能性があるものとして、事態の進展を注意深く見守っています。

9.  「メキシコ女性起業家支援ファンド」シリーズ(SOFIPA CORPORATION, S.A.P.I. DE C.V., SOFOM, E.N.R.)

メキシコ政府からは現時点で自宅待機等の発令が出ておらず、私たちも通常に勤務しています。私たちの資金需要者にはメキシコの伝統工芸・土産品などを作っているグループがおり、新型コロナウイルスの影響で観光業に影響が出ている中、彼らの売上にも影響が出始めている状況です。 

回収作業は今現在も遅延なく実行しており、足元資金不足の懸念もなく緊急でビジネスプランを見直す計画はないものの、資金需要者が僻地・遠方におり直接銀行アクセスが無い人達も多くいるため、もし今後メキシコで自宅待機やロックダウン等の方針になった場合を想定し、現在流動性の確保に向け動いている状況です。

10.  「ユーラシア個人向け小口融資事業者支援ファンド」シリーズ(CC Continental City Capital Ltd)

私たちが事業を行う国々においては、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)による大きな影響は想定していません。しかしながら、新規顧客の貸付基準の厳格化や1件当たりの貸付額の縮小化を行っており、これらによって融資総額はやや減少するかもしれません。

私たちの事業国の中で唯一ウクライナでは、現地通貨の下落がみられていますが、グループ全体でみれば大きな影響ではないと考えています。私たちは民間投資家から十分な資金を調達しており、流動性は十分に確保しています。事業国の取引先銀行から利上げの話はありません。いくつかのシナリオを想定し分析していますが、いずれもグループの財務パフォーマンスに多大な影響はないと見込んでいます。

万が一外部からの継続的な資金調達ができなかったとしても、新規融資を抑えれば、現在の収益力と顧客からの返済資金で持続性を確保することができます。

11.  「中東地域ソーラー事業者支援ファンド」シリーズ(GLOBAL ENERGY SYSTEMS – FZE)

私たちが事業を行う複数の地域で、現地政府が新型コロナウイルス感染症(COVID-19)への対応策としてロックダウン(都市閉鎖)を行っており、当初予定されていたスケジュール通りに施工が進められないプロジェクトが増加しています。また、世界的なサプライチェーンの機能低下によって、私たちの事業に必要なソーラーパネルおよび建設資材の納期にも遅れが生じています。

現時点では各施工案件の私たちへの支払いが順当に行われれば、2020年末まで想定外の資金調達を要する事態にはならないと見ています。また、2020年度の事業計画について影響を織り込んだ変更を行っていませんが、事態の進展に注しながら、納期の遅れを考慮した事業計画へと修正する予定です。

なお、為替変動の影響について、アラブ首長国連邦の法定通貨ディルハムは、強力な経済基盤を背景に安定的に推移しており、対ドルで大幅に変動する可能性は大きくならないと見ています。

◇ファンドの手数料およびリスクについて
ご出資いただく際の販売手数料はいただいておりません。
なお、出資に対して、年率換算で最大4.0%の運用手数料を運用開始時に(または運用開始時および2年度目以降毎年度に)いただきます。
また為替手数料その他の費用をご負担いただく場合があります。
為替相場の変動、国の政治的・経済的なカントリーリスクや債務者の債務不履行等により、元本に欠損が生じるおそれがあります。
ファンドごとに、手数料等およびリスク内容や性質が異なります。
詳しくは、匿名組合契約書や契約締結前交付書面等をよくお読みください。
クラウドクレジット株式会社
第二種金融商品取引業:関東財務局長(金商)第2809号
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