偏見が広げる世界 -マレーシアのボルネオインターン紀行 ホームレス編-
「アイムルッキングフォーマイハウス」
灼熱の炎天下、遠い異国の土地で道ゆく人に声をかける。あたりには日本人はおらず、ぼろい車の排気ガスや、剥き出しの工事現場から、風が得体の知れない匂いと共に砂塵を運ぶ。両脇にはスーツケース。なぜこんなことになってしまったのだろう。
大学3年生の終わり頃、就職先が決まった私は、所属する会社の海外部署にどうしても所属したかった。ただ、学生が海外の部署に所属したい! と叫んでも願いを叶えてくれるほど大人は甘くないと考え、学生のうちに実績を作ろうと