見出し画像

「MyGO!!!!!」による「春日影」演奏は著作権的にどうなのか?

ちょっとコメントで面白いネタを貰ったので考察してみる

著作権登録はしているか

「春日影」は燈が作詞し、祥子が作曲した曲だ
では、その作り手はどの程度その著作に対し権利を主張できるのか
まず、著作権登録はしているか
恐らくしてないだろう
例えば、祥子が当初から燈の歌詞を世間に知らしめたいという動機で動いていれば、抜け目の無い祥子なら登録をする可能性はある
しかし、祥子自身も初めてステージに立ち、バンドの主な目的もまだ趣味の自己満足の範疇で、それが今後どうなるのかも分からない
そんな時期にわざわざ有料である登録をするとは思えないので、著作権登録はしてないだろう

万が一登録しているとすれば、
歌詞:燈、作曲:祥子
であろう
団体での登録は法人格程度の体裁の団体で無いと駄目なので「CRYCHIC」での登録は無い

燈の歌詞

無断演奏に問題はないか

そこでハタと気がついたのだが、RiNGにおける、いやバンドリ世界における著作権の処理はどうなっているのだろうか?
少なくともライブハウスとして運営している以上は客から金を取り、バンドにも報酬を払ったりチケットノルマを課したりしているだろう

その際、著作物の使用には当然使用料が発生する筈だ
しかし、RiNGにおけるライブ演奏はその敷居がかなり低い
「MyGO!!!!!」が「春日影」を演奏したライブは、RiNG側からの要請による穴埋めだった
そんな時にステージ使用料やチケットノルマ等は求めないだろう
後に燈が単独ライブをやり始めた時も、特に条件は付けずに自由にステージに立たせていた

RiNGには、新人演奏者を優遇する「研修生枠」みたいなステージプログラムがあり、その新人演奏者からはノルマを求めず報酬も与えないと言う取り組みをしているかもしれない
その場合、研修生枠を使ったバンドの著作物の整理方法として、「報酬を得てないため対象外」としているかもしれない(著作権法的にはかなりグレーだが)

また、RiNG全体の方針として、そもそも著作権登録のある曲は極力演奏しないよう求め、演者もオリジナルソングの著作権登録をせず、フリーな状態を心掛けている可能性はある
事実として、オリジナルソングばかりが演奏されていることから推測できる

それは「バンドリ」の「大ガールズバンド時代」と言う異世界ならではの事で、誰もが気軽にバンドに参加できる様な体制が存在しているとしても不思議ではないだろう

大ガールズバンド時代

祥子は権利を主張するか

とは言え、著作物はわざわざ登録しなくても権利は主張できる
しかし、作曲者の祥子は無断使用を咎めるだろうか

そもそも「春日影」は、燈が自主的に歌詞を「CRYCHIC」に提供したものに、祥子が曲を付けた曲だ
主体が歌詞であり、それがバンドのために作られたのならば、祥子も曲をバンドのためとして提供しているだろう事は疑う余地が無い
「春日影」は「CRYCHIC」のための曲なのだ
そして祥子は「CRYCHIC」を自主的に脱退した
その「CRYCHIC」の持ち曲を使う権利を有しているのは「CRYCHIC」の元メンバーしか居ない

勿論、作曲者の祥子はそれを咎める権利を有しているが、祥子は自主脱退後、「CRYCHIC」の活動について「全てご勝手に」という態度を貫いている
それは持ち曲の「春日影」の演奏、編曲にも及ぶだろう
祥子がこの件を咎める事はほぼあり得ない
積極的に演奏をした立希にしてみれば「咎めるなら勝手に脱退するな、文句言いに来い」という位の気持ちだろう

祥子があの演奏を聴いて泣いたのは、咎めたり、悔しい等の気持ちからでは無いのは、その前の祥子の表情や、その後の言動からも明らかだろう

祥子

おわり

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?