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アニメ「ガールズバンドクライ」第七話感想

おっと、話を少し飛ばしたね
本来なら新メンバーが入りメンバー同士のゴタゴタとかありそうなものだけど、そこは飛ばして既に五人での活動が定着してる所まで話が進んでいる

1)新生「新川崎(仮)」の台所事情

旧新川崎と紅生姜のメンバーの関係性は今の所深く描かれてないから、ある意味ビジネスライクな関係と捉えても良いかも知れない

この状況は、グッズを作ってる所からも恐らく既にライブを複数回こなし、そのため固定ファンも(主にルパ目当て)付いているものと思われる
その活動は結構上手く行ってるらしく、バンドグッズを作れるところからある程度収入もあるのだろう
仁菜がメインとなり勢いで発注を決めたとして、その金の出所を考えるとどう考えてもメンバーの他の収入から出てなく、ライブ活動や配信で得た収益だろうから

とは言ってもそれはあまり健全ではない台所事情かもしれない

主に紅生姜の太い配信収入が新生新川崎仮に移行している
ライブも赤を出さない程度で入りがあるのかも

ルパは、2万人気の配信者の中の人はネットの民からは憧れの人だろうから、人当たり良く接してくれたらすぐ人気は出そう
勿論智も熱狂的なファンが付きそうだが、実際居ても本人が基本拒否ってるので遠くから見守られてるのかもしれない
そして、旧新川崎メンバーはやはり無愛想で今の所様子見られてるのかも

そんな感じで一応チェキ代とかも入りライブもそこそこ入りがあるのだろう
ほぼルパが稼いでるとも言えるがw

五人の活動費はその利益を五人公平に渡しているだろうが、紅生姜はそのまま生活費に充てるとしても旧新川崎メンバーはそれを素直に貰いたくないだろう
まだまだ紅生姜の人気に頼った収入だからだ

元々仕送りやらバイトやらで生活費に充てていたこともあり、その収益はバンド活動の足しにして貢献したい
その結果が、まだ正式なバンド名すら決めてない時点での焦ったグッズ展開であり、大量の在庫を抱えてる状況なのかもしれない

2)井芹家の家庭の事情

井芹姉がやってきて井芹家の仁菜の過去の事情がかなり明らかになった

井芹父は教育者として地元の名士であり、イジメにあい不登校になった仁菜の取り扱いに困る
その結果として学校側のイジメへの責任を不問にする代わりに仁菜の大学推薦を取り付け、仁菜にも口止めをする
その全てを事勿れにする対応に仁菜は激怒して、いっその事と高校を中退してしまう…という流れ

もしかしたら登校しなくても良い位の条件も付けてたかもしれないから、仁菜が心情的に少し我慢すれば何の問題も無くその後の人生を歩めたかもしれない
しかし、自分もイジメをした側と同じ立場になる様な条件を、正論モンスターの仁菜は飲めなかったのだろう

3)狂犬仁菜を作った者

あと面白いのが井芹姉と仁菜との関係だ
仁菜は姉にべったり懐いている
恐らく、井芹家の中では井芹父の力が強大で、井芹母は常に井芹父の側に立ち、仁菜の立場を守る存在ではなかったのだろう
その代わりに仁菜は井芹姉に守ってもらっていたらしい
きっと井芹姉も井芹父に対してはかなり強い反抗をしていたと思われる

逆にその姉と父の関係性を見てきたからこそ、仁菜は高校までそれ程大きな反抗をしてこなかったのかもしれない
仁菜が成績優秀だったところからも、ある程度父には従順にしていたと思われる

しかし、不登校とそれに対する父の受け入れ難い対応を見て、一気に仁菜の反抗期が爆発した
井芹父は仁菜と今迄ぶつかって来なかったらからこそ従順と侮り、今回の対応策を進めたがそれが最悪手となったのだろう

仁菜のすぐ切れる狂犬っぷりも、ある意味その時から始まったのかもしれない
反抗期だった頃の姉の姿を見てるから切れ方は分かっている
けど、反抗期を拗らせたのも最近だからまだ何に考慮して何に切れて良いか分からない

桃香に対してすぐ切れるのも、井芹姉という存在がいたからその関係性を被らせてると考えることができる

視聴者からすれば、何にでもすぐ切れる沸点の低い狂犬に見えるのは当然のことだろう

4)桃香脱退

バンド名が決まらない間、桃香との関係性も膠着状態だった様だ

プロになるという仁菜の希望に対しては何も言わず、淡々とバンド活動はこなし、ただ、仁菜に対しては時折皮肉を言っている様な冷戦状態

この桃香の態度に対し、メンバーのそれぞれが少し違う解釈を持っている状態の様に思える

メインとなっているのがすばるが全員の前で語った「自信の無い桃香説」
一度挫折したからこそ、もう一度挫折するのが怖いのではと言う桃香の心情を推測してる

それに対し、仁菜はもう少し違う側面も付け足しているらしい
それは自分達中卒者が足枷になり、その責任を負わせてると思ってる
だからこそ、仁菜は自信の不甲斐なさを嘆き何とかしようと空回りしてる

更に、今の状況ではもう一つ桃香の心を挫く要素が想定される
それは1)でも語った紅生姜への依存状況
自身の力に依らない収入で生活出来てしまう事へのプライドの問題を感じてるかもしれない

様々な思惑が交差するが、よくよく考えてみると実はこれらを考慮するのはかなり奇妙な事だ
と言うのも、これらの問題は桃香が仁菜に会った当初、自身が仁菜を誘った認識と全て矛盾するからだ

「大学行きたいんだ?」
「自分だけじゃ出来ないモノを自分以外の人と生み出すのが楽しい」

桃香は仁菜を高校中退のプロ志望として誘い、他のメンバーとバンドを組み、仁菜をボーカルとして立ててやっていこうとしている

正にその望むべき状況がここに出来上がりつつある
バンドとしてはまだガタガタとの評価だが、紅生姜の知名度もあり収益はある
修練を重ねれば十分上にいけるかもしれない

桃香が仁菜に引き止められて川崎に残った時に想定してたであろう理想像が出来つつあるのに、それを逆に疎むかの様に桃香はこの状況から脱退しようとしている

桃香は何故変節したのか

その理由は語られないし、もしかしたらすばるの語った理由で済ませるかもしれない
しかし、それはこれ迄に推測した桃香の爆弾が影響してるのかもしれないとか思ってしまう

桃香のモラトリアム

5)トゲナシトゲアリ

そんな桃香の変節に対し、まっすぐな仁菜は一つの結論に到達する

その決断のシーンはとても印象的だ

突然走り出し、花火が打ち上がる中にジャンプする
それは校内放送をジャックして、人生を左右する様な退学の決断をした時と同じ
何物からも解放された満面の笑みを浮かべる

しかしそれは凡ゆるしがらみを切り離す決断をするからこそ、自身の中にその後の険しい人生を更に背負い込む行為でもある

その裏腹に溜め込まれた負の感情を、仁菜はライブで大量のトゲとして吐き出す

仁菜による大量のトゲが蔓延するライブハウス
それは正に仁菜の感情が全てを支配する完璧なロックのライブだ

そのライブを受け、その全てをロックにかける決断をしたロックンローラー仁菜の歌を受けて、桃香は自身の判断を、変節をそのままにして置けるのか

ダイダスとの邂逅も近づいているし、次回以降も目が離せないね

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