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深夜特急3 インド・ネパール 第9章 死の匂い インドⅡ

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朱色の水 雨の憂鬱と快晴の出発 秘密の花園から下界へ インドの列車に「次」はない 30時間の強行軍 Breeze is nice. 強烈な日差し 猥雑と喧騒 鼻から血 卑屈 英語のメニュー 久し振りの魚介類 聖なるものと俗なるもの 無秩序 観客 水を放り投げる なまめかしい 敬虔な祈り 倍加 インド人の喧嘩 気弱な男 ガート こぼれた牛乳を舐めたい犬 宿自体がベナレスという劇場の格好の観客席 言い争い 野良の猿 インドのインドたる所以 カーストの絶対的な支配力 土地の人間になりきったつもり 売れてないマンゴーを盗もうとしても鉄柵につっかえて手が届かない小猿 不安感と期待感と不意 死体焼場 甘さを感じさせる匂い 川に流される死体を啄むカラス 死体の匂いを嗅ぐ恍惚とした表情の野良牛 無数の死と空っぽの自分 不活な夢 旅の歯車 体力の過信 熱 現実離れした美しさ 昏倒 整理のつかない混乱 大胆 官能的 歓喜 奔放 哲学者 毒々しいほどの緑色をした3粒の丸薬 悪魔的 睡魔 

旅の軌跡
香港→マカオ→香港→バンコク→チュンポーン→ソンクラー→ハジャイ→バターワース→ペナン→バターワース→クアラルンプール→マラッカ→ジョホールバル→シンガポール→カルカッタ→キウル→ガヤ→ブッダガヤ→パトナ→ラクソール→ビルガンジ→カトマンズ→ビルガンジ→ラクソール→パトナ→ベナレス→サトナ→カジュラホ→ジャンシー→デリー


カトマンズをそろそろ出ようと思い立ち、インドへ向かうことに。
時間のいい加減さにも適応できるようになってきた主人公。
旅の道中でさまざまな人生を背負った人と出会う。これこそ旅だ。
この章でのハイライトはやはりベナレスのガートであろう。
聖俗が混ざり合い、背中合わせに混在し、
ありとあらゆる目の前の出来事が日本での常識には当てはまらない。
そのせいで脳のキャパオーバーが発生し、
あまりご飯もしっかり食べてこなかったことにより体調を崩す。

日本ではとにかく死の存在は遠い世界にように思えるが、
ここインドでは生活に猛烈に密接している。
死体を焼いたそばで、そしてその水で、沐浴、歯磨きも洗濯もする。
弔い方も火葬、水葬、そして鳥にも食べられる鳥葬のようなもの。
人間もまた自然の一部に過ぎないこと否が応にも認識させられる。

自分もベナレス(バラナシ)に滞在して同じような感想を抱いた。

その後主人公は体調がなかなか回復せず、
フランス人女性2人と同じドミトリーに特別に泊めさせてもらう。

多少体力が回復して女性用ドミトリーを出ることになり、
カジュラホに寄った後、デリーに向かう。
カジュラホでは官能的なオブジェが有名なところだ。

自分はこのカジュラホで、
あまりに堪能すぎる日本語を操る現地のおじさんに声をかけられた。
その人は大沢たかおが出演していたドラマの深夜特急に出演したと言って、
後日DVDを鑑賞したら、その人が映っていて驚いた記憶がある。

主人公に話を戻そう。
カジュラホを一通り見た後、いよいよ話のスタート地点ともいえる、
デリーに行く。
もうこの頃にはだいぶ慣れた旅人になってきた主人公。
これからもどんな出会いがあり、どんな喜怒哀楽に思いを巡らせるのだろうか。

深夜特急4  シルクロード 第10章 峠を越える シルクロードⅠ に続く

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