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セブ空港の素敵なおばさん(フィリピン3)

セブ島からマニラに行くフライトは夕方だった。そのため、少し早く空港に着き、荷物を集めてマクタン島で遊ぼうと思った。

第1ターミナル(国内線)の手荷物預かり所に行った。すると、受付のお姉さんに「セキュリティチェックが必要だから係員が来るまで待って欲しい」と言われた。

しかし、係員が来ない。待っても待っても来ない。いつの間にか後ろに行列ができてきた。みんなイライラしてクレームし始めた。「なんでセキュリティチェックなんて必要なの?飛行機に乗るわけではないし」「セブ島の残り時間を無駄にしてくれるな」「セキュリティチェックが必要なら係員は常にここにいるべき」など、みんなどんどん文句を付けていった。

その中で、おそらく華人系のおばさんがいた。彼女は綺麗かつ明瞭な英語で、「だからフィリピンはダメなのよ。他人の時間をなんとも思っていない」と手厳しい。

彼女はやり手のビジネスパーソンのようで、「私が日本に出張したとき、約束に2分遅れたらすごく叱られたのよ。だから日本は偉大な国になったのよ!」と。

それを聞いていた私は「だから日本は無意味に息苦しいんだけど…」と言いかけてやめた。

そのおばさんは、一通り言いたい事を言った後、「もう荷物を預けない」と言い放ち、立ち去ろうとした。その時、行列の人たちに向かって、「では皆さん、フィリピン旅行の最後の時間を楽しんでね」と厳しいジョークを…

なんとなく、少し場の空気が悪くなった。その時、そのおばさん、それまでの険しい顔から一転ニコッと笑った。そして、「実は私はフィリピン人なの。この国を愛しています」と。

みんな呆気に取られた後、なぜか盛大な拍手が。いや、ステキなおばさんだった。

(ちなみにその後、ターミナル2(国際線ターミナル)の到着口にある手荷物一時預かり所に行ったら、「セキュリティチェック」などなく、すんなりとスーツケースを預かってもらえた。しかもターミナル1よりはるかに安価で。まあ、いろんな事情があるのだろう。)

以下、セブ空港のお土産売り場を一挙公開(笑)

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